日記・コラム・つぶやき

2024/06/11

日本テレビの村の掟

ドラマ化に当たって原作者の意に添わぬ改変を繰り返し、とうとう原作の芦原妃名子先生が脚本を執筆。それに不満を覚えたドラマ脚本家相沢友子氏がインスタグラムにコメント投稿、事実と違うと芦原先生が反論投稿して大騒ぎになり、とうとう芦原先生が自死する事態となった『セクシー田中さん』の問題で、日本テレビと小学館双方から調査内容が発表されました。

これに関しての僕のスタンスは以前書いた通りで、そもそも論として著作者人格権の侵害なので言い訳のしようがないはずだ、というもの。

その観点からこの問題を眺めていて、根深いなと思ったことが、本日の記事の主題です。

報告書で出た細かいところに関しては、あまり何かコメントしようという気はありません。なぜかと言うと前述の通り、そういう話じゃないだろうと思っているからです。

原作者の意見がちゃんと伝わってなかったのではとか、そういうレベルの問題じゃない。そもそも原作改変がありだと思ってるのがおかしい。

大幅改変しないと使えないような原作であったら、そもそも企画を立ち上げるべきではなく、原作ついてたらスポンサーがつきやすいとか、企画通りやすいとか、そういう便利ツールとして原作の名前を使っていいわけじゃねえんだっていうことが何でわからないんだこのクソ野郎。

という感想なわけですよ。

ところがですね、ここが本当にわかってないっぽい。ちらほらとテレビ業界寄りの人から出てくる意見で、脚本家に伝わってなかったんじゃないかとか細かい弁護が入ってるんですけど、ぐちゃぐちゃにいじれると思った時点で同罪なんですよ。リテイクが繰り返されている時点で、原作者の意に沿ってないなということはわかったはずですからね。

お前の能力不足でオリジナルの企画が通らないのがいけないんだっていう反省が足りてねえよ。

さてしかし、問題はここではとどまらず。

これと同時期に日本テレビのXへの投稿が話題になっていました。雲仙普賢岳の大火砕流から33年、という投稿です。

これもう、40代より上じゃないと見た記憶が残ってないんですね。月日が経つのは早い。九州・島原半島にある雲仙普賢岳に噴火活動が起きたのが1990年。マグマの性質的に粘り気が非常に強く、すぐに流れ出さないものだったので、火口に大きな溶岩ドームができ、それが連日ニュースになっていました。本当に山がにょきっと伸びたんですよ。

この報道をするために報道やテレビ局の人間が立ち入り禁止区域に入り込み、さらに避難して無人になっている人の家に勝手に上がり込む、電気を勝手に使うと、犯罪行為を平気で犯していたのです。そのため現地の消防団が警戒に入り、また禁止区域内にタクシーを使って乗り込んでいたりしたために、溶岩ドームが崩れ火砕流が発生した時に、その人たちが巻き添えになって死んだという事件がありました。

投稿はそれに触れておらず人ごとのように書いていたために、そこにコミュニティノートがつきました。さらに問題なのは、この後。

その投稿をした日テレのアカウントはコミュニティノートがついた投稿を削除し、もう一度投稿し直し、またついたのでさらに削除し、もう一度今度はちょっと文言を変えて投稿、という行為に出たのです。

広報部から間違って消してしまったというコメントが出ましたが、それだと二回目が説明できません。言い訳ですね。

これは非常に悪い手だと思います。反省してないんだなこの人たち、という印象になるからです。

現在SNSには、誰もが情報を上げられるようになっています。そのように珠玉混交な情報があふれている環境では、ジャーナリズムには高い信頼性が求められています。この人たちが書いていることなら本当だという信頼がなければ、わざわざ見たり読んだりする時間を使おうとは思えません。

ところがそこで、人間性を疑われるような行為を平気で犯している。こんなやつらがまともに取材してるんだろうかという疑問を抱かれる。実際マスコミの取材手法はよく批判されていますが、改善されている様子は見えません。正義漢面して自分は法を守らない、そんな奴が信頼できるわけないじゃないですか。そういうビジネス上の大問題なはずなのに、マスメディアはあまり気にしていません。

このような無神経さは、やはり会社内がそういう雰囲気だからなのでしょう。そしてそれが、この二つの問題をこの記事で並べてみた理由でもあります。

「番組を作るためなら、多少権利を踏みにじっても、法を犯しても仕方ない」そういう感覚が共有されている。言わば『村の掟』がこの国の憲法や法律よりも上位に来てしまっている。テレビ業界の人が、業界の内情的にこれは仕方ないんだ、という援護をしていたのも、同じ根っこなんだろうなと思いました。

まあでも、これはよくあることではあるとも思います。起きて仕事行って帰ってきて寝て起きてまた仕事、という生活を繰り返している現代日本人は、自分で考えているよりも狭い世界に暮らしている。だから仕事場で独自の考え方がすぐに煮詰まっていき『村の掟』が生まれていく。僕は、右足はこっちの世界、左足はこっちの世界というような、またいだ生活をしているので、わりとよくそういうことを感じます。

ただ、この『テレビ村の掟』には大きな問題があります。顧客である視聴者の支持を受けていません。外の人から見て納得できるものではないのです。それを感じ取れない鈍さと業界の硬直性は、このままテレビ局のビジネスに悪影響を及ぼし続けるんだろうなあと思ったのでした。

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2024/05/09

2023年出版市場データとその感想

こちらの記事を読みました。

2023年出版市場(紙+電子)の占有率はコミック43.5%:書籍(コミックを除く)39.9%:雑誌(コミックを除く)16.6%に ~ 出版科学研究所調査より HON.jp News Blog 24/4/30

出版市場の定点観測記事。見やすいグラフになっています。鷹野さん、いつもありがとうございます。

そして、この話題には毎年反応しているのですが、毎年毎年同じ反応だということに、やばいなあこれと、危機感を覚えています。

漫画はいいのです。電子書籍が順調に伸び、全体の売り上げもずっと伸びています。

問題があるとしたら、僕が「やっぱりこれは紙でコレクションしよう」と思ってる作品を早く揃えないと入手困難になるのではないか、ということぐらいです。

あと最近よく話題になるトピックで気になるものと言えば、漫画の未来が縦描きなのか横描きなのかという点が挙げられます。僕的にはここで何度か書いているように、スマホ完全対応縦描き漫画は描きやすい内容が絞られているので、横描き推しです。スマホだと見づらいんですけど、PCやタブレットで見るのにはもう慣れました。横描きに軍配が上がってほしいなー。

さてでは何に危機感覚えているのかというと、順調に低下している他の分野です。雑誌と書籍。

最近、リアル書店に公的援助を入れるべきではないか、という動きがありますが、それともつながっている問題だと思います。

僕は正直、公的援助には反対です。そもそも文化拠点云々と言うのなら、図書館があるからです。そっちの予算を増やせばいい。あと学校の図書室の予算。

そして、問題の先送りしかしていないと感じるのも、公的扶助に反対する理由です。

リアル書店が経営難に陥っていくのは、構造上の問題があるからです。特に大きな問題は、売り上げを支えていたのは雑誌と漫画だということ。紙の漫画は前述の通り、デジタルシフトが進んでどんどん減っています。

雑誌の縮小もデジタルシフトが原因と言えるのではないでしょうか。ネット上で情報が拾えるようになったケースもありますし、通勤時の時間潰し需要がスマホに取られたことも考えられます。

なので、リアル書店の公的援助は、ぶっちゃけザルで水をすくうようなものだと思います。需要が減っているのはどうしようもない。

では、全体の縮小はしょうがないとして、書店はどう生き延びるべきか。単純に本を売るという仕事は需要が減っているのだから、何か別の『書店』の定義を見つけるべきなんだと思います。そうやっていろいろ工夫している書店さんもあって、そういう所は応援したいです。

さて話を戻しましょう。紙の漫画と雑誌は縮小していて、残りは書籍。こちらも縮小しています。そしてここが一番問題だなと思っているのです。漫画はうまくいっているのに、書籍は電子化が全然進んでいません。

実際にWebにどちらが向いているかと言えば、むしろ漫画よりも文字物の方だと思います。漫画はどうしても画面サイズに見やすさが左右されてしまいますが、文字物は画面サイズに合わせて表示することができます。特にスマホは文字物の方が対応しやすい。

なのにまったく伸びていない。そして紙を含めた全体ではズルズルと下がっている。

リアル書店を文化拠点として公的扶助しなければいけないというような話の中の「文化」は、この書籍に含まれる文芸や人文関係の本のことだと思うのですが。

ぶっちゃけて言うと、こうやってもう10年もまったく対応できていないのを見るにつけ、何か世間に対して自分たちは有識者であるというような態度で思想を前に出してものを書いているけれど、環境の変化に対応できてない知性という時点で、その有益性を疑っちゃうんですよね。

なんか言葉を多く知ってるだけの口先でごまかしてる詐欺なんじゃないのか。実はまったく何も見えてないんじゃないのか。

そんな奴の本、買う?

そう考えていくと、この書籍の対応の遅れは、ただ売り上げが下がっている以上に深刻なんじゃないかと思っています。

せめて、自分に関係のある小説の分野はもっとしっかり対応してほしいなと思っているのですが、どうなるでしょうか。

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2024/05/02

ペンネームとブランディング考

こちらの記事を読みました。

ペンネームを“減点対象”に……江戸川乱歩賞の講評がSNSで議論呼ぶ 「作品だけで評価すべき」などの声 ねとらぼ 24/4/26

ミステリー小説の新人賞、江戸川乱歩賞の中間選考結果が出て、各作品への講評が発表されたのですが、そのうちの一つで、ペンネームが減点対象と触れていたのが話題になっていました。そのペンネームは『がにまた』。確かにユーモラスな名前ではあります。でも、それを理由に減点というのはどうなのかと、賛否両論湧き上がっています。

この件については、記事を読んで初めて知ったのではなく、Xのトレンドに上がっていたのを見かけていました。その時にぱっと思ったのは、上の記事の中にも書かれていること。江戸川乱歩はエドガー・アラン・ポーのもじりなのですが、その名のついた賞で? ということでした。また、別にふざけたわけではなく、元々子供のころからのあだ名で、ずっとそのペンネームで活動していたそうです。

そして記事を読んで、他の人の意見も見直してみて、もう一度じっくり考えてみた結論としては、やはり些事じゃないかなというものでした。中身だけ見るべき。

もしこの作品が賞を取って出版にこぎつけた場合に、そのタイミングでタイトルをいじったり、ペンネームをいじったりできるからです。そしてそれは、よくあることです。そもそも僕がそうだから。

僕の小説デビュー作、『宇宙犬ハッチ― 銀河から来た友だち』は、出版の時にタイトルをいじっています。このタイトルはダジャレなので変えた方がいいんじゃないかという声があったと、打ち合わせの時に言われました。そこで、もうちょっと売れそうなキーワードを入れた真面目なタイトルを提案されたのですが。

この作品を考えていたかなり初期の段階で、このダジャレをひらめいたことにより僕の思考の枠が外れて自由になって内容が確定したので、僕的にはダジャレが超重要。そういう思い入れがあったので、外したくなかった。ということで、副題つけてそれを真面目にすればいいですか、と妥協案を出し乗り切りました。

ペンネームを変えた例も聞いたことがあるので、本当に問題なのであれば、そこで変えればいい。ちなみにタイトルについても減点されてるんですよね。それも含めて、新人賞は素材集めの場なんだから採点基準に入れる必要ないよね、という感想なのです。

さて、前述の通り他の人の意見も見直してみました。僕と同様江戸川乱歩なのに? という感想を持つ人がいる一方、江戸川乱歩はしゃれてるじゃないかという意見もありました。

そこで話をもうちょっと広げて、ペンネームがどうあるべきかということも考えてみました。確かにブランディングとして重要なので、適当につけるのはマイナスだろうなとは思います。ここでもよく触れるテーマとして、いかにお客さんと出会うかということがあるのですが、小説の場合、漫画みたいな内容チラ見せの機会もないし、やってもいまいち効かないので、第一印象は特に重要です。 もう本当に、本の表紙を見た最初のところが勝負になります。

近年やたらと長いタイトルのお話が定着しているのはそのせい。ですから、ペンネームの作り出すイメージも、この作品に何を期待できるのかという重要な情報の一部となり、おろそかにはできません。

そう考えると、江戸川乱歩は、本格推理ものではなくエログロ混じりの変格ものと言われる作品で名をはせた人なので、ちょっと斜に構えた感じのもじりペンネームは合ってる気がする。

ただ、ペンネームには目を引くインパクトというのも同時に重要です。とにかく書いている人が多くて埋もれるからです。その結果か、ネット小説とかだと、わりとインパクト重視の変わったペンネームは多い感じ。なので若い人だと『がにまた』というペンネームもあまり抵抗感ないんじゃないかなという気もします。

結局どの辺の読者層を狙うか、ということで、ブランディングの話に戻りました。どういうところで勝負したいかですよね。

さらにですね、この件を見た時にふと思ったのは、こうやって騒ぎになったらむしろ注目を集めるチャンスなんじゃないのかな、ということでした。そう思ってたら、がにまた先生がカクヨムで公開。

Xへの最初の投稿は、この記事を書くために確認した時には250万ビュー近くありましたし、カクヨムに投稿された作品は、ミステリーの週間ランキングで1位でした。新人賞を取って本が出ても、現在それほど売れるわけではないし、むしろこれはおいしい事態だったのではないでしょうか。知名度がめっちゃ上がった。これで色々できるのでは。

本格ミステリー作家のブランディングとしては、講評の通り変更もありかなとも思うのですが、このままこっちで勝負する手もありますね。どうするのかな。

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2024/04/16

森林消失

こちらの番組を見ました。

『BSスペシャル デジタル・アイ 消える大森林』NHKBS 24/4/11

衛星画像を使った分析を紹介する番組。近年、森林伐採や山火事が大規模化してきて、悪循環にはまっているという内容でした。

山火事に関しては昨年のカナダの大規模火災が取り上げられていましたが、あれはすごかったですね。煙が国境を越えて流れ、アメリカでも大気汚染となるぐらいの規模。空気中に大量の煙の微粒子が漂った結果、空がまるで夕焼けのようにオレンジ色に染まっていて「これは一体どこの火星?」と言いたくなるぐらいでした。

日本は雨がよく降るのであまり問題になっていない、ゾンビ火災。森林火災が起きた時、積もった枯れ葉などの地中の有機物に火がつき、くすぶったまま消火しきれないという現象が起こります。これが翌年の火災につながるという話でした。寒冷地では雪が降って、逆に地下に水が染み込まないためだそうです。今年、カナダでは昨年以上の火災が来るのでは、という話でした。

また永久凍土が溶けてしまうために、地面が陥没。そうするとそこに水がたまり湖沼地帯となってしまい、森林がなくなり、むき出しになった地面の凍土がまた融ける、という悪循環が起きているそう。

この番組では特に触れていませんでしたが、そうやって永久凍土が解けた場合、その地層に含まれている寒さで腐敗していなかった有機物が腐敗し始め、メタンガスを発生させ、温暖化をさらに加速させるという懸念もあるのです。やばい。

さらに森林伐採。こちらが降水量の減少とつながっている仕組みも紹介されていました。森林があるとそこで蒸発散が起き、水蒸気が供給されます。さらに別の番組で、直接土壌に吸い込まれるのと違い、水滴が弾けて水蒸気を増やす効果や、微粒子の供給源となり雨粒の核となるという話も見ました。それがなくなってしまうと降水量が減少。ますます乾燥が進んで山火事が起きやすくなるのです。

ここで挙げられたこの辺の事柄は、他の番組で見たりしてすでに知っているものが多かったのですが、こうして繋がりが示されて、どんどん悪循環にはまってきてるんですよ、というのが明示されるとゾッとしますね。

どこかに、もう引き返せないなくなるポイント、ティッピングポイントがあるはずなのですが、近づいてんのかなと心配になります。大丈夫かな。

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2024/04/10

低品質書籍

こちらの記事を読みました。

GoogleブックスにはAIが生成した低品質の書籍が数多く転がっているとの指摘 Gigazin 24/4/5

Googleブックスで上位に表示される書籍が、生成AIで作られた低品質の本ばかりになっているという記事。

以前、生成AIについて触れた記事で、どういう人がAIで作品を作るのかということに触れました。それはきっとお手軽に儲けようとする人なので、一生懸命書けば書くほど流行りから外れていく性質の自分にとっては、戦う相手ではないだろうと思っている、ということを書きました。売れやすそうなものをちゃちゃっと量産するだけだろうなという趣旨。

それが本当に起きてしまっているんだなと、この記事を読んで思ったのです。日本でもそのうち問題になるんだろうなと思います。

生成AIは結局のところ道具なので、人が本気になって使えばちゃんと創作の力になるものだろうと思うのですが。

まあ、お手軽にという部分に注目する人が、ちゃんと使うはずがない。そんな面倒なことをするはずがないのです。

さてそうすると困るのは読者の方になってきます。ノイズだらけカスだらけの中から、当たりを探さなければいけないという、非常に困難な事態になってしまいます。

ただ、そういうところに新しいビジネスの目があるような気もしていて。

例えば僕はリアル書店は公金で保護するべきではないというような記事も書きました。書店の苦戦は環境の変化による需要減から起きていることだからです。

でもそこには本に詳しい人がいます。そういう人はそれを使ったまた違うビジネスができるはず。

例えばこういう、玉石混淆どころか石しか見つからないぞという場所で、ここにちゃんと玉がありますよ、という情報を提示することだってできる。

そういう機能を持っていれば、また新しい書店の形ができるのかなとも思います。この先本を取り巻く環境がどうなるのかは、本当に注目です。

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2024/04/05

任意ワクチン接種スケジュール

新型コロナ関連の公助が4月に入って片っ端から打ち切り。薬はお高くなりましたし、ワクチンの無料接種も終了しました。

僕的には、任意接種となってお高くなってもワクチンは打つしかないと思っているので、詳しいことを知りたいなと思っていたのですが、なかなか情報が出ず。

ようやくスケジュールらしきものが発表されました。

モデルナは4月から、ファイザーは5月から一般流通開始。ただ病院側の準備がどうなっているのかがまだわかりません。あと、ノババックスの組み換えタンパクワクチンの方がだいぶお安いみたいですが、そっちは出ないのかな。それにそもそも、ウチの近所で打てるところがあるのだろうか。

とりあえずもう年2回の感染ピークは定着しているので、その前あたりの6月と12月に打ちたいなと思っているのです。そのあと仕事の大忙し期間も来るしね。

ただ僕みたいなのは多分少数派で、ワクチン接種者はますます少なくなるんだろうなと思います。5類格下げ後、すでに少なくなっていたのですが、そこからさらに減りそう。

コロナ禍の最初の頃、色々と施策が打ち出される中、これを永遠に続けるのは無理だよなと思ってはいたので、それがなくなってしまうことに対しては仕方ないと割り切れます。ただ、そうやって時間を稼いでいる間に、社会の方を感染に強い仕組みに変えるのだろうと考えていたのですが、その期待は完全に裏切られています。

せっかく科学がウイルスの性質や被害を明らかにしているのに、その知見を使うことなく、気にしなければなかったことになるという政策。マスコミも科学リテラシーがパーだから、注意喚起もできない。

現在いろいろと研究結果を見かけている感じでは。

死亡率はインフルエンザよりは上。でもそれより問題なのは、当初呼吸器疾患だと思われていたこの感染症が、全身のいろいろなところに影響を及ぼすということがわかってきたこと。脳がやられる後遺症は、マジで細胞がやられて萎縮してしまっているとのことで、僕はさらに恐れています。軽い症状でも脳の老化は7年分という研究を見かけました。何回かかかったら、若くてもボケ爺さん一直線じゃないか。

心不全のリスクも上がるという話も見ました。全身の血管がやられているためです。後遺症は軽いものを含めてけっこう大勢の人に出ていて、何ヶ月かで改善される例が多いようですが、中にはものすごく重く、学業や仕事を諦めなければいけない人が出ています。

この辺りが絶妙に油断を誘う設定になっていて、怖いなと思います。個人の身の回りの範囲ではインフルエンザよりちょっとひどい程度で治まる人が多いので、心配しすぎではないかという感覚になる。ところが全体として見たときは、1%でも社会に十分悪影響が出る確率です。ただでさえ少子化で人手不足が言われるのに、そこから100万人規模の離脱者が出るのです。そして何度もかかって脳がやられて、人材としての質も低下していく。

救命医療を待つ間に「消える命」が週300人近く...「揺りかごから墓場まで」福祉国家イギリスに何が起きている? 木村正人 NEWSWEEK日本版 24/4/2

英国ではコロナ危機で23万2000人超の死者が出た。世界に先駆けてコロナワクチンの集団接種を展開したものの、ワクチン接種と自然感染を組み合わせた集団免疫(人口の一定割合以上の人が免疫を持つと感染拡大が収まる状態)を目指した代償と後遺症は大きい。

昨年3月時点で英国の人口の2.9%に相当する推定190万人がコロナ後遺症を報告した。うち130万人は1年以上、76万2000人は2年以上症状が続いた。一般的な症状は疲労(患者の72%)、集中困難(51%)、筋肉痛(49%)、息切れ(48%)で、英国の労働力不足に拍車をかける。

これだけ先例があるのに、わざわざその後を追おうだなんて、日本は何をしているのか。ウイルスは人間と共存していく中で弱毒化するという話だけが一人歩きしている感じがありますが、自然界にはウイルスによって絶滅した種もあるわけで。人間だって、南米の文明はスペイン人が持ち込んだ感染症により滅亡したのです。

社会に蔓延しているこの手の油断が、めっちゃ怖いなと思っています。

やっぱ、ワクチン必須だよ。

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2024/04/01

二度目も成功

日本の月面着陸機SLIMが二度目の越夜に成功しました!

月無人探査機「SLIM」からの応答確認 2度目の“月の夜”越える

日本初の月面着陸に成功した探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は27日夜、探査機からの応答を確認したと発表しました。マイナス170度の低温となる“月の夜”を越えたのは2月に続き2度目で、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。

JAXAなどが開発し、ことし1月、日本初となる月面着陸に成功した無人探査機「SLIM」は、およそマイナス170度に下がる“月の夜”を越えて搭載している太陽電池の向きに太陽が当たったことから、2月、通信を再び確立しました。

その後、着陸地点はまた夜に入っていましたが、JAXAは、着陸地点に光が当たってきた27日夜、探査機からの応答を確認し、通信が確立できたとして、2月に続き「再び越夜に成功した」と発表しました。

JAXAによりますと、「SLIM」は月の夜の低温に耐える設計になっていないということですが、2度にわたって厳しい月の夜を越えることに成功したことになります。

今回機体から送られてきたデータからは、温度センサーなどで不具合が確認されているものの、探査機の機能は維持できているということで、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。

NHK NEWS WEB 24/3/28

これはかなりの快挙です。近年月面に探査機を送り込んでいるところは、越夜できていないのです。最近ではこちら。

米月面着陸船が運用終了 2月に民間初、通信機能回復せず

【ワシントンAFP時事】米宇宙企業インテュイティブ・マシンズは23日、X(旧ツイッター)で、先月22日に民間企業として世界で初めて月面着陸に成功した無人着陸船「ノバC(愛称オデュッセウス)」の運用を終了したと発表した。

ノバCは横倒しで着陸した。写真を送信するなどした後、月の「夜」に入り太陽光発電ができなくなり運用を休止した。再び太陽光を受けられるようになったとみられるが、通信機能は回復しなかった。

同社は「(ノバCは)月面に着陸した最初の民間宇宙船として歴史に名を残した」と強調した。今回の月面着陸は、有人の月面着陸を目指す米航空宇宙局(NASA)の計画の一環だった。

JIJI.com 24/3/25

SLIMも特に越夜を狙った設計はしていません。なのに二晩乗り越えました。偉い!

越夜が難しいのは、熱管理の問題だそうです。月は地球による潮汐ロックが起きていて、自転と公転が一致しています。地球の引力のせいで同じ側が地球を向くようになってしまっているんですね。なので1か月が月の1日になっていて、夜が長い。2週間続きます。そして大気がない月では、夜がめっちゃ冷える。

大気があると熱を運んでくれたり貯めたりしてくれるので、温度変化がマイルドになります。大気のない真空の月面では温度変化が激しく、昼の側110℃、夜の側−170℃だそうです。そして地球上空を回る人工衛星では日向側の熱を日陰側に逃がすということができますが、月面では上がりっぱなし、下がりっぱなしです。

パソコンでも熱暴走があるように、電子機器の塊な探査機にも正常に働ける温度帯があります。さらに物質は温まると膨張し冷えると収縮します。温度差がひどい場合は冷えて収縮した時に、断線が起きたりするそうです。ヒーターを入れて温めたくても、夜が2週間も続くとバッテリーが持たない。

ということで、月面での越夜はかなり困難ということなのですが。

SLIM君はめっちゃがんばっているわけですよ。逆立ち状態だというのに。

こういうけなげ感が出てくると、感情移入しちゃうんですよねー。ぜひぜひ活動し続けてほしいです。

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2024/03/28

大忙し期間の中の暴挙

春の大忙し期間です。めっちゃ追われております。

自ら準備を忙しくしてしまったところがあり、ちょっと後悔。

仕事だけではなく、他のことでも追われています。

原稿を少しずつでも進められると、メンタルを平穏に保てるのですが、その時間は作れるでしょうか。

すでに疲れているので、タケノコご飯をおかずにタラコご飯を食べる暴挙に出ました。

食から乱れていくのです。やばい。

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2024/03/21

東京となかよくなりたくて

先週の記事で、書店の行く末についてけっこう厳しめの話を書きました。

ただ僕自身は紙の本は絶滅はしないと思っていて。

ただ単純に書店が潰れていくのを、公金を突っ込んで保護しようという姿勢に反対なだけで、本の文化としてはより進化して新しい形態に変わっていくんじゃないかなと思っています。

ということで、記事の最後に応援したいと一節くっつけたのですが、じゃあ実際、具体的にどういうものをイメージしているのかというと。

こういう記事を見かけました。

「無名の本でも好きになってくれる人はいる」。早期退職した元雑誌編集長が「ひとり出版社」を立ち上げ、大人向け絵本『東京となかよくなりたくて』を出版した理由 PR TIMES STORY 24/3/15

大手出版社を退職し一人出版社「月と文社」を立ち上げた藤川明日香さんのお話。そこで最初に出した本が記事タイトルにつけた『東京となかよくなりたくて』。大人向け絵本です。以前の仕事で知っていたイラストレーターsatsukiさんに絵を発注し、それに文章をつけ、さらにはBGM情報や英訳もつけ。

こういう手触り感が大切な感じの本は、実物で持ちたいなと思われるんじゃないか。

単純な情報産業としてはネットの方が明らかに便利なので、そちらに移行するでしょう。物語のパッケージとしての本も、そうかもしれない。

でもさらにそこから、ただお話の筋だけではなく、様々な感触までも伝えようとするものであれば、紙に印刷されている意味があるんだと思うのです。

そういう時にこの出版社のような一人出版社は向いている。この本は文章に関しては自分で書く、個人出版に近い形をとっています。そういう身軽さが重要なんじゃないか。一人の判断でぶれずにこだわりを詰め込めるからです。

こちらの本は直取引代行を利用して、2024年3月現在で丸善ジュンク堂書店や蔦屋書店という一部チェーン書店の他、独立系書店など、191店舗で売っているとのこと。直取引は書店側が注文して希望分だけ本を送る仕組みです。こういう本を扱いたいという書店の意思も込められているわけですね。

作るところから売るところまで、気持ちがこもっているのがいいですよね。こっち方面がもっと盛り上がってくるといいなあ。

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2024/03/19

ヴィジャー

1977年に打ち上げられた惑星探査機ボイジャー1号と2号。現在この2機は太陽系の端まで到達。その辺りの宇宙空間がどういう状態になっているか、データを送り続けてきていました。

ボイジャー1号は現在、人類が一番遠くまで送り込んだ探査機となっていますが、このあいだトラブルが発生していました。通信はまだ途絶えていないのですが、その内容が意味をなさないデータになってしまったのです。どうやらコンピューターの不具合が発生している模様。

元々は木星と土星を探査して終わりの予定で、設計寿命は5年程度を想定していたようなので、10倍近く働いていることになり、もうさすがにこれはしょうがないかなと思ってニュースを追っていたんですが。

なんと復活できるかもしれないとのこと。ボイジャー1号、データ転送問題に解決の糸口みつかる–異常信号を解読 UchuBiz 24/3/15

これは復活させてほしいですね。天寿をまっとうしてほしい。ボイジャーの動力源は原子力電池なのですが、そろそろ電力足りなくなりそうなのです。そこまではがんばってほしいなあ。

ちなみに記事タイトルは、SFファンならおなじみ『スタートレック』の、映画第1弾作中より取りました。ボイジャーはこの後、太陽系外へ飛んでいき、機械文明に拾われ、元の機体の周りに拡張領域をつけられ長さ数十kmの超大型宇宙船となって故郷へと帰ってくるのです。6号ですけどね。その時、最初は正体がわからず、「ヴィジャー」と名乗っているのですね。

この映画は1979年公開。タイムリーな話題を使った映画でした。本物のボイジャーも、このまま飛んで行ったら本当に宇宙人には出会えるかもしれません。そのつもりでメッセージ板も積んでいるのです。ボイジャー君のがんばりに思いを馳せたのでした。

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