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2023/03/01

コロナ19

新型コロナウイルス感染症5類引き下げ決定で、世の中の様子が変わってきたなあと感じるので、本日はそんな話をつれづれと。

厚生労働省が、新型コロナの呼称を変えようと検討しているとのこと。まあ、「新型」のままでは、何か次の別のコロナウイルスが流行した時に「新々型」とかややこしいことになってしまいます。コロナウイルス感染症2019というのが候補だそうですが、語呂がよくないなとか思ってたんですけど、正式名称のCOVID-19はcoronavirus disease 2019の略なので、その日本語訳ですね。

コロナ19とか略すと、何かの作品のタイトルみたい。

さて5類引き下げとか呼称変更とかで、世間では緊急事態の幕引きを図る雰囲気がプンプンですけれども。

その結果が出てるなあと思ったのは、この冬のインフルエンザの流行。身の回りでも結構かかっている人がいます。

ウイルス対策が緩んだ証では。2019年からパンデミックが始まって、その冬から2020冬、2021冬とインフルエンザはほどんど流行らず、絶滅するのかなと思ったぐらいでした。みんなが感染対策をがんばった結果だったのですが、マスク外したり、サッカーも声出し応援始まったりしてるしなあ。

5類引き下げでワクチン接種どうなるのかなあとも思っていたのですが、冬に合わせて年一回という意見があるそうです。インフルエンザとの混合ワクチンにするという話もあるので、それを踏まえてでしょうか。とりあえず、当分次のワクチンはないみたいなんですけど。

ただ、ずっと書いてますけど、リスク自体が下がったわけではないんですよね。みんなが存在に慣れちゃって、リスクを感じなくなっているだけです。

死亡率は下がったけれど、感染力が爆上がりしてそれを打ち消し、さらにおつりが来ていて死者数は数倍に増えています。これで対策が緩むと次の波ではさらなる犠牲が出そう。2021年は5月と8月、2022年にも8月に流行の波がありました。このウイルスはインフルエンザよりも季節性が弱く、冬以外にも流行のピークが来ます。なのにワクチン打たないのかー。効果が薄れた頃に次の波が来たりするとやばい。

いやらしいなあと思うのが、このウイルスの絶妙の死亡率です。肺ではなく気管に炎症を起こすようになって、インフルエンザとあまり変わらない死亡率。しかも亡くなっているのは高齢者や持病持ちの高リスク群の人が多い。そうすると若い人の間では、ちょっと高い熱が出る病気ぐらいの感覚になる。死ぬという実感がない。

しかし前述の通り、感染力は史上最強なので死亡者数はすごい増えました。第7波で死者数が増え始めたのが11月頭ぐらいから。そこから2月末の4ヶ月で2万5000人以上が亡くなっています。みんなこれに関して感度が鈍くなっていますが、ロシア侵攻によるウクライナ側の死者が、この1年で、兵士は1万から1万3000人、民間人が7000人以上で、合計2万人ぐらい。この1年で、ですよ。

コロナ死者数は実は戦争を凌駕しているのです。だけど、絶妙の死亡率がその実感を抱かせない。みんな緩んでいく。本当に怖い。

さて、僕が一番気にしているのは、最近ずっと書いていますけれど後遺症です。オミクロン株が主流になって死亡率が下がりましたが、後遺症のうちのブレインフォグなど脳にダメージのある症状の割合が増えています。脳自体が萎縮しているという研究結果もあり、こいつにかかるわけには絶対にいかない。

ということで、どれくらいの率で発症しているのかと、めっちゃ意識してニュースを追っているのですが、何か海外の研究と日本の研究で数字が違っているようで、何か理由があるのか、それともたまたまなのかと気になっているのです。

そんな時に最近のニュースはこちら。

新型コロナウイルス 感染から1年半後も4人に1人が“後遺症”

新型コロナウイルスに感染したあとで続く症状について、国立国際医療研究センターが調べたところ、感染から1年半後の段階でも4人に1人が記憶障害や嗅覚の異常など後遺症とみられる症状を訴えていたことが分かりました。

コロナ自体の症状は軽くても、その後に出る症状が続くこともあるとして注意を呼びかけています。

国立国際医療研究センターは2020年2月から2021年11月までにセンターや各地の病院を受診するなどした新型コロナ患者で、回復した20代から70代の502人からその後の症状を聞き取って分析しました。

その結果、何らかの症状があると訴えた人の割合は、
▽半年後では32.3%、
▽1年後は30.5%、
▽1年半後でも25.8%と、およそ4人に1人でした。

このうち1年後の段階での症状をみると、
▽記憶障害が11.7%、
▽集中力の低下が11.4%、
▽嗅覚の異常が10.3%、
▽頭に「もや」がかかったように感じ思考力が低下する「ブレインフォグ」が9.1%、
▽抑うつ状態が7.5%、
▽味覚の異常が5.9%、
▽息切れが5.6%、
▽けん怠感が3.8%、
▽脱毛が3.5%などとなっていました。

また、
▽女性は嗅覚の異常や脱毛、集中力の低下、
▽コロナ自体の症状が中等症や重症だった人は息切れやせき、けん怠感が続く傾向があったとしています。

研究をまとめた森岡慎一郎医師は「オミクロン株では、後遺症が出る割合は低くなってきたとされているが、感染した患者は非常に多いので決して侮ることはできない。コロナ自体の症状が軽症でもその後の症状が長引く人はいるので、日頃から感染対策を取っていただきたい」と話しています。

NHK NEWS WEB 23/2/22

10人に1人ぐらいが頭にダメージ受けて1年以上引っ張る。しかもこれ、全員完治するかどうか、まだわかんないよね。

やっぱりダメだ。かかるわけにはいかない。

さて嫌な話ばかりだったので、最後に希望のあるニュース。

コロナ飲み薬ゾコーバ服用で「後遺症の割合低減」…塩野義が研究結果発表

塩野義製薬は22日、新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、服用した患者に後遺症が表れる割合が、偽薬(プラセボ)を投与した患者に比べて低く抑えられたと発表した。 倦怠けんたい感や味覚異常は半分近く、思考力の低下や不眠といった神経系の症状も3割程度少なかったという。感染初期に服用することで、後遺症のリスクを低減できる可能性がある。

塩野義はゾコーバの臨床試験の参加者に追跡調査を実施した。服用してから6か月後までの後遺症の有無を尋ね、延べ約600人を分析した。

せきや倦怠感、味覚・嗅覚異常などの14症状のうち、いずれかの症状があると答えたのは、偽薬を投与した患者グループが26・3%だったのに対し、発症後5日以内にゾコーバを飲んだグループは14・5%だった。

集中力や思考力の低下、物忘れ、不眠といった神経系の症状では、偽薬の場合は44・0%が症状があると回答したが、ゾコーバは29・4%にとどまった。

新型コロナの後遺症は長期間続くこともあり、社会生活への影響も懸念されている。塩野義は後遺症に関してもゾコーバの臨床試験を実施するとしている。

読売新聞オンライン 23/2/22

塩野義製薬のコロナウイルス治療薬ゾコーバ。後遺症を減らすようだという話。

そうそう、こういう医学の進歩で、なんとかしたいわけですよ。

できればもっとズバッとよく効くやつを、よろしくお願いします!

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