スポーツ

2023/01/24

大相撲令和五年一月場所 大関の矜持

大相撲令和五年一月場所は大関貴景勝関の優勝で幕を閉じました。

準優勝は琴勝峰関。3敗で並んで千秋楽。前頭十三枚目と幕内下位ながら、結びの一番、優勝決定戦で土俵に上がります。柏市出身の力士が初優勝するのかと、めっちゃ応援していたのですが、大関の壁は厚かった。残念ー。

すっかり趣味が減ってしまっていた時に、では柏出身力士を応援しようと、ご無沙汰になっていた大相撲を再び見始めましたのが、令和三年一月場所。琴勝峰関は期待の若手で前頭三枚目。しかしそこから負け越しが続いて十両落ち。立ち合いの力強さが足りない感じでした。そこから十両で五場所過ごして幕内に戻ってきて、そういう土台のところがかなり改善され、力強さが出てきました。

成績としてはそこそこが続いていたのですが、今場所一気に花開いた形。この調子で進んでほしい。今後に期待です。

優勝した貴景勝関もすごかったですね。終盤に入るところで連敗して、阿武咲関に先行を許す苦しい展開で迎えた13日目の直接対決。ものすごい気迫の相撲で引きずり下ろし、並んで見せたのは圧巻でした。

一人横綱どころか横綱もいない一人大関となってしまった場所で、その責任をしっかりと果たしたのもお見事。3敗したので横綱昇進はなさそうですけれども、来場所もっといい成績で、文句なしで昇進してほしいです。がんばって!

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2022/12/01

大相撲令和四年十一月場所 残酷な巴戦

大相撲令和四年十一月場所は、阿炎関の初優勝で幕を閉じました。

今場所は横綱・照ノ富士関は膝の手術をして休場。角番の大関・正代関は元気なく、先場所角番負け越しで大関陥落となった御嶽海関は、二桁勝てば大関に戻れたのに、こちらも元気なく。

それでいて関脇3人小結4人と、先場所好調で上位にいる人が多く、結果、大混戦となりました。

最後は12勝3敗で、大関・貴景勝関、前頭筆頭・高安関、前頭九枚目・阿炎関と3人が並んでの優勝決定巴戦。28年ぶりだそうです。そこで初優勝したのが阿炎関なのですが。

印象に残ったのは、また優勝を逃した高安関です。

多分メンタルの問題だと思うのですが、ここ一番をことごとく落とすんですよね。

今年だけでもう3回目。三月場所、13日目終了時点で1敗で単独首位。そこから連敗して優勝決定戦に持ち込まれ、若隆景関初優勝。九月場所は、2敗の玉鷲関と3敗の高安関で千秋楽対決。ここで勝って優勝決定戦に持ち込みたい一番で負けて、玉鷲関初優勝。今場所は一人2敗で千秋楽を迎え、勝てば初優勝の本割で阿炎関に負けて、3敗で3人が並んで巴戦。そしてその一戦でやはり負けて、相手の阿炎関が初優勝。

単に負けているだけではなく、対戦相手がことごとく目の前で自分が欲しくて欲しくて仕方ない初優勝をかっさらっています。

さらに今回の優勝決定巴戦での負け方が衝撃的。立ち合い、かち上げに行ったのに阿炎関が大きく変化したものだから頭から突っ込む形になってしまって脳震盪。土俵に突っ伏して立ち上がれない。

ここで競技の違いを感じてちょっとびっくりしました。脳震盪といえば、いつも見ているサッカーでもヘディングの競り合いでよく起きるのですが、最近サッカーでは脳震盪を起こした選手に無理はさせないことが徹底されています。脳震盪での交代が別枠で用意されており、様子がおかしかったら即交代。

ところがこの場面では、まったく体のコントロールがきかず立ち上がれない高安関を、動かないように寝かせることもなく、さらに控えに連れて行く。これ貴景勝関が勝ったら、もう一番取らせるの? と、びっくりしました。ふらふらなのに、勝てるわけない。

そんな絶望的な状況で、見上げる土俵で阿炎関が思い切りよく立ち会って貴景勝関を破って初優勝。この構図の残酷さ。物語でもなかなか作らない。

ただ、物語ならこの後の逆転のドラマが期待できるのですが。高安関が賜杯を手にする日は来るのでしょうか。

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2022/09/27

大相撲令和四年九月場所 大ベテラン大躍進

九月秋場所は玉鷲関の優勝で幕を閉じました。13勝2敗。37歳10か月での優勝は、年6場所制が定着した昭和33年以降、最年長です。

しかも、相撲の内容がよかった。思い切った押し相撲。幕内最年長なのですが、元気いっぱい、めっちゃ若々しい相撲でした。まだまだ行けそう。

それに対して、上位陣に元気がなかった。横綱照ノ富士関は両膝の怪我が悪化して休場。元々膝は悪く、悪化しているのは見ていてわかりました。手術がいるかもしれないそうです。

大関陣も不調。御嶽海関はカド番で4勝11敗と大きく負け越し、大関陥落。正代関も同じく4勝11敗でカド番に。だんだん相撲が悪くなっており、立ち合いに手を入れないとどうにもならないのでは。

そこで注目なのが若隆景関です。4場所連続で関脇で勝ち越し。3連敗スタートだったので、優勝争いには絡みませんでしたが、そこから盛り返して11勝4敗。内容的にも、単なる勢いだけではなく、しっかり地力をつけている様子が見て取れます。大関取りに期待がかかりますね。来場所楽しみです。

柏出身隆の勝関は勝ち越し。琴勝峰関は7勝8敗と惜しくも負け越しましたが、立ち合いを変えていこうという試行錯誤の様子があって、こちらも来場所楽しみです。

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2022/07/28

大相撲令和四年七月場所 波乱

七月の名古屋場所は前頭二枚目の逸ノ城関の優勝となりました。初優勝です。おめでとうございます。

ですが、タイトルに入れた「波乱」は平幕優勝だったことではありません。

途中からコロナ感染とその濃厚接触で隔離となっての休場が、どんどん増えていったのが波乱。幕ノ内力士42名のうち、14名が千秋楽を休場。三分の一がいなくなった計算です。

大相撲は若手力士は共同生活で、そうじゃなくても稽古で密着するから、感染者が一人でも出ると、部屋ごと休場になってしまいます。感染拡大の影響、超でかい。

ごひいきの力士がどんどん休場になっていってしまったので、ちょっとがっかりしてたのでした。

九月場所では感染が収まっているといいなあ。

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2022/05/24

大相撲令和四年五月場所 残念

5月場所は横綱照ノ富士関の優勝で幕を閉じました。前半にパタパタッと負けたので、今場所は苦しいのかなと思って見ていたのですが、後半立て直しての逆転優勝。お見事です。

しかし何と言っても残念だったのは、隆の勝関。横綱、大関ともに星を落としていき混戦となる中、ずっと優勝争いの先頭グループの中に残り、これは行けるのではないか、柏出身力士の優勝かと、めっちゃ期待して見ていたのですが。

多分本人もそういうことがちらついてしまったのでしょう。終盤パタパタッと負けてしまいました。照ノ富士関と3敗で並んで迎えた千秋楽も敗戦。やはり意識しないと自分に言い聞かせていても、初体験の中で平常心を保ち自分の力を発揮するのは、なかなか難しい。

でもこれで一度体験したわけで。

次また優勝争いに絡んで、今度は勝ち切ってください! がんばって!

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2022/03/29

大相撲令和四年三月場所 大変貌

令和四年三月の大阪場所は、横綱照ノ富士関が怪我で途中休場した結果、千秋楽までもつれる大混戦となりました。優勝したのは優勝決定戦を制した若隆景関です。おめでとうございます。応援している人が優勝して嬉しい(^^)/

力強さが増して、おっつけの威力がさらに上がったような気がします。これは一気に登っていくかも。

それに対して優勝争いをリードしながら、終盤失速し、また初優勝に手が届かなかった高安関かわいそう。人生は厳しい。

優勝争いに、千秋楽まで琴の若関が絡んでいました。先場所に続き、優勝決定巴戦の可能性があったのです。ただ、本割で負けて、その可能性がなくなっちゃったのも同じ。残念―。ただ、かなり力強さが出てきています。柏のおとなり松戸の出身なので、気になる力士なのです。がんばってほしいですね。

さて、一番気になる柏出身の力士、隆の勝関が、思い切り負けが込んでしまいました。4勝11敗。立ち合いは思い切って前に出ているんだけれども、足が付いていってないのか、そのままばったり落ちることが多かった印象。これで三役からは転落することが確実です。来場所仕切り直してがんばってほしいです。

逆に幕内に帰ってきた琴勝峰関が勝ち越し。9勝6敗。だいぶ攻め口が変わって、自分の相撲の型ができてきたのかなあと思います。この調子で伸びてきてほしいです。

そして最後に、今場所一番驚いたのは。

かど番だった正代関の変貌ぶりです。

最初は目を覆わんばかりの惨状。結果も内容もどうにもならず。立ち負けるし粘れないし。特に6日目の玉鷲関との一番はひどかった。これで1勝5敗。これはあっさり大関陥落確定なのかと思っていました。

そしたら次の日から取り口が急変。力強さと粘り腰を発揮して、あれよあれよと連勝。13日目に琴の若関に敗れますが、14日目高安関、千秋楽若隆景関と下して、大関の貫録を感じさせました。最初からこの相撲だったら優勝してたよ、きっと。途中で中の人が入れ替わったんだと思います。それぐらいの大変貌。

これは来場所も続くのでしょうか。注目です。

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2022/01/27

大相撲令和四年一月場所 上位崩れる中で

新年明けてすぐの一月場所は、関脇・御嶽海関の優勝で幕を閉じました。三回目の優勝です。

場所前、NHKBS1の『大相撲どすこい研』を見ていたら、一月場所は初優勝が多いというテーマ。確かに、年末年始を挟むと調整が難しそう。今場所どうなのかなと思って見ていると、ありそうな流れになっていきました。

まず、初日会心の相撲で調子がよさそうに見えた大関・貴景勝関は、連敗した上に足首を痛めて休場へ。大関・正代関は立ち負けることが多く、黒星を重ねます。

横綱・照ノ富士関は盤石の強さを見せていたのですが、六日目に玉鷲関に敗れ、御嶽海関に先行を許します。この時点ではまだ追いつきそうだったのですが、十二日目に明生関に敗れた時に明らかに足を痛めたそぶりが見え、以降踏ん張れなくなってしまいました。

さて、こうして混沌としてきた中、優勝経験のある御嶽海関を追ってきたのが、阿炎関とそして序盤に負けていたのであまり話題に上っていなかった、琴の若関です。千秋楽は琴の若対阿炎、照ノ富士対御嶽海ということで、照ノ富士関が勝てば三敗に三人並ぶ優勝決定巴戦という展開。マジで初優勝ありそう。

さらに、琴の若関が出身地は松戸ですけど、柏少年相撲教室出身でゆかりのある力士。これは大逆転初優勝が来るのかとウキウキしていたのですが。

本割で負けてしまったー。残念。

ゆかりの力士ということでは関脇・隆の勝関が、十四日目にその琴の若関に負けて負け越し決定してしまいました。残念―。

ただ、柏ゆかりでは琴勝峰関が十両二枚目で11勝4敗の十両優勝を遂げているので、次の場所では幕内に戻ってきそうです。来場所楽しみ。

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2021/11/30

大相撲令和三年十一月場所 敢闘賞

今年の一月場所から、またじっくり見るようになった大相撲。一年六場所見ましたよ。

きっかけが欲しいなと、柏市出身力士を応援することにしてたんですけど、隆の勝関が11勝4敗で敢闘賞獲得です。おめでとうございます!

これで三役に戻れそう。出足よく、前への圧力が途切れなかったのがよかったですね。

優勝は照ノ富士関。全勝優勝です。

とにかく強い。何がすごいかって引っ張り込んだ時の強さ。差されて自分は上手が取れず不利な状態でも、引っ張り込んで抱えちゃうと、相手が動けなくなってしまう。回しを取れれば当然強い、取れなくても強いとなれば、盤石です。

これはけっこう続きそう。首を痛めて先場所振るわなかった貴景勝関が、ぶちかましの圧力取り戻して追っかけたのですが届かず、来場所はどうか。もう一人の大関、正代関もがんばれ。

来年も楽しみですね。お楽しみを取り戻せてうれしい。

 

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2021/09/28

大相撲令和三年九月場所

大相撲令和三年九月場所は、新横綱照ノ富士関の優勝となりました。

僕的には、応援している人たちがけっこう負け越していて、ちょっと残念。

僕の応援する人のパターンとして業師というのがあるのですが。

そういう技の視点で見た今場所の大一番は、九日目、豊昇龍vs若隆景の一番の決まり手、豊昇龍関の一本背負いです。すごい。相手がめっちゃきれいに飛んだ。

右の一本背負いだけではなく、同時に足も掛けての捨て身投げ。これ、『火ノ丸相撲』で見たやつではないかと一瞬思いましたが、漫画内の必殺技「百千夜叉堕」は両前みつ取っての背負い後ろ払いだった。

僕が業師好きなのは、以前合気道をやっていて、力の流れとか極まり具合とかに敏感だからなのですが。

その流派はちょっと古流寄りで、こういう投げ技も数多く習いました。というか、背負い後ろ払いは実際に練習した。実戦の中で、あんなにきれいに決められるの、ほんとにすごい。

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2021/07/21

大相撲令和三年七月場所 強さとは

大相撲名古屋場所は、千秋楽横綱大関全勝対決の結果、白鵬関の優勝となりました。

どちらも「怪我からの復帰」がバックストーリーにあったのですが、照ノ富士関の序二段まで落ちてからのカムバックの方が心打たれるものがあり応援してたんですけど、負けちゃって残念。

白鵬関の全勝優勝は立派な結果なのですが、これだけ「強さ」を感じさせない全勝は初めて見たなという感想です。

勝つことにすべてを注ぎ込んだ感じで、打てる手はすべて打った。翔猿関から拝借したような十四日目の正代関に対しての立ち合いとか、千秋楽の相手のペースにさせないための横綱、先輩の格を押し付けるような立ち合いとかもそう。

解説の北の富士さんは放送中に嫌悪を隠さなかったし、場所後の横綱審議委員会で照ノ富士関の横綱推薦のコメントでも、白鵬関についてがいろいろ言われている。

この辺は文化の問題だから難しいですねー。

ルール的にはまったく問題ないんですよ。反則をしたわけじゃない。むしろ、追い込まれた場所で本当に必死という気持ちが、すごく伝わってきた。そういう意味では結果を出して、それを家族が泣いて見ていたりとかしたのは感動的なシーンでした。

ただ、考えていくと、プロとは何かという問題が出てくる。土俵の外の問題なのです。

これは格闘技には常に付きまとう問題です。「それで勝つことに何の価値があるの」という問い。僕は今はもうすっかり動けませんが一応合気道四段で、習った流派が古流柔術に近いものだったので、いろいろそっちの技術も調べたんですよ。あと中国拳法も習ってた。そもそも相手を暴力で無力化するのが武術の本質。なので当然、急所攻撃は技術体系に組み込まれていて、相手をぶっ壊す技術を突き詰めていっている。

ところが戦場ではそれは自分の命を守るためにとても役立つ技術だけど、平時の世の中ではあまり喜ばれる技術ではない。そんな技術を持っててちらつかせる人は嫌われ者。

なので、格闘技には「正しい勝ち方」がある。「強さ」をどう表現すべきかという作法がある。かぎかっこ付きなのは、それは尊敬、称賛されるものでなくてはいけないから。そして文化によってその形がいろいろ違う。

ボクシングのこぶしでど突き合って殴り倒した方かが勝ちというKO。レスリングの相手を力で地面にねじ伏せたら勝ちというピンフォール。そして相撲の、投げたり押し出したりして、土俵に一人仁王立ち。単に相手を戦闘不能にするということではなくて、「強さ」を見せている。

そういう流れで、江戸時代の相撲興行の中で「横綱」も生まれているので、品格がどうのとか勝ち方がどうのとかいうことが問われるんですよね、きっと。同時期に武道がやたら礼節を重んじるようになったのも、そういう流れがあるんだろうと思います。戦国時代が終わって平和になった社会に受け入れられるために、尊敬される強者である必要性。

でもそれは日本社会の中で培われてきた価値観で、場所が違えば「強さ」の形もまた違うはず。外国人力士がよくこの手の話で問題視されるのも、そういうことがあるのでは。

異文化理解って、本当に難しいですよね。

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