挿絵の描き溜め、意外と量がいるかもしれない。
その分アニメ視聴が進んでいます。
第18話「あのナックルが…烙印のメッセージ」
ホセ・メンドーサの実像と、そして次のライバル、金竜飛が出てくる回。
この頃の世間の事情が、作品とうまくかみ合ってるなあと思う点が一つ。相手の情報が少ないのです。
今だと簡単に相手の試合も見れるし、簡単に向こうの情報も探れると思うんですが、このころはそういう環境ではないので、情報が少ない。とにかく「謎の人物」なのです。これがはらはら感を高めます。
そこに厳選された情報だけが入ってくるから、印象が鮮烈。二人とも、めっちゃ強そう。
謎の敵っていいなあ。ちょうど自分の作品でも、もっとそこを盛り上げられることに気づきました。まだ推敲中なのです。グッドタイミング!
第19話「戦うコンピューター…金竜飛」
情報がだんだん明かされて、金のイメージが膨らんでくる回です。
作中で金竜飛は、軍人だったのでプロデビューが遅く、現在36歳となっています。
これは、このアニメが漫画の連載が終わってから作られたため、朝鮮戦争の時期と合わせたらそうなったのだそう。でも、こちらは不気味さを増すのに一役買っていて、いい変更だと思います。
そしてジョーの減量苦もだんだん本格的に。はらはらしますねえ。
第20話「俺のバンタム…減量への挑戦」
ジョーが減量に苦しむ回。
ジムを締め切ってサウナにして倒れ、それでも体重が減らないので、意地になって絶食開始。みんなの心配をよそに、屋根裏に閉じこもり。
とうとう公園に落ちてたみかんの皮が、おいしい実のつまったみかんに見える幻覚を見る始末。そこにやってきたおっちゃんが、よくがんばったとねぎらって、階級を上げることを勧める。その時のジョーのセリフ。
「バンタムってのはなあ、おっつぁん。ウルフがいて、カーロスがいて、ホセがいる。そして力石がいたところなんだよ……」
「しかも、力石がこの俺と戦うために二階級もの体重差がありながら、命をかけて減量し、降りてきてくれたクラスなんだ……」
「俺は、俺はな、おっつぁん……。そんなかけがえのねえ俺のバンタムを、捨てるわけには、捨てるわけにはいかねえんだよお!」
もー、何回聞いても、このセリフがぐっとくるのです。かっこいい。
第21話「力石の…唄が聞こえる」
ジョーの減量苦は続きます。
白木ジムに行き、地下室へ。そこはあの力石が、ジョーと戦うために壮絶な減量をした場所。そこにジョーも閉じこもり、飲まず食わずで耐え忍びます。
とうとう力石の幻が見える状態まで。考えてみれば、これも伏線。
そしておっちゃんが折れて、減量は順調に進むようになるかと思いきや、最後に裏切りの仕込みがあって引き。おっちゃんは体重計に細工をします。上手いなあ、この展開。
第22話「そして…計量の朝」
とうとう試合の日。ぎりぎり間に合ったジョー。しかし、計量会場で量ってみると、2ポンドオーバー。おっちゃんがジムの体重計に細工をしたせい。
そこからジョーは、みなの制止を振り切って会場を飛び出し、あがきます。高温のサウナで失神するまで耐え、下剤を飲み、最期は血を抜いて、ぎりぎり再計量パス。
金竜飛が出てきて、ここまでなんと5話も使ってる。次もまだひと悶着あるのです。ただ相手が強い弱いだけではない、すごい展開。
第23話「燃える野獣と…氷」
計量後、ようやくご飯が食べられるジョー。けれど弱りきった胃のことを考えて、小さなステーキ一切れと、スープにサラダ。
それを見て、言葉を失い、失望を隠しきれないジョーが、でも食べたらおいしくて、それが身体にしみわたっていく様子が、いい演出です。
その後金竜飛と同席して、彼の過去を聞きます。父親殺しの過去。ジョーはその話を聞いて、ショックを受けます。「いけねえな。どうにも今夜の試合、勝てる気がしねえ」で引き。
第24話「ゴングが鳴った…悪魔のリング」
試合開始。圧倒的な力の差。滅多打ちになるジョーは、何度もダウン。
これでフィニッシュとダウンを奪い、勝利を確信する金陣営。
でもジョーは立ち上がります。驚きの金竜飛。そして自分でも驚いてるジョー。
「どういうわけだい、これは。へへ、おかしいぜ。立ったところで、また、すぐひっくり返されちまうのは目に見えてるんだ」
「俺の喧嘩ボクシングなんか、到底及ばねえ世界をくぐり抜いたこの男に、絶対勝てっこねえと百も承知で、何でだ。何だって俺は、こうも何度も立ち上がるんだ」
これを見てしまった僕は、もう寝なきゃいけないのに止まらなくなって、次回へ。
第25話「第6ラウンド…奇跡が起こった」
ジョーが起き上がる理由。金に屈服しきれない理由。それは力石の存在。
「お前さんは食えなかった。だか力石は違う。自分の意思で飲まなかった。食わなかったんだ。そうよ、何のことはねえ。俺のすぐそばに、自ら進んで地獄に入り、そしてそれを克服した男がいたんだ。力石徹がよ」
「しかも力石はな、おめえみてえに自分の地獄を人前でひけらかすような真似はしなかったぜ。力石はその苦しみを心底耐えて、俺との奇妙な友情を守り通して死んでいったんだ」
「力石…、力石…、力石…、力石! 俺は、そんな俺の力石徹のためにも、お前なんかには負けられねえんだ!」
ほんとにしびれるセリフが多いなあ、この作品。
そして奇跡の大逆転で金を倒して、最後は「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ」。こういうセリフを思いつく人になりたい。
いろいろ刺激を受けています。
最近のコメント