« vs新潟 2点目ほしい | トップページ | 日本vs北朝鮮 3-0 »

2024/04/01

二度目も成功

日本の月面着陸機SLIMが二度目の越夜に成功しました!

月無人探査機「SLIM」からの応答確認 2度目の“月の夜”越える

日本初の月面着陸に成功した探査機「SLIM」について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は27日夜、探査機からの応答を確認したと発表しました。マイナス170度の低温となる“月の夜”を越えたのは2月に続き2度目で、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。

JAXAなどが開発し、ことし1月、日本初となる月面着陸に成功した無人探査機「SLIM」は、およそマイナス170度に下がる“月の夜”を越えて搭載している太陽電池の向きに太陽が当たったことから、2月、通信を再び確立しました。

その後、着陸地点はまた夜に入っていましたが、JAXAは、着陸地点に光が当たってきた27日夜、探査機からの応答を確認し、通信が確立できたとして、2月に続き「再び越夜に成功した」と発表しました。

JAXAによりますと、「SLIM」は月の夜の低温に耐える設計になっていないということですが、2度にわたって厳しい月の夜を越えることに成功したことになります。

今回機体から送られてきたデータからは、温度センサーなどで不具合が確認されているものの、探査機の機能は維持できているということで、搭載しているカメラで月面の撮影などを行ったということです。

NHK NEWS WEB 24/3/28

これはかなりの快挙です。近年月面に探査機を送り込んでいるところは、越夜できていないのです。最近ではこちら。

米月面着陸船が運用終了 2月に民間初、通信機能回復せず

【ワシントンAFP時事】米宇宙企業インテュイティブ・マシンズは23日、X(旧ツイッター)で、先月22日に民間企業として世界で初めて月面着陸に成功した無人着陸船「ノバC(愛称オデュッセウス)」の運用を終了したと発表した。

ノバCは横倒しで着陸した。写真を送信するなどした後、月の「夜」に入り太陽光発電ができなくなり運用を休止した。再び太陽光を受けられるようになったとみられるが、通信機能は回復しなかった。

同社は「(ノバCは)月面に着陸した最初の民間宇宙船として歴史に名を残した」と強調した。今回の月面着陸は、有人の月面着陸を目指す米航空宇宙局(NASA)の計画の一環だった。

JIJI.com 24/3/25

SLIMも特に越夜を狙った設計はしていません。なのに二晩乗り越えました。偉い!

越夜が難しいのは、熱管理の問題だそうです。月は地球による潮汐ロックが起きていて、自転と公転が一致しています。地球の引力のせいで同じ側が地球を向くようになってしまっているんですね。なので1か月が月の1日になっていて、夜が長い。2週間続きます。そして大気がない月では、夜がめっちゃ冷える。

大気があると熱を運んでくれたり貯めたりしてくれるので、温度変化がマイルドになります。大気のない真空の月面では温度変化が激しく、昼の側110℃、夜の側−170℃だそうです。そして地球上空を回る人工衛星では日向側の熱を日陰側に逃がすということができますが、月面では上がりっぱなし、下がりっぱなしです。

パソコンでも熱暴走があるように、電子機器の塊な探査機にも正常に働ける温度帯があります。さらに物質は温まると膨張し冷えると収縮します。温度差がひどい場合は冷えて収縮した時に、断線が起きたりするそうです。ヒーターを入れて温めたくても、夜が2週間も続くとバッテリーが持たない。

ということで、月面での越夜はかなり困難ということなのですが。

SLIM君はめっちゃがんばっているわけですよ。逆立ち状態だというのに。

こういうけなげ感が出てくると、感情移入しちゃうんですよねー。ぜひぜひ活動し続けてほしいです。

|

« vs新潟 2点目ほしい | トップページ | 日本vs北朝鮮 3-0 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« vs新潟 2点目ほしい | トップページ | 日本vs北朝鮮 3-0 »