レアアース騒動
こちらのニュースを読みました。
南鳥島沖のレアアース試掘に向け探査船「ちきゅう」出航…中国の対日輸出規制で調達先を多角化狙う
南鳥島(東京都)沖でのレアアース(希土類)を含む泥の試掘に向けて、海洋研究開発機構の地球深部探査船「ちきゅう」が12日、静岡市の清水港から出航した。中国政府は、レアアースの対日輸出規制を強化している。政府は将来、国産レアアースの入手を実現することで、調達先を多角化させたい考えだ。
試掘は内閣府の大型研究プロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環。数日かけて南鳥島の南東沖約150キロ・メートルの排他的経済水域(EEZ)内にある現場に到着し、1週間程度の準備を経て作業を開始する予定だ。船上から水深約6000メートルの深海までパイプを延ばして泥を採取する。航海は2月14日までを予定している。
今回は、海底から泥を問題なく採取できるか確認するのが主な目的だ。来年2月には1日最大350トンの本格的な試掘を行い採算性などを検証する。
レアアースは電気自動車や産業用ロボットに使われるモーターなどの製造に不可欠だが、輸入量の約6~7割を中国に頼っている。中国による対日輸出規制により、一部のレアアースで輸出に必要な審査が滞ったり、日本への輸出申請が受理されなかったりしている。
SIPの石井正一プログラムディレクターは出航前、「中国による供給停止事態がまた起ころうとしている。たいへん難しい作業だが、レアアースの調達源の多様化のために研究開発を進めたい」と語った。
読売新聞オンライン 2026/1/12
南鳥島沖の海底に高濃度のレアアース含有泥が存在するのは以前から知られていましたが、それの試掘が始まるそうです。
レアアースとは日本語で希土類といい、漢字の通り、希少な元素のグループ。合金などに混ぜたりすると、性能がアップしたりします。特に今、車の電動化が推し進められていますが、モーターには強力な磁石が必要で、それを作るのに使われていますね。
などなど、現代文明ではとても重宝されているレアアース。こちらのシェアNo.1が中国。
高市政権が目障りで仕方ない中国は、日本に圧力をかけるため、記事中にあるようにレアアース禁輸をちらつかせています。タイムリーな話だなあ。
でもこれは偶然ではありません。レアアース禁輸は2度目。前回は尖閣諸島の国有化の時。あの時は、日本が対策を取ったら中国のレアアース採掘企業が得意先を失って、ばたばた倒産したのでした。この経験からまた起きるかもというリスクは意識されてきました。その流れでの、今回の試掘ですね。
さて今回はさらに脱中国が進みそうになっています。
レアアース、中国依存低減で一致 G7・資源国が会合 人権配慮や最低価格を議論
日米欧の先進7カ国(G7)とオーストラリアなどの資源国は12日、米ワシントンで重要鉱物に関する財務相会合を開き、レアアース(希土類)の対中依存度の引き下げを加速することで一致した。幅広い産業に欠かせないレアアースの輸出管理を通じ経済的威圧を仕掛ける中国に対抗し、有志国で連携して新たなサプライチェーン(供給網)を整備する。
会合は米国が主催し、G7とオーストラリアのほかメキシコとインド、韓国も参加。今回の参加国だけで重要鉱物の世界需要の6割を占めるという。日本からは片山さつき財務相が出席した。
中国が独占的に安価なレアアースを供給してきた背景には、低賃金や劣悪な労働環境、甘い環境対策がある。G7などは中国に頼らない供給網を構築する必要性を確認。今後、労働条件や人権に関する基準を設けた市場の創設を検討する。
生産業者の採算を確保する「最低価格制度」についても協議する。安価な中国産品から市場を保護する狙いで、G7が重要鉱物の最低価格を設定して購入を保証することなどを想定する。
会合に先立つ6日、中国は日本に対する軍民両用(デュアルユース)品目の輸出規制強化を発表した。レアアース製品も対象になるとの懸念が強く、片山氏は会合で措置が「非常に問題だ」と述べ、撤回を求める日本の立場に理解を求めた。
また片山氏は2010年に起きた沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件後の中国によるレアアース輸出制限を受け、日本が対中依存度を下げた取り組みを紹介。調達先の多様化や代替素材の開発について説明した。
産経新聞 2026/1/13
僕的にはテクノロジーの進歩で克服する話が好みです。
南鳥島沖だけではない、日本の山に眠る「レアアース」 新鉱物が問う“資源大国”の夢と現実「技術革新がないと、資源化できる規模の採掘は見込めない」愛媛
(前略)
■■広がる”脱レアアース”の動き
ハイテク製品の命綱でありながら、特定国への依存から抜け出せないジレンマに、今、日本の技術者たちが「物理法則」と「知恵」で風穴を開けようとしています。
東京都に拠点を置く自動車システムメーカー「Astemo」は去年10月、電気自動車業界に一石を投じる発表を行いました。
それは、レアアースを一切使用しない新型モーターの開発です。
これまで、EVの心臓部であるモーターの回転子には、ネオジムなどのレアアースを用いた強力な永久磁石を埋め込むのが常識とされてきました。
しかし、開発チームが選んだのは「強力なネオジム磁石に頼らない」という逆転の発想でした。
勝負をかけたのは、モーター内部の「鉄心」の形状です。磁石の力で回すのではなく、鉄の配置を極限まで計算し尽くし、磁気の通りやすさだけで回転力を生み出す。
いわば、素材の力ではなく「幾何学の勝利」とも言えるメカニズムを確立したのです。
■■資源の壁を突破する日本の知恵
”脱レアアース”の波は、自動車産業だけにとどまりません。
去年12月には、国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)などの研究グループが、画期的な成果を発表しました。
レアアースを使わずに、マイナス269度以下という”極低温”を実現できる蓄冷材料を開発したのです。
この技術は、医療現場で不可欠なMRIや、未来の計算機である量子コンピューターの冷却システムに応用が期待されていて、レアアースに依存していた極低温世界の新たな選択肢として注目されています。
「ないなら、知恵で補う」。
資源の制約を技術力で乗り越えようとする日本の「突破力」こそが、持続可能な未来への最も確かな切符になるはずです。
あいテレビ 2026/1/13
ぜひともがんばってほしいですねえ。
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