反ワクチン長官の変節
ひどいなあ、というお話。
このあいだ、トランプ大統領が再就任して色々と矢継ぎ早に大統領を例を出す中で、気候変動に関しては、あまり科学に明るくないのかやばい手を打っているという感想を書きましたが。
実はもう一つ、科学絡みで気になっているのは、厚生長官にケネディ氏を起用しようとしていることでした。めっちゃ反ワクチンの人だったのです。
そしたらやはり、問題に。
“ワクチン懐疑派”のケネディ・ジュニア氏「ワクチンは重要」
アメリカのトランプ政権の厚生長官に指名されたロバート・ケネディ・ジュニア氏が公聴会に臨み、自身が「ワクチン懐疑派」として知られていることをめぐり「ワクチンは重要な役割を果たしている」と述べてワクチンに反対する立場ではないと強調しました。
公衆衛生や医療に関する施策を担う厚生長官にトランプ大統領が指名したケネディ氏は、29日、議会上院の委員会で承認に向けた公聴会に臨みました。
ケネディ氏は、弁護士として環境保護活動に取り組んできた一方、自身のSNSなどで明確な科学的根拠を示さず、ワクチンの安全性に疑問を呈してきたことから「ワクチン懐疑派」としても知られてきました。
冒頭、ケネディ氏は「ニュースでは私を『ワクチンに反対している』と伝えているが、そうではない。ワクチンは医療において極めて重要な役割を果たしている。私の子どももみな、ワクチンを接種している」と述べ、自身がワクチンに反対する立場ではないとする姿勢を示しました。
そして出席した議員から厳しい口調で問われる場面もある中、「私は厚生長官として、人々がワクチンを接種するのを困難にしたりためらわせたりするようなことはしない」と強調していました。
ケネディ氏をめぐっては厚生長官としての資質を疑問視する声が野党・民主党のほか与党・共和党の一部からも上がっていて、ケネディ氏が公の場でどのような立場を示すのか、関心が集まっていました。
公聴会では、ケネディ氏の発言中に傍聴席からやじが飛び、発言が一時、中断されるなど、混乱も見られました。
NHK NEWS WEB 25/1/30
ワクチンに関しては疑問を呈している人がたくさんいますけれども、科学者だってちゃんと注視しているわけで、その効果を検証する研究はたくさん行われています。反ワクチンの人たちはそれを全部無視して、俺の直感の方が正しいと言い張っている構造なのですが。
何年も専門的に勉強し研究者となり、そんな人が手間も時間も惜しまずしっかりとデータを取り解析した結果よりも、俺の一瞬の直感の方が正しいと言う時点で、その人の信頼性はガタ落ちなんですけれども、ケネディ・ジュニア氏はもっとひどかった。
「私の子どももみな、ワクチンを接種している」は最悪です。つまりこの人はビジネス反ワクチン派だったわけで、科学に疎くてmRNAとかいう謎の記号のついたワクチンに対して不安を覚えている人の、その不安に付け込んで利益を得ていたわけです。
駐日アメリカ大使として日本に来ていたキャロライン・ケネディ氏が従妹なのですが、人格まで否定するようなめちゃくちゃ辛辣な批判をしていたので何だろうと思ったんですけれども、これは確かに本物のクズだ。
アメリカはもともとあまりマスクをしたがりませんし、医療システムはお金がないとまともに治療を受けられないような仕組みですし、かなりの人が犠牲となり後遺症で苦しんでいる状態です。経済的損失もすごいことに。
米国の長期COVID経済的影響
— Angama (@Angama_Market) January 24, 2025
長期COVIDによる米国経済の損失は 年間3132億~1兆230億円、1人あたり 79万~181万円。生産性損失がコストの95%を占める。COVID感染が続く限り、企業や医療制度への負担が拡大し、対応が急務。https://t.co/L3rQR8fNdZ
それを煽ったんだから、もう地獄行きだと思う。反医学な発言をして講演会やら自由診療やらに導いて金儲けてる人って、もしその人が本気で信じて研究しているんならまだしも、実は自分は信じてないとなったら、それによって寿命が縮んだりひどい場合は死んじゃったりする人がいるわけで、もう大量殺人同等だと思うんですよね。
残念なことに、日本も同様の動きがあるうえに、政治は率先して見なかったことにしています。報道も不足していて、後遺症患者の数や経済的損失なんて日本の場合は出てもいません。これからどんどん犠牲者が積み上がっていくのでしょう。どうなっちゃうんでしょうねえ。
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