寿司とハンバーガー
絵描き作業中。録っておいたテレビ番組を流してします。
漫画家には動画やらテレビやらを流しながら作業している人は多い。ただ僕はその内容がわりと人と違っていて、ドキュメンタリー系や科学系の番組の割合が高いです。職人さんの仕事についての番組も好き。
この時のチョイスはNHK美の壺「職人の技と粋 江戸前ずし」。美味しそうだなあと思いつつ、チラチラと見ていたのですが。
ふと、そう言えば、寿司というのはもともと江戸時代のファストフードだったんだっけ、と思い出しました。ちょっと気になって寿司の成り立ちを確認してみると。
先に登場したのはいわゆる「なれずし」。塩と飯で乳酸発酵させたもの。東南アジア発祥で紀元前には原型があった模様。日本では奈良時代には文献に登場していて、魚を発酵させる保存食だったので、ご飯部分は食べなかったんだそうです。
それが、発酵期間を短めにし、お酢を効かせるようになり、そして江戸時代後期に握り寿司、江戸前寿司が登場。こちらが、ささっと食べられるファストフードとして江戸で大流行。
そこから200年ほど経った現在。回転寿司のようなファストフード形態のお店もありますし、パック寿司のようにお持ち帰りの寿司もありますが、握り寿司は高級日本食としてのイメージを確立しています。そして全世界に拡散。広まりすぎているぐらいで、海外で日本人スポーツ選手が活躍すると、すぐに寿司なんちゃらとあだ名がつく。サッカーの高原選手についたあだ名が寿司ボンバーでした。安直すぎる。
さて、ファストフードからそれぐらい世界に広まった寿司。こういう存在が他にあるのかな、と考えると。
すぐに思いつくのがハンバーガー。名前の由来はドイツ・ハンブルグから来ていて「ハンブルグ風」という意味。アメリカに渡ったドイツ系移民がハンバーグを持ち込み、それを上下丸パンで挟む現在の形になったのが1900年ごろ。
寿司とハンバーガーを比較すると、発展の仕方がお国柄を表していて面白い。
何でもどんどんこだわっていき、気がつけばすごいレベルに達している日本人の職人魂。見ていた番組でも、細やかな江戸前の仕事が施されています。卵焼きに五時間とか、成熟させたネタを使う30日がかりのお寿司とかも紹介されていました。そもそも握り方一つとっても職人芸。飯炊き3年握り8年と言われる世界。すごいこだわり方です。
それに対してハンバーガー。高級路線のお店もあるのですが、何と言っても象徴はマクドナルドです。1940年創業。世界中に展開し、知らない人はいないレベル。このマニュアルを作り工業化して生産力をどんどん上げていくという発想が、いかにもアメリカ的。アメリカがこだわるのはそういうところ。
そんな食べ物に見える文化の違いも面白いよなあと思ったのでした。ちなみに寿司とハンバーガー、どちらも好きです。
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