森林消失
こちらの番組を見ました。
『BSスペシャル デジタル・アイ 消える大森林』NHKBS 24/4/11
衛星画像を使った分析を紹介する番組。近年、森林伐採や山火事が大規模化してきて、悪循環にはまっているという内容でした。
山火事に関しては昨年のカナダの大規模火災が取り上げられていましたが、あれはすごかったですね。煙が国境を越えて流れ、アメリカでも大気汚染となるぐらいの規模。空気中に大量の煙の微粒子が漂った結果、空がまるで夕焼けのようにオレンジ色に染まっていて「これは一体どこの火星?」と言いたくなるぐらいでした。
日本は雨がよく降るのであまり問題になっていない、ゾンビ火災。森林火災が起きた時、積もった枯れ葉などの地中の有機物に火がつき、くすぶったまま消火しきれないという現象が起こります。これが翌年の火災につながるという話でした。寒冷地では雪が降って、逆に地下に水が染み込まないためだそうです。今年、カナダでは昨年以上の火災が来るのでは、という話でした。
また永久凍土が溶けてしまうために、地面が陥没。そうするとそこに水がたまり湖沼地帯となってしまい、森林がなくなり、むき出しになった地面の凍土がまた融ける、という悪循環が起きているそう。
この番組では特に触れていませんでしたが、そうやって永久凍土が解けた場合、その地層に含まれている寒さで腐敗していなかった有機物が腐敗し始め、メタンガスを発生させ、温暖化をさらに加速させるという懸念もあるのです。やばい。
さらに森林伐採。こちらが降水量の減少とつながっている仕組みも紹介されていました。森林があるとそこで蒸発散が起き、水蒸気が供給されます。さらに別の番組で、直接土壌に吸い込まれるのと違い、水滴が弾けて水蒸気を増やす効果や、微粒子の供給源となり雨粒の核となるという話も見ました。それがなくなってしまうと降水量が減少。ますます乾燥が進んで山火事が起きやすくなるのです。
ここで挙げられたこの辺の事柄は、他の番組で見たりしてすでに知っているものが多かったのですが、こうして繋がりが示されて、どんどん悪循環にはまってきてるんですよ、というのが明示されるとゾッとしますね。
どこかに、もう引き返せないなくなるポイント、ティッピングポイントがあるはずなのですが、近づいてんのかなと心配になります。大丈夫かな。
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