本日はJ2長崎に武者修行に行っている田中君の観戦記です。少し間が空きましたが、とても順調です。
2024J2第11節、長崎1-0横浜FC。
24分。横浜FC右サイドで小川選手が裏へ飛び出すと、そこにパスが出ます。田中君はマークを捨てて出ていき、クロスをしっかり体に当ててブロックしました。いい判断。
攻撃に関しては、この日は天気が悪くピッチ状態も不良馬場。ただ、スリッピーだったり水たまりができているところがあったりという中でも、田中君は落ち着いてプレー。横浜FCが中を締めてきたこともあり、楔を入れるシーンは少なめ。サイドに回すシーンが目立っていました。
第12節、群馬1-2長崎。
長崎は6分、9分と、マテウス・ジェズス選手の得点で先行。
そのあとの28分に群馬が1点返すのですが、そこで少し田中君の課題が見られました。ビルドアップで田中君から左サイドの笠柳選手へパスが通ると、笠柳選手からのリターンがずれて群馬の平松選手に奪われます。そこから高橋→北川とつないでシュートを決められてしまいました。直接はリターンのパスがずれたことが原因なのですが、田中君はもっとアラートに、ずれた瞬間に全力で追いたかったなと思いました。危機に対して鼻が利くかは、守備の選手が生き残れるかどうかの分かれ目になりかねないので、こういうところの能力は伸ばしたいですね。
それに対してよかったシーンは82分。群馬左サイドで、川上選手からペナルティエリア角の北川選手へ。そこから前方にパスが出て、走り込んだ佐川選手がゴールライン際で折り返そうとしますが、逆サイドからずっとついて行った田中君がスライディングでナイスブロック。こういうブロック能力は大切。
第13節、長崎2-0秋田。
相変わらず秋田の吉田監督のアライバルインタビューが、インタビューアーと噛み合ってなくてほっこりします。
21分。長崎の右CK。これをクリアされると、柴田選手がもう一度クロス。ファーで田中君がボレーシュートに行きましたがブロックされます。このこぼれを米田選手がシュートしますが、これも外れました。
53分。秋田中盤右でのFK。GKが飛び出しますが取り損ね、後ろの田中君に当たります。こぼれ球に素早く反応して蹴り出し、事なきを得ました。
57分。長崎中盤でのFK。左の笠柳選手へ展開。笠柳選手は切り返して、インスイングのクロス。これをファーで田中君がヘディングシュート。叩きつけるいいシュートでしたが、角度がなく、GKにブロックされました。
試合は2対2の引き分けだったのですが、最後の81分の秋田の得点に田中君が絡んでしまいます。右サイドのスローインを蜂須賀選手がロングスロー、才藤選手が体を投げ出しヘディングで繋ぎ、大石選手がダイレクトシュートを決めました。この時、才藤選手に前に入られたのが田中君です。ペナルティエリア内で強く行くのはリスクもあって、対応が難しいところなのでミスまでは行かないのですが、そういうギリギリの状況でうまく守れるようになってほしいと思います。
第14節、大分0-0長崎。
大分の右MFに中川君。アカデミーの先輩です。ポジション的に毎回マッチアップするわけじゃないのですが、中川君がプレス時に田中君へのパスコースを切りながら寄っていき、田中君はコースを確保するため大きく移動、それに中川君がすぐ気づいてさらに消す、という駆け引きがあって、見ていて面白かったです。
田中君の守備でのいいシーンが51分。長崎がゴールキックをつないでいきますがカットされ、小酒井選手がペナルティーエリア内の野村選手へパスを入れます。これを野村選手がヒールで残すと、宇津元選手がシュート。これを田中君はスライディングブロック。こぼれ球を小酒井選手がシュートに行きますが、すぐに反応した田中君がもう一度体を投げ出してブロック。ゴール前での体を張るところは、DFの最後の生命線。ナイスプレーでした。
第15節、長崎0-0岡山。
長崎2位、岡山5位の上位対決です。
74分に長崎が攻め込んで行き、岡山が奪ってカウンターのチャンス、ロングスルーパスが出ます。これが通ると一気に独走されそうな状況で、田中君がスライディングでナイスカットを見せました。
76分。岡山の木村選手がドリブルで横に流れてミドルシュート。田中君はきっちりついて行き、ブロックしました。
守備でがんばったところで91分。長崎右CKからのこぼれ球を田中君がシュート。ルカオ選手に当たって枠を外れました。惜しいー。これを決めてたら、劇的勝利の立役者だったのにー。
第16節、鹿児島0-3長崎。
7分。右サイドのスローインで田中君が上がっていきます。笠柳選手のシュートのこぼれを櫛引選手が落とすと、田中君がクロスをファーへ。ギリェルメ選手がヘディングで折り返し。これは鹿児島がクリアしますが、このこぼれを増山選手がシュート。上に外れました。
56分。鹿児島左サイドで福田選手が粘ってゴールライン際からクロスを上げると、後方から鹿児島左SB外山選手がニアに走り込り込んでくるのに田中君が競って、ヘディングでクリア。
第17節、長崎1-0千葉。
田中君はいつも通りフル出場。しかし、忙しくしている間に見そびれてしまいました。しょんぼり。
第18節、水戸2-3長崎。
落合君と田中君の直接対決です。今回は田中君視点でお送りします。
落合君がFW、田中君がCBで先発して、ポジション的にもマッチアップ。そんな中でよかったシーンは29分。水戸が右サイドで前方にロングパスを出すと、抜け出そうとする落合君と田中君が並走。競り合いながら田中君がタッチラインへ蹴り出します。落合君が田中君の頭を「やるな」という感じでぽんと叩いていました。
40分。水戸がDFライン裏へボールを出し、寺沼選手が抜け出そうとしたところ、田中君が倒してしまって黄紙。
47分。長崎が3分に先制していましたが、落合君が同点弾を叩きこみます。さらに61分。水戸右サイドから後藤田選手がクロス。ファーで寺沼選手がヘディング折り返し。田中君がこれをヘディングでクリアしに行きましたが、水戸の甲田選手と競り合いになって触れず。すると後方の落合君がジャンピングボレーで逆転弾です。すばらしい!
田中君は逆に失点を防げなかったのですが、後方から入ってきた甲田選手に少し押された形になって、悔しいプレーとなりました。
アディショナルタイム91分。水戸の草野選手が右サイドでロングボールを収め、左へ一つ入ってきてシュート。これを田中君がブロックしました。
試合は落合君の逆転弾ののちすぐに長崎が追いつき、アディショナルタイムのPKで勝利。これは一度PKを取らないという判断をしたのち、副審と第4審判に確認して一転してPKに。その間にもめてるベンチに主審が説明に行ったりしたため、よくわからない事態になっていて話題になっていました。ただ、映像では明らかにカニばさみタックルになっていたので、PKが妥当。予算が増えて、J2にもVARが入れば、わかりやすいんですけどねえ。
田中君はここまで本当に順調で、フルタイム出場を続けています。ますますがんばってほしいです。
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