宇宙のみなしご
宇宙のみなしご (森絵都・著)を読みました!
姉の陽子、弟のリン。印刷工場経営で共働きの両親との四人家族。小さい頃から両親の帰りが夜遅い姉弟は、二人遊びを発明するのが得意だった。それは他人の家の池で釣りをするというような、けっこう悪ガキチックないたずらのようなものも含んでいた。
中学生になった二人だが、ある日新しい遊びを思いつく。屋根登り。夜、他人の家の屋根にこっそり登るという、見つかったら大問題のスリリングな遊びだ。絶対に見つかってはいけないその遊び。だが、クラスメイトに目撃されてしまって……。
出だしから引き込まれる語り口のうまさ。タイトル的にはSFっぽいのですが、別にSFではなく、仕事の参考図書として読んだので、僕のテンションはそんなに高くない。それなのに、最初ちょろっと読んだ時点で、すいすいと読めて、「あ、これ面白いやつ!」と感じるのです。こういうふうに書ける腕が欲しいなあ。
登場人物がいいですね。主人公は姉の陽子。さっぱりとしていて、ちょっと短気な性格。東京下町が舞台じゃないけど、江戸っ子な感じ? おっとり系の弟リンと、いいコンビです。
そこにクラスメイトのおとなし系女子七瀬さんや、宇宙人を信じちゃってるいじめられっ子キオスクが絡んでくるのですが。
実はこの二人の抱える問題が、お話の核心。何を考えているのか、どうなってしまうのか、はらはらしながら読めました。
それでいて、最後はとてもいいシーンで終わる。本当にうまい。
もう一度書くけど、こういうふうに書ける腕が欲しいなあ。
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