映画・アニメ・ドラマ

2021/11/15

表紙できた

間近に迫ってまいりました、COMITIA138と第三十三回文学フリマ東京。そこに合わせてコピー誌を作ろうと思って、SFショートショートを執筆中です。

二つ出るから二つ作ろうかと一瞬思ったのですが、なんか嫌な予感がして一本に絞ったところ、その予感は的中。苦戦しております。こういう予感は当たらなくていいのにねえ(+_+)

そもそも最初に書こうと思っていた題材が、お話の形にしようとしたところ、どうもきれいに落ちない。微妙な無理矢理感が拭えず、どうしようかなと考えあぐねて結局のところ、別の題材に切り替えて初稿を完成させました。そこでまずスケジュールの余裕を減らし。

そして推敲に入る前に一度冷却期間を取ろうと、先に表紙を作り始めたところ、こちらもなかなかしっくりこない。何度も下絵を描き直し、ぐちゃぐちゃになってきたので、シンプルな絵にしようと方針を変え、ようやく本日色が塗り終わりました。

これで本文推敲すれば、週末に印刷して完成……

するはず。

するよね?

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2018/11/12

締め切りピンチ

さてトークイベントを無事終わらせたわけですけれども。

無事じゃないのが僕の締め切りです。

今週半ばに一個ある。

そしてその日にお勤めの研修があった。

その日使えない。作業工程まだ半分いってない。

そしてそういう時に、毎年恒例、気温が下がってきたところで、のど荒れから風邪をひくパターンに入った気配。

さあ明日はどっちだ。

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2015/02/06

宇宙船サジタリウス

アニマックスで連日放送が始まったので、録画して、絵描き作業の時につけてました。「宇宙船サジタリウス」。

金曜19時30分という『ドラえもん』の次の放送枠を与えられていたにも拘らず、獣人的なキャラデザインとは裏腹な平凡でどこかサエない生活臭あふれる中年サラリーマンが、家族や生活などの様々なしがらみの中で時には命を張って冒険に赴くといった、低学年層にとって難解なストーリーも展開された。放送開始当初はそれほど注目されておらず、半年程度の予定でスタートしたが、後に最高視聴率が19%を超え、最終的に2年近くもの間放送されることとなった。

wikipediaより抜粋。

まさにこういう性質の作品で、OPから飛ばしています。いきなり歌詞が「どこから見てもスーパーマンじゃない スペースオペラの主役になれない 危機一髪も救えない ご期待通りに現れない」なのです。

でも、そのあとの「大人が懐かしがることもない」は、間違いですね。漫画家の友人との会話でも話題に上る、懐かしい作品。

SFはどちらかといえば、かっこよさを売りにするジャンルで、背伸びしたいお年頃の時にはそこに惹かれる。僕も他聞にもれずそういう時期があり、難解な言い回しのSFが、難しいからこそかっこいいと思っていました。

でもなんか、背伸びする時期を過ぎたら、こういうお話の方が好きだなと自覚するようになり。

最終的にはハッチーに結実して、小説家デビューとなったのです。

そう考えると、サジタリウスは僕の書きたい理想の作品の一つなわけですよ。このまま楽しみに見ようと思います。全77話だからたっぷり見れるぞ(^^)/

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2014/12/26

あしたのジョー2 その8

とうとう最後まで見てしまいました。

終わっちゃった……。

第41話「ホセ来日…闘いの日はせまった!」

ホセ戦の日程が決まり、ホセ来日。一ヶ月前から日本入りしてキャンプを張る、万全の体制。目標の試合が決まり、たぎるジョー。

その間に、西とのりちゃんの結婚式。ジョーが祝福するたび、心を押し殺しているのりちゃんの目が怖い。修羅場が来るのではないかと思わせる迫力(^^;;)

第42話「衝撃…葉子の予感」

ジョーのパンチドランカー疑惑深まる。パンチドランカー研究の権威、キニスキー博士も濃厚と言い、葉子は何とか診察する機会を作ろうとするけれど、ジョーはかたくなに拒む。

ジョーの性格と、いままでの葉子との因縁からかたくなになってるんだろうなと視聴者に思わせ、やきもきとさせる展開。でも実は、となってることを知って見てると、ジョーの覚悟のまなざしがずしりとくる。

第43話「ジョー・段平…二人の日々」

葉子からの電話を嫌い、八ヶ岳に練習の場を移すジョー。そこで、まるでボクシングを始めた頃のように、おっちゃんと二人で練習。昔を思い出して懐かしむいい雰囲気。

そこに何とかジョーと話そうと、車を飛ばしてやってくる葉子。でも夜中のロードワークの途中、酒盛りをしている学生に混じって飲み始めたおっちゃんのせいで、すれ違ったまま会うことはなかった。

昔を思い出すいい雰囲気と、今ある危機の対比。やきもきしたまま、話は進みます。

第44話「葉子…その愛」

試合前、ジョーを取り巻く人達の姿が描かれます。

ジョーからお金を借りて姿をくらましていたウルフ金串は、試合前日ちゃんと返しに来ました。それをバーで見かけたゴロマキ権藤は、二人に声をかけるのを控えて、一人ジョーの勝利を願い、前祝の祝杯を挙げます。

西を送り出すのりちゃんは、やはり吹っ切れない思いを抱えている様子。ジョーのあの夜の言葉を思い出しています。フリージャーナリストの須賀は、ジョーのドキュメンタリーを書くつもりでずっと取材していましたが、こんなに取材対象に入れ込んだら失格だと、いちファンとして試合会場に向かいます。

そしてクライマックスが、葉子の告白。ようやく控え室でジョーを捕まえて、パンチドランカーであることと、危険なので試合をやめるようにと告げますが、そうだろうと気づいていたジョーは聞きません。そこで思わず出たセリフ「好きなのよ、矢吹君!」。

特に2になってから、ジョーの再起と成長を影ながら後押しするような行動をずっと取っていて、それがはっきりと形になった言葉。積み重ねたものが一つの決め台詞に凝縮する瞬間が、ドラマ作りの醍醐味だなあと思います。

第45話「ホセ対ジョー…闘いのゴングが鳴った」

試合開始。おっちゃんのスタミナ温存のアドバイスを聞かず、最初から突っ込んでいくジョー。軽くいなされ、逆にきついパンチを食ってダメージをためる。

破れかぶれのように見えるけれど、でも、これがジョーの生き方。ダメージで目がかすむと、逆にアバウトなパンチがホセを捕らえるようになる。

ジョーの人気の元は、こういうドラマに織り込まれた、生き様なんだろうなあと思います。ただスポーツとしてのボクシングで勝つか負けるかじゃなくて、人生として貫き通せるか。それが勝負に重みを持たせます。

第46話「凄絶…果てしなき死闘」

生き方のお話なんだなと、さらに思わせる回。右目の視力はもっと落ちて、それをホセに感づかれてピンチに。

それを見守るのりちゃんは、ジョーと結婚について話した時のことを思い出します。ジョーがどこかに腰をすえ、結婚するような生き方をしていないこと。これが終わったら、ジョーがまた旅に出てしまいそうだということ。

ジョーもインターバルの時に、のりちゃんに話したことを思い出しています。「まだ真っ白になってない」。

さあ、そして伝説の最終回へ。

第47話「青春はいま…燃えつきた」

ホセとの戦いは壮絶な死闘に。耐え切れなくなり、武道館を飛び出す葉子。けれど、意を決して武道館に戻り、リングサイドに来て、ジョーに檄を飛ばす。ジョーの壮絶な生き方に、ついていけなかったのりちゃんと、ついていく覚悟を決めた葉子。

それが試合後のシーンにつながります。血まみれのグローブを外し、それを葉子に託すジョー。「あんたによ、もらってほしいんだよ」。それはジョーの生きてきた証。そしてゆっくり目を閉じる。

最後が伝説の、真っ白に燃え尽きたシーンなのですが。

異変を感じて息をのんで立ち上がる観客。帽子を取るゴロマキ権藤。グローブを取り落とす葉子。ちば先生が、ジョーは生きててその後はという話をしてたけど、これは絶対死んでる演出。

一人の男の生き様を最期まで看取った充実感と、それを彩る哀しみ。激しさと哀愁。それはまさにジョーのキャラクターがまとっていたもので。

やっぱりすごい物語だなあと思ったのでした。

よかったんだけど、何度見ても、ぽっかり心に穴が開いたような気持ちになるなあ。終わっちゃった……。

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2014/12/24

あしたのジョー2 その7

終わっちゃうよ病が発症して、また間が空いたジョーの感想。

第36話「葉子…新たなる企て」

なぜかホセ戦の契約をたてに、もう一試合、ジョーに試合を要求する葉子。最初さっぱり意図が見えないように描いて、一人きりの時に本音を。

ジョーから野性味が失われたことを心配しているのです。完璧なチャンピオン、ホセに勝つには、それが必要だから。

そして「ケンカに強いタイプで、たくましく、ふてぶてしく、荒削りで、乱暴で、理論を越えた+αの底力を秘めた野生の男。力石徹と戦い、そしてリング上で死に至らしめた頃の矢吹ジョーのような強烈なタイプ」の選手を探してくるようにと、部下達に告げます。

やっぱり周りの人達は、どうしちゃったんだろうと意図を汲みかねているのですが、視聴者には分かっている。これも燃える構成ですよね。

第37話「野性児その名は…ハリマオ」

部下たちがそれぞれ別ルートで探していき、たどり着いたのは同じ人物。マレーシアの虎、ハリマオ。

野生の男と野生児では大違いw 動物過ぎるだろというぐらいのボクサーが来ました。しかしジョーは油断して不覚を取り、初対面で一撃KO。そして翌日、仕返しに行き、また油断して返り討ち。

とうとう売られたケンカを買うと決意。ジョーは野生を取り戻せるのか。

ちなみにこの回は、のりちゃんの失恋が決定的になった回でもありました。西と結婚したら気をつけろよとジョーにからかわれ、ジムを飛び出します。涙ぐんでたけど、心配して追ってきたジョーに泣きまねだと気丈に振舞います。ちょっとせつない。

第38話「意外な訪問者…ゴロマキ権藤」

ハリマオ対策で、ゴロマキ権藤に話をつけ、チンピラ連中を集めるジョー。ケンカの勘を取り戻すための、乱闘特訓。

しかし最後に権藤にKOされます。「強くなったな」と言うジョーに、あんたが弱くなったんじゃないかと権藤の返し。だいじょうぶなのかなと視聴者の心配をあおる回。

こういうじっくり盛り上げる展開が好きなのです。

のりちゃんと西とか、ジョー元気ないとか、こっそり伏線が張ってあります。どきどき。

第39話「ジャングルに…野獣が二匹」

ハリマオ回と思わせておき、なんと試合前にまさかのカーロス・リベラ登場。パンチドランカーになってすっかり落ちぶれています。

試合は苦戦するもハリマオをKO。その直後リングサイドに現れるカーロス。控え室に待たせます。そして試合後セレモニーもそこそこに、控え室に向かうジョーが立ちくらみ。

控え室で待っていたのは、パンチドランカー症状で見るも無残なカーロス。「なんてこった。あの稲妻みてえなジャブがこんなになっちまって……」ジョーは涙します。

パンチを繰り出す時に、静かに無音で、ぺしっと受け止める音だけ。そこで流れるBGM。回想シーンに入るとカーロスが、すごくりりしく力強いいい表情で立っていて、静かに降る雪がめっちゃ悲しい。名シーンだと思います。

症状が出ているため、手元がおぼつかなく、シャツのボタンが留められないカーロス。そしてそれを助けようとして、自分も留められないジョー。

気持ちを試合に向けておいて、不意打ちですごい重大なテーマが出てきた、衝撃の回でした。

第40話「燃えろジョー…標的が近い」

ジョーがパンチドランカーではないかと疑念が深まる回。最初から会談でジョーは足を滑らせている。

葉子はほぼ確信。おっちゃんは疑念を確かめるべく、ジョーをテスト。結果、ジョーは難なくテストをパス。さあ、いったいどちらなのかと、視聴者をやきもきさせる演出なのです。

最後は箱根のカーロスの元へ。分かれる時のカーロスのモノローグが、画面を二つに割って小さくなるカーロスの後姿とジョーの表情のアップという演出とあいまって、そりゃもう、涙を誘うのです。

もう何度も見てるのに、うるっと来たのでした。

そろそろ最後の戦いが近づいています。次ぐらいで感想文も終わるなあ。

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2014/11/13

あしたのジョー2 その6

夜中にちょこっとずつ見ているジョーの感想。

第30話「偉大なるチャンピオン…ホセ」

感想を書くのが難しい回。何が起きるわけでもなく、ホセが不思議なボクサーだということを見せます。完璧な家庭人で、ボクサーらしくない。

でも、乗馬でジョーと張り合う様子に、その心の底には闘争心が眠っているのがうかがえます。

この回には、重要な伏線が登場。ホセの主治医、キニスキー氏が出てきます。パンチドランカーの専門家。

その直後にジョーの「どうにも身体が揺れてやがる。まだ馬に乗って突っ走ってるみてえだよ」というセリフ。冗談めかしてるけど、これは……!

第31話「Vサイン…その意味するものは」

明日の試合について、新聞記者に尋ねられたホセが、Vサイン。VはビクトリーのV、そして数字の2でもある。

当然みんな、ジョーの2ラウンドKO予告を思い出すわけですが、なんとそれは2ラウンドではなく、2発。相手に打たせておいて、反撃の2発で試合を決めてしまいました。

その後、雨の降り出した野外会場。みんな引き上げる中で、見詰め合う二人。ホセの「see you」という言葉で、心が通じます。see you。次は日本で。

ホセは静かな紳士で、心のうちをあまり表に出さないのですが、そうやって抑えているからこそ、ぽろっと出た時に、すごく印象深いんですよね。ホセかっこいい。

第32話「さらば…古き愛しきものたち」

幕間劇。新丹下ジム落成の話。

ハワイ帰りで新しいものを取り入れなくてはと力説するおっちゃん。昔騒ぎを起こして立てこもったビルに行って、昔を思い出してみたりするジョー。

ジム開きの日、「ジョー、とうとうわしたちもここまで来たぞ」と涙するおっちゃん。でもそうして新しい出発を力説しながら、夜、寝付けないジョーが元の橋の下のジムに戻ると、そこにおっちゃんが。

タイトル通りのいい話でした。

第33話「アメリカから来た13人目のキング!?」

気持ちはホセに向いちゃってるので、次の試合が決まっても、どうも乗り気になれないジョー。

しかし、その試合の勝者が、統一王者に挑戦する権利を得ると知って、がぜんやる気に。

お話としてはホセ戦に向かっているので、そこをどうやって盛り上げていくのかという回。大きな流れをどう作るのかに注目。

第34話「カードと共に散った…あいつ」

次期挑戦者の座を巡ってレオン・スマイリーと対決。前半は苦戦するも、後半盛り返して、判定勝ち。

試合後お互いを認め合う二人。けれど、スマイリーはその直後、車の事故で死亡。どこまでも続くジョーの死神っぷり。

第35話「チャンピオンは…ひとり」

ホセの統一戦に招待されたジョーと葉子。しかし、試合はホセ苦戦。あせるジョー。

でもそれは、ホセの高等テクニックゆえだった。パンチを受けているように見え、実は見切っていて芯は外し、数少ないパンチは強烈なコークスクリューブロー。あっさり逆転勝ち。

けれどその夜カジノで出会ったホセは浮かない顔。なぜなら対戦相手が亡くなったから。ジョーに劣らず、死神っぷり。そんな二人の対戦がやってくる。

ホセはほんとに寡黙で、それだけに一言に重みがあります。どんどん大きくなる存在感。

この辺りは基本、ホセ戦に向けての助走なので、スマイリー戦はそんなに盛り上がる感じではありません。とにかくこのあとどうなるか。

ただ、僕は最近「終わっちゃうよ病」をしばしば発症しています。楽しみに見ていたやつが残り少なくなってくると、どうしよう、終わっちゃうと物悲しくなるのです。

全47話だから、四分の三ぐらい来たことに。やばい、終わっちゃうよ。

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2014/10/28

あしたのジョー2 その5

いろいろと大忙しの期間に突入。

絵を描く時には、お楽しみの番組を流すのです。こちらもそのひとつ。

第26話「チャンピオン…そして、敗者の栄光」

金竜飛戦が終わって仕切り直しの回。ホセのイメージ作りが進みます。

若かりしホセと戦った、元日本ライト級チャンピオンが出てきます。現在焼き鳥の屋台の親父さん。ちょっと負け犬っぽい。確かこのおじさんに、すごいシンパシーを感じていた人がいたけれど、誰だっけ。

「自分に勝ったホセが、世界チャンピオンになって、ほんとにうれしかったんだよ」とジョーに告げます。ジョーも倒してきた男たちを背負っているのです。

そして、最後に金竜飛がジョー戦のダメージで引退という記事。戦う相手が次々と壊れていく宿命。業が深い。

この回から主題歌変更。エンディングは歌は変わっていませんが、歌手が代わり、絵も変わりました。

海辺で振り返っているジョーの絵が、だんだん引いていくと、その視線の先にいるのは葉子。なんか最終回の伏線みたいで、いい絵です。すごく好き。

第27話「ボクシング…その鎮魂歌」

負け犬2連発。ウルフ金串が出てきます。焼き鳥屋のおじさんは、まだ第二の人生をちゃんと歩んでいるいい敗者でしたが、ウルフは悪い方。

先輩のジムでトレーナーをやっていると言い、そのジムが経営難とジョーからお金を借りますが、それはうそ。返済日に姿を見せず、ジムに行けば、トレーナーなんかやってないという話。

ジム会長の娘さんが、私がお金を返すとジョーにすがります。何でまたと思えば、元婚約者。ジョーに負けた後ウルフの生活が荒れ果て、自然消滅したのだそう。ここにもジョーに人生を変えられた人が一人。

でも、この子はけなげです。「私待ってるんです。あの人が立ち直るのを」とそれでも信じる姿勢。ジョーもそれに応え、ウルフが絶対返しにくると、返済を断ります。

最後にそのジムの不良息子が、ジョーにほだされて暴走族から足を洗ってボクシングしようかなと言い出す、ちょっといい話でした。

この話にしろ前の話にしろ、大人のドラマが展開されています。僕はこのころちょうど子供でしたが、前年がガンダム。

漫画は劇画ブームで一足速く進んでましたが、アニメも、視聴者層が成長してきて、難しい話についていけるようになっていた、という流れなのかなあと思いました。

第28話「ホセがいる…ハワイへ」

防衛戦のためにハワイへ向かうジョー。そこにはやはり試合のために滞在しているホセがいるという。

空港に着くと、カーロスを壊した男として、地元メディアがジョーに群がる。その様子にいらいらするジョー。そしてホセのジムに立ち寄ると、そこはホセはいなかったけれど、「無冠の帝王を瞬殺した偉大なチャンピオン・ホセ」とあおるポスター。

カーロスを無神経にあおりに使う姿勢に、見損なったと吐き捨てるジョー。翌日、今度はホセがジョーのジムに。挑発するジョーにホセは不快感。とうとう最後にパンチが炸裂。どんどんこじれていく二人。

時間をたっぷり使って、因縁を育てていきます。今ではなかなか見れない贅沢なつくり。すごく楽しい。

第29話「初防衛なるか…矢吹丈」

試合開始前、ゲストとして呼ばれたホセが、両選手を激励。しかしジョーは握手せず。そしてその目の前で2ラウンドKO予告。

それに対してホセは、ジョーの腕をつかむと、むりやり握手。なんか一枚上手という感じです。

試合は2ラウンドKOに失敗、しかし懲りないジョーは、3ラウンドKO予告をしなおして、今度は成功。リング上から、次はお前だとホセを挑発。ホセは、表情は変わりませんが、目がぎらりと光ります。

どんどんこじれて、因縁深まっていく感じ。面白い。

こうやってゆっくり進む話で、どうやって緊張感を作って、引っ張っていくのか。今書いている話にも関係あるので、勉強になるのです。

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2014/10/21

あしたのジョー2 その4

挿絵の描き溜め、意外と量がいるかもしれない。

その分アニメ視聴が進んでいます。

第18話「あのナックルが…烙印のメッセージ」 

ホセ・メンドーサの実像と、そして次のライバル、金竜飛が出てくる回。

この頃の世間の事情が、作品とうまくかみ合ってるなあと思う点が一つ。相手の情報が少ないのです。

今だと簡単に相手の試合も見れるし、簡単に向こうの情報も探れると思うんですが、このころはそういう環境ではないので、情報が少ない。とにかく「謎の人物」なのです。これがはらはら感を高めます。

そこに厳選された情報だけが入ってくるから、印象が鮮烈。二人とも、めっちゃ強そう。

謎の敵っていいなあ。ちょうど自分の作品でも、もっとそこを盛り上げられることに気づきました。まだ推敲中なのです。グッドタイミング!

第19話「戦うコンピューター…金竜飛」

情報がだんだん明かされて、金のイメージが膨らんでくる回です。

作中で金竜飛は、軍人だったのでプロデビューが遅く、現在36歳となっています。

これは、このアニメが漫画の連載が終わってから作られたため、朝鮮戦争の時期と合わせたらそうなったのだそう。でも、こちらは不気味さを増すのに一役買っていて、いい変更だと思います。

そしてジョーの減量苦もだんだん本格的に。はらはらしますねえ。

第20話「俺のバンタム…減量への挑戦」

ジョーが減量に苦しむ回。

ジムを締め切ってサウナにして倒れ、それでも体重が減らないので、意地になって絶食開始。みんなの心配をよそに、屋根裏に閉じこもり。

とうとう公園に落ちてたみかんの皮が、おいしい実のつまったみかんに見える幻覚を見る始末。そこにやってきたおっちゃんが、よくがんばったとねぎらって、階級を上げることを勧める。その時のジョーのセリフ。

「バンタムってのはなあ、おっつぁん。ウルフがいて、カーロスがいて、ホセがいる。そして力石がいたところなんだよ……」

「しかも、力石がこの俺と戦うために二階級もの体重差がありながら、命をかけて減量し、降りてきてくれたクラスなんだ……」

「俺は、俺はな、おっつぁん……。そんなかけがえのねえ俺のバンタムを、捨てるわけには、捨てるわけにはいかねえんだよお!」

もー、何回聞いても、このセリフがぐっとくるのです。かっこいい。

第21話「力石の…唄が聞こえる」

ジョーの減量苦は続きます。

白木ジムに行き、地下室へ。そこはあの力石が、ジョーと戦うために壮絶な減量をした場所。そこにジョーも閉じこもり、飲まず食わずで耐え忍びます。

とうとう力石の幻が見える状態まで。考えてみれば、これも伏線。

そしておっちゃんが折れて、減量は順調に進むようになるかと思いきや、最後に裏切りの仕込みがあって引き。おっちゃんは体重計に細工をします。上手いなあ、この展開。

第22話「そして…計量の朝」

とうとう試合の日。ぎりぎり間に合ったジョー。しかし、計量会場で量ってみると、2ポンドオーバー。おっちゃんがジムの体重計に細工をしたせい。

そこからジョーは、みなの制止を振り切って会場を飛び出し、あがきます。高温のサウナで失神するまで耐え、下剤を飲み、最期は血を抜いて、ぎりぎり再計量パス。

金竜飛が出てきて、ここまでなんと5話も使ってる。次もまだひと悶着あるのです。ただ相手が強い弱いだけではない、すごい展開。

第23話「燃える野獣と…氷」

計量後、ようやくご飯が食べられるジョー。けれど弱りきった胃のことを考えて、小さなステーキ一切れと、スープにサラダ。

それを見て、言葉を失い、失望を隠しきれないジョーが、でも食べたらおいしくて、それが身体にしみわたっていく様子が、いい演出です。

その後金竜飛と同席して、彼の過去を聞きます。父親殺しの過去。ジョーはその話を聞いて、ショックを受けます。「いけねえな。どうにも今夜の試合、勝てる気がしねえ」で引き。

第24話「ゴングが鳴った…悪魔のリング」

試合開始。圧倒的な力の差。滅多打ちになるジョーは、何度もダウン。

これでフィニッシュとダウンを奪い、勝利を確信する金陣営。

でもジョーは立ち上がります。驚きの金竜飛。そして自分でも驚いてるジョー。

「どういうわけだい、これは。へへ、おかしいぜ。立ったところで、また、すぐひっくり返されちまうのは目に見えてるんだ」

「俺の喧嘩ボクシングなんか、到底及ばねえ世界をくぐり抜いたこの男に、絶対勝てっこねえと百も承知で、何でだ。何だって俺は、こうも何度も立ち上がるんだ」

これを見てしまった僕は、もう寝なきゃいけないのに止まらなくなって、次回へ。

第25話「第6ラウンド…奇跡が起こった」

ジョーが起き上がる理由。金に屈服しきれない理由。それは力石の存在。

「お前さんは食えなかった。だか力石は違う。自分の意思で飲まなかった。食わなかったんだ。そうよ、何のことはねえ。俺のすぐそばに、自ら進んで地獄に入り、そしてそれを克服した男がいたんだ。力石徹がよ」

「しかも力石はな、おめえみてえに自分の地獄を人前でひけらかすような真似はしなかったぜ。力石はその苦しみを心底耐えて、俺との奇妙な友情を守り通して死んでいったんだ」

「力石…、力石…、力石…、力石! 俺は、そんな俺の力石徹のためにも、お前なんかには負けられねえんだ!」

ほんとにしびれるセリフが多いなあ、この作品。

そして奇跡の大逆転で金を倒して、最後は「力石よ、おめえがくれたチャンピオンベルトだぜ」。こういうセリフを思いつく人になりたい。

いろいろ刺激を受けています。

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2014/10/17

あしたのジョー2 その3

またちょっと間が開きました。文章書きに必死な時は、バックでつけておくこともできないので、見る番組はたまる一方で消化できず。

今は推敲を進めながら、挿絵を描きためているので、その時間に見るのです。盛り上がってくると手が止まりがちだけど、個人出版の挿絵は締め切りないから大丈夫(いいわけ)。

第13話「丹下ジムは…不滅です」

西の引退披露パーティの話。

カーロス戦が終わっての幕間劇なんだけど、最後のシーンがすごくいいので、それだけに終わっていないのです。

前半から、西は未練ないのかなと振っておいて、西もどっか強がってるふうで。それが最後、パーティの挨拶で言葉につまり、ジョーにスパーリングしてくれと申し込み。

ジョーのパンチを受けてひっくり返って、「おっちゃん、ほんまに安心してええで。このジョーのある限り、丹下ジムは不滅や。いや、ボクシングがわいの青春だったっていう誇りは、永遠に不滅や!」と、涙を流しながら。リングの上でしか本音を言えない、不器用な男。

そして最後に泪橋に、「赤コーナー、泪橋ヘビー級チャンピオン、マンモス西!青コーナー、泪橋バンタム級チャンピオン、矢吹ジョー!」と、選手コールをかぶせて、そのままエンディング曲に流れ込むのです。

エンディングへの流れ、この回が一番いいんじゃないかな。ほろっとくるなあ。

第14話「どこにある…ジョーの青春」

めちゃ有名なセリフの出てくる回。

きれいな試合ができたと満足しているジョーのもとに、カーロスのタイトルマッチ敗戦の知らせ。しかも敗因はジョーとの一戦で、そこでもう壊れていたと。2話前の、タラップで足を滑らせたのが伏線。

ウルフ金串のあごを割り、力石徹を殺し、そしてカーロス・リベラを廃人に。死神ジョーという見出しが躍る。

そんなジョーのつらそうな様子を見かねたのりちゃんが、「もうボクシングやめたら?」と問いかける。他の若者は青春を謳歌しているのに、何で矢吹君だけが、そんな苦しい思いをしているのかと。それに対するジョーの答。

「のりちゃんの言う青春を謳歌するって事とはちょいと違うかもしれねえが、俺は俺なりに、今まで燃えるような充実感を何度も味わってきたよ。血だらけのリングの上でさ」

「ぶすぶすとそこらにある、見てくれだけの不完全燃焼とはわけが違う。ほんの瞬間にせよ、まぶしいほどに真っ赤に燃え上がるんだ」

「そして、後には真っ白な灰だけが残る。燃えかすなんか残りゃしない。真っ白な灰だけだ」

「力石だって、あのカーロスだってきっと、きっとそうだったんだ!」

そしてのりちゃんは、ついていけそうにないと身を引くのでした。

このセリフが、あの有名なラストシーンの伏線になってるんだけど、最終回描いてる土壇場で、使えるという話になったと聞いた時にはびっくりしました。

でも、熱のこもったセリフだから、後で使えるんだよね。そういうセリフを書かないとなあと、思わされるのです。

第15話「誰のために…必殺ラッシュ」

ジョー再始動の回。相手は東洋5位。

再始動って話作りの上では結構難しいポイントです。どうしても前の戦いを引きずってしまい、次の相手に目がいかない。

しかし、この作品は、あえて前の戦いを引きずって、大きな流れを作ります。カーロス・リベラ記憶喪失、そして行方不明に。

力石も引きずって引きずって、カーロスと出会うまで散々な目にあいました。戦ってお終いじゃなくて、むしろそのあとに存在が大きくなっていく構成。

キャラクターをそうして大切に扱ったことが、大きなドラマを作ったんだなあと思います。

第16話「遠い照準か…世界への道」

カーロス・リベラのタイトルマッチ映像を見たジョー。東洋三位を失神KO。

そしておっちゃんの前で、世界チャンピオン、ホセ・メンドーサとの対決を目指すと決意表明。

大きな流れが姿を見せる回。自然と目標が見えてきました。わくわく。

第17話「姿を見せた…大いなる標的」

サブタイトル通り、ホセ・メンドーサが実際に登場する回。

パーティ会場のジョーの前にふらりとやってきて、セリフはたった一言「good luck」。

それでいてすんごい存在感で、視聴者の脳裏に刷り込むと。

帰ったジョーが服を脱いだら、つかまれた両肩に手の形のあざ。

めっちゃ強そうなんですよ。分かってるんだけど、引き込まれるなあ。

ちらりと体重計に乗ったりして伏線を張っていた、ジョーの減量の問題も表に。ますます目が離せないのです。

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2014/08/27

あしたのジョー2 その2

あしたのジョー2第10話「クリスマスイブ……その贈り物は」。1でもカーロスと戦ってるんだけど、2の方が好きなのは、この回があるから。

「お前には火薬の匂いがする。小さい時ベネズエラの裏町に漂っていたような、とても危険な、そしてスリリングな匂いだ」「おめえはよ、ナイフだぜ。ぎらりといつも、その目の奥で光ってやがる」二人の引き合う心を表した、とっても痺れるセリフ。

そして違約金を引き受けて試合のプロモートをする葉子。表立っては認めないけれど、ジョーのためにカーロスを呼んだわけで、これまた痺れる。

さて今日はここで休憩終了だよ! 遅れてるんだから!14/2/19

あしたのジョー2第11話。カーロスとの大晦日除夜の鐘決戦。息詰まる攻防。

あしたのジョー2第12話。試合は壮絶なダウンの応酬の末ドロー。今なら絶対途中で止めてる、すんごい試合。そして出発前タラップを踏み外すカーロス。ここで先の伏線が。14/2/21

カーロス戦見たら満腹になって、そこでパタッと止まってしまったのです。ブログ上げるのも忘れてた(^^;;)

また火がついて見始めたので、感想上げていこうと思います。何だろう、このむらっ気。

あしたのジョーは二度TVアニメになってて、カーロス戦は重複してるんだけど、ほんと、この10話目で、2の方に軍配。ボクシングは二人の生き様そのものなんだと、すごく深みを感じさせる名シーン。

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