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2024/08/09

U-23vsスペイン 点差ほどではなかった

大忙し期間で仕事に追われ続け、とうとう間に合わなくなってしまったU-23の記事。スペイン戦は仕事最終日の夜だったのですが、ご飯食べてたら疲労がどばっと出て寝落ちして、その間に試合終了。試合も負けてしまってこの先がないことだし、ゆっくり休んでそれから見ようと、ようやく本日感想です。

パリ五輪準々決勝、U-23日本代表 0-3 U-23スペイン代表。

スペインの先制点は11分。日本のボールを奪われてから後手を踏む展開で、ボランチがサイドに釣り出されていたところ、ぽっかり空いていたペナルティエリア手前でフェルミン・ロペス選手にボールが入り、いきなりミドルシュートを打たれます。厳しいコースに来たボールに小久保君がダイビングして触りましたが、弾き切れずにゴールイン。

40分。大きく話題になったシーンが訪れます。藤田選手からペナルティエリア内の細谷君に縦パスが入ります。バルサCBクバルシ選手を背負った細谷君。さらに両サイドにもスペインDFがいてカバーされている状態。ボールを落とすぐらいしかできなさそうなその瞬間、いきなりターンしてクバルシ選手の股間抜きのシュートを決めました! 何もないところからのいきなりのスーパーゴールです!

しかしなんとVARが入りオフサイドの判定。背負った時にちょっとだけ足が出ている。これがオフサイドになるのかと、大論争になりました。三笘の1mmならぬ、細谷の1mm。ただし今回は、日本にありがたくない方に出てしまいました。めっちゃ悔しい。

そして細谷君には悔しいシーンが続きます。前半アディショナルタイム。右サイドのペナルティエリア脇で日本のFK。山田選手が蹴ると、ファーで細谷君がヘディングシュート。これがポストに当たって入りません。角度はなかったのですが、決まってもいいじゃないか。惜しい。

後半に入り73分、スペインが追加点。左CK。これをゴール前でなく、ペナルティエリア手前のフェルミン・ロペス選手へ。ワントラップで右足アウトのミドルシュートを放ちます。小久保君は、このアウトにかけて巻くシュートが、多分ブロックに走り込んでいた味方でブラインドになっていた感じ。反応が間に合わずゴールとなります。

81分に日本に大チャンス。日本のボールをスペインが奪いバックパス。これを細谷君が強襲。エリック・ガルシア選手を潰してボールを奪い、シュートを打ちます。しかしスペインGKアルナウ・テナス選手が左手を伸ばし、指先にかすめてわずかに枠外。めっちゃ惜しいいいいい!

86分にスペイン3点目。右CK。ニアで大畑選手が触りますが、クリアしきれずゴール方向へ。ゴールカバーの佐藤選手がクリアしますが、アベル・ルイス選手に詰められました。

これで試合終了。日本はベスト8に散りました。

試合後、小久保君が号泣していて、日本の選手だけでなく、スペインの選手にも慰められていました。悔しいですよね。

ただ、スコアほどの内容の差は感じませんでした。以前、ロンドン五輪で日本がスペインを下し、その後快進撃をしたことがありました。大津君が点取った試合ですね。ただ、あの試合は日本のポゼッション率35%。しのいでしのいでカウンターという状態でした。

それに対して今回は、ポゼッション率は確かにスペインの方が上ですが、それでも日本もしっかりボールをつないで攻め込めていました。ポゼッション率は42%ですが、押し込んでいた時間帯もありました。

しかもこのチームは、大会前に僕がぼやきましたけれども、日本サッカー協会の交渉力の不足でオーバーエイジを呼ぶことに失敗しています。この世代のエース久保選手も呼べていません。

対するスペインは、さすがに直前の欧州選手権でスタメンだった人は呼んでいませんし、そのため世代的に使えるはずの両翼、ニコ・ウィリアムズ選手とラミン・ヤマル選手は呼びませんでした。でもそれでもオーバーエイジはしっかり3人使っていますし、欧州選手権で優勝を経験したサブ組の選手は普通に出ています。2得点を取ったフェルミン・ロペス選手はその1人です。

その状態で十分戦えることを示したのは、日本のベースラインが確実に上がってきていることを示しています。スペインがグループステージ第3節でターンオーバーをして試合を落とした結果2位になり、ここで対決することになりましたが、もしこれがエジプトであれば、次の対戦は モロッコで、十分にメダルの可能性がありました。グループステージの3戦では、きちんと3戦全勝3完封で、そういう夢が荒唐無稽ではないことを証明できていたと思います。本当に惜しい。

ともあれ、今までオーバーエイジを使わなかった例で言うと北京五輪の3戦全敗パターンもあっただけに、十分にがんばったと言えると思います。

この悔しさは、この後のクラブの試合で晴らしてほしい。シント・トロイデンに移籍する小久保君、そしウチに帰ってくる細谷君と関根君、さらにはベンチに入れなかったけれども帯同していたバックアップメンバーの佐々木君が、めっちゃ活躍してほしいと思います。がんばって!

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