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2026/09/04

メダリスト

メダリスト 15 (つるまいかだ・著)を読みました!

メダリスト(15)

ジュニアグランプリファイナルのショートプログラム。いのりは僅差の2位となり、明日のフリーに逆転を賭ける。ただ、ミックスゾーンでのいのりの発言は、少し危ういものだった。

「金メダルが獲れないとスケートを選んだ罰を受ける」。司に犠牲を強いたと自らを追い込むいのりに、なんと声掛けすればいいのか、司は悩むが……。

このお話はダブル主人公になっています。どちらが主という感じでもなく、本当に二人にスポットライトが当たります。

そのため、他のスポーツ漫画ではあまり強調されないところが強調されています。コーチングの問題が、単に教え方というテクニックの話に留まらず、より深く掘り下げられていく。

特に司の側から描く場合、「あの時、自分が出会いたかった人に、今度は自分がなるんだ」というのがモチベーションです。なのでどんどん過去が深堀りされていきます。

それがまたつらいんですよね。出会いさえあれば、とんでもない才能を持っていたのに。その重さがどんどんテーマに乗っかってきます。自分を追い詰め、自ら不幸になってしまった選手時代。

実際に成功した人の話を読み聞きすると、常人レベルではない追い込み方をしていたりするのですが、それと成功はイコールではなく、生存者バイアスがかかっています。競争の激しいフィールドでは、確かにものすごい努力が必要となりますが、努力した人すべてが成功するわけではない。

そういう人生の厳しい現実を、司コーチは背負っている。この巻は、それが特に色濃く出た巻でした。

そしていのりはいのりで、できない子だったのでみんなに迷惑をかけた、という呪われた過去がある。そこに「スケートで勝てないなら、生きている価値なんてない」という本人の強い思いがあり、業の深さとなっている。放っておくと、それに飲まれてしまうかもしれない。

司コーチはいのりを導くことができるのでしょうか。

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