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2024/12/16

井原監督の退任とロドリゲス監督の内定

さあシーズンオフです。移籍等々のニュースが流れる時期になりました。色々と気になる話が飛び交っています。

例の件は、僕は大逆転を願っているのですが、さてそれは見守るとして、本日は確定した話。

シーズンラストゲームの前に、井原監督の退任が発表されていました。そして後任に、徳島、浦和で実績を残したリカルド・ロドリゲス監督内定が発表されています。いいんだけれども、もったいないなあ、というのが僕の感想です。

井原監督は、昨年シーズン途中、ネルシーニョ監督の後を継いでギリギリ残留。しかも例年であれば入れ替え戦を入れて3チーム降格の可能性があるところ、カテゴリー間のチーム数を調整するために1チームしか降格しないというレギュレーションに助けられての残留でした。

そして今季もギリギリで残留。最終節に磐田が負けたことによって残留が決まりました。こうして結果を見れば、退任となるのはまあ普通だと思うんですけれども。

ただ内容を見ると、もう少しなのになあという残念感があるのです。

そもそもウチはここ10年ぐらい、ずっと同じところで苦しんでいます。アカデミーの育成システムは成熟し、毎年多くのプロ選手を輩出。その数はリーグの中でもトップクラス。であればそれを活かしたチーム作りをしたいところ。アカデミーではパスサッカーを教え込んでいるので、トップチームもそういうスタイルにすれば、上がってきたばかりのルーキーだけれどもこのサッカーでは10年目のベテラン、という状態が作れるわけです。

ということで、第1次ネルシーニョ政権の次に吉田監督が就任し、アカデミー式のサッカーを展開したのですが。

ここで一つ問題が。吉田監督、守備緩い。

ビルドアップ理論の確かさから、吉田監督はいろいろなチームに請われて監督就任していますが、堅守のチームの守備を壊す形でチームを追われてしまっています。堅守とパスサッカーの両立はなかなか難しく、ウチでもポゼッションはできるが点が入らずもたもたしているうちにカウンターにやられるというパターンが頻発。吉田監督は一年で退任。ここからウチは振り子のように戦術が入れ替わる状態になりました。

次のメンデス監督は、ポゼッションも考えているというフロントの言葉とは裏腹に、蓋を開けてみたら、どカウンター。しかも最初に結果が出ないとあっという間に辞任。ヘッドコーチだった下さんが監督となり、すぐさま立て直しましたが、これは下さんがアカデミーの監督をやっていて、教え子もチームにいて、吉田監督の遺産もあってということで、きしくもクラブ全体をアカデミー式にしてしまえばチーム力が上がるということを証明した形になりました。

ただやっぱりどうしてもカウンターにやられるというパターンはあり、それが原因でシーズン途中に監督交代。加藤監督はカウンター寄りなうえ、チームの良さが消えてしまい、最後に岩瀬監督がやはりアカデミー式で数試合で立て直して見せましたが、間に合わず降格。ネルシーニョ第2次政権となります。

こちらはもうとにかくオルンガさんの覚醒がありまして、とりあえず任せておけばなんとかなるという、素敵なサッカーになりました。ちなみに皮肉じゃないんですよ。オルンガさんが相手のディフェンスぶっ壊してくの見るの、めっちゃ楽しかったんですよ。

ただ当然、そんなに活躍したらお金持ちチームにぶっこ抜かれてしまうのが、サッカー界の常。で、オルンガさんはカタールへ。ウチは得点源に苦労するようになります。

そして第2次ネルシーニョ政権がシーズン途中の解任という形で終わり、井原監督となったわけですが。

井原さんはこのクラブのことをよく考えてくれていて、アカデミーでパスサッカーをしてるのだからそちらの方に寄せた方がいい、という話をしてくれていました。そこで守備の堅さはそのままに自分たちがボールを持って攻める形を増やそうというトライが始まったのです。これがうまくいっていれば非常に安定して強いチームが作れたと思うのです。

しかもですね、スタッツを見てみると、実はペナルティエリア侵入数やシュートなど、攻撃の数字は軒並みリーグトップクラスです。つまりチャンスを作るところまではちゃんとできていた。後は決めるだけ。こうなってくると、これは監督の問題なのだろうかということになります。

ぶっちゃけて言うと、細谷君が昨年ほど点取れなかったのがめっちゃ痛かった。

細谷君は本当にクラブ愛があって、海外からの引き合いがずっと噂として流れているのに、チームに残ってくれています。ただ、開幕戦でPKを外したように、その気負いが裏目に出てしまったシーズンなのかなという感じです。なのであんまりこの点を指摘したくないのですが。

ただ、もし去年と同じだけ点を取っていたとすると、ウチは1点差負けと引き分けがたくさんあるので、そこであと1点追加されれば勝ち点が増えていたことになります。確率的にどうなるか計算してみました。するとあと勝ち点が8ぐらい増えて、中位には行けそうなんですよ。

さらに言うと小屋松さんと山田君は、前のポジションであれだけ試合に出ているというのに無得点で終わってしまいました。ちょこっと取ってくれただけでも、さらに勝ち点は伸びていたことになります。

別のデータとして、公式に出ているゴール期待値も使ってみましょう。ウチはチャンスの数からして54点ぐらい取れるはずという判定。39得点なので、15点ほど足りません。確率的には勝ち点15ぐらいです。6位には行ける計算です。

もうあとはここだけなのになと思って見ていたのです。

なので僕的には、もしその辺にテコ入れがあれば。例えば今季のコーチ陣がCBとボランチ出身者ばかりなのでフォワードのコーチを入れるとか、あるいはセットプレー収支を改善するためにセットプレーコーチを入れるとか、明確な狙いが見えていれば、井原監督続投でもいいかなと思っていたのでした。

ただまあ、最初に書きましたように、成績的に見たら普通それはないので仕方ないなという感想。ただですね、このいいところまで来たやつをまた1からやるとなると、大丈夫かなと心配なのです。

その点、新監督内定のロドリゲス監督は、もしレイソルにパスサッカーを導入したいんだったら連れてきたらいいのにと以前から思っていた意中の人なので、期待感はあります。

あとはうまくチーム作りが進むといいなと思うのです。来年どうなるかなあ。

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