パリ五輪代表に思うこと
さて、このあいだのFC東京戦での展望記事で、パリ五輪代表に細谷君、関根君、小久保君、そしてバックアップメンバー佐々木君が選ばれたことについて書きました。
しかし、パリ五輪代表についてはいろいろと思うところがあるのです。というか、正直やばいと思います。
今回はなんとオーバーエイジが使えませんでした。しかも本来ならこの世代の主力選手が何人も呼ばれていません。
当初の報道を見ていると、オーバーエイジもフルに使って、久保選手なんかも呼びたい、という感じだったのですが全滅。所属クラブとの交渉失敗です。この交渉下手は大問題です。
五輪のサッカーがU-23の代表となり、そこにオーバーエイジ3人を加えるという方式になったのは、アトランタ五輪。そこから今まで、日本がオーバーエイジを使わなかったのは2回。アトランタと北京です。
アトランタ五輪は、ブラジルを破った「マイアミの奇跡」があり、ポジティブな記憶として扱われていますが、実は予選リーグを突破できていません。そして北京五輪は予選リーグ3戦全敗と、出場した中では最悪の結果となっています。明らかにオーバーエイジを使えないのは戦力ダウンです。
しかも、使えば予選リーグを突破できるかといえば、残り5大会中決勝トーナメントに進めたのは3大会だけ。厳しい戦いです。
その上、この世代のエースである久保選手や、海外で活躍していた鈴木唯人選手、さらには選ばれるんだろうなと思っていた鈴木彩艶選手、松木選手が、どうやら移籍の話があるようで、その場合呼べなくなるかもと選外になったそうです。これ、下手すると史上最弱と言えるのではないでしょうか。
これに対して、ちょっと危機感が足りてないんじゃないかなと心配しています。女子サッカーの趨勢があるからです。
日本女子代表、なでしこジャパンは、女子W杯で優勝しブームとなりましたが、その後他のチームも組織化が進み、日本の長所が薄れていく中で成績を落としていきました。すると2022年には、なんと代表の試合なのに観客動員900人ほどということが起きちゃう低迷期を迎えます。国内リーグの動員も低迷、なでしこリーグをWEリーグに改変、盛り上げないとということになりました。
このあいだの女子W杯でまたいい感じで勝ってちょっと話題になったので、少し持ち直した感があります。
サッカーのことを語る時、欧州が先進地なので、よくそっちの方を向いて話がされますけれども、日本と欧州では条件が違います。欧州はサッカーがNo.1スポーツ。しかし日本の場合は野球があります。競技の特性として投手以外の運動量が少ないため、投手をローテーションさせれば毎日のように試合ができます。その結果、世間への接触頻度で負けてしまい、ファン獲得で不利な戦いになっています。
日本でサッカーは決して油断してはいけないのです。かつ、DAZNからの大きな契約金を得るために独占放映権を渡してしてしまっているので、代表ぐらいしか世間にアピールできる試合がない。そして日本において、オリンピックは非常に人気です。
なので、五輪サッカーでの活躍は日本のサッカー界においてもっと重視されるべきで、常に最強メンバーで結果をもぎ取りに行くべきだと思っているのですが、なかなかこの想いは届いていません。そして今回が一番ひどい。泣きたくなるぐらいです。
ただ、そういう厳しい状況で、ご贔屓チームゆかりの選手がたくさん選ばれている。
不利な状況をひっくり返し躍進を遂げた時、その立役者となっていれば大注目間違いなし。
そういう大逆転な漫画的展開を希望する僕もいます。
特に、苦しい展開の試合になった時、DFラインで関根君ががんばったり、小久保君がスーパーセーブしたり、そして大逆転カウンターを細谷君がDF弾き飛ばして決めたりしたら、もう日本を救ったスーパーヒーローですよ!
決まっちゃったものはしょうがなく、不利な戦いをするんだろうなと思うのですが、ぜひぜひがんばって厳しい状況を跳ね返し、そういう大活躍をしてほしいなと願っています。がんばって!
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