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2025/10/14

ノーベル賞と時代を越える作品

大阪大学特任教授の坂口志文先生が2025年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました! おめでとうございます! めでたい!

「末梢性免疫寛容に関する発見」というお題。簡単に言ってしまうと、免疫のブレーキ機構を見つけたということ。自己免疫疾患や、アレルギー反応を防いでいます。坂口先生が発見したのはそのブレーキ役となる免疫細胞です。

この受賞自体で、もう十分すばらしいのですが、もう一つすばらしいなと思ったことがありまして。

受賞のニュースが流れると、僕のタイムラインに、わっととある漫画のキャラクターが溢れ返ったのです。

『はたらく細胞』の制御性 T 細胞さんです。公式アカウントに載った清水先生ご本人のイラスト。

『はたらく細胞』は体の中の細胞を擬人化した漫画で、アニメ化もなされています。僕も大好きでよく仕事中のBGM代わりに流していたりします。

はたらく細胞(1)

あまりこの文脈で語られることはないのですが、『はたらく細胞』はトップクラスのSFだと思うのです。だって体の中の生理学的な働きというサイエンスをベースに描かれているんですよ。「サイエンスフィクション」ですよ。

僕がリスペクトするSFとしてはあと、『ドラえもん』もありまして、こういう「難しいことを楽しくわかりやすく」という姿勢に惹かれるのです。自分でも書けたらいいなあ。

さらに『はたらく細胞』のすばらしいところは、未だ小学生の認知度が高いことです。

僕の子供の頃と違って、今の子は動画配信でアニメを見ることができるので、リアルタイムじゃない昔のものでも結構見ているようです。あるところで小学生数十人に聞いてみたところ、過半数の子供が見たことあると言っていました。

「はたらく細胞に出てくるお姉さんって、マクロファージさん?」「いや、金髪のちょっときつい感じの」「ああ!」で話が通じるんですよ。これも楽しくわかりやすくということの賜物なのだと思います。

見る手段さえあれば、作品は時代を超えることができる。いい時代、いい作品、そして当然いい業績と、いろいろいいことに思いを馳せさせてくれる、すばらしいノーベル賞受賞でした。

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