« ただの風邪論と感染力 | トップページ | ダークエルフのお姉さんといちゃこらダンジョン生活 »

2023/01/15

後遺症と最悪のパターン

昨日の記事は新型コロナの感染力がますます上がりそうというところで引きました。そちらに関してのニュース。

オミクロン株「XBB」免疫をすり抜ける力強い 東大など分析

新型コロナウイルスのオミクロン株の1つ「XBB」というウイルスは、免疫をすり抜ける力が強い一方、症状を引き起こす力は高まっていないと見られるとする分析結果を東京大学などのグループが発表しました。

この研究は、東京大学医科学研究所の佐藤佳教授が主宰するグループ「G2P-Japan」が査読を受ける前の論文として公開しました。

グループによりますと、ワクチンを接種したあとにオミクロン株の「BA.5」に感染した人の血液を使って「XBB」の特徴を再現した人工的なウイルスに対する免疫の反応を調べたところ、「XBB」に対する中和抗体の働きは「BA.5」に対する場合と比べ18分の1にとどまりました。

一方、感染した人から取ったウイルスをハムスターに感染させる実験では、「XBB」に感染した場合の肺の炎症や損傷の度合いは同じオミクロン株の「BA.2.75」と同じ程度で症状を引き起こす力は高まっていないとみられるということです。

「XBB」は、オミクロン株の「BA.2」系統の2種類が組み合わさった「組み換え体」と呼ばれるタイプのウイルスです。

アメリカでは先月下旬からこの系統のウイルスが検出される割合が増加し、アメリカCDC=疾病対策センターが今月6日に発表したデータでは「XBB」と「XBB.1.5」を合わせて全体の32.5%を占めると推定されています。

佐藤教授は「これまで流行したウイルスの中で最も中和抗体が効きにくく、感染のしやすさは高まっていると考えられる。警戒が必要なウイルスだ」と話しています。

NHK NEWS WEB 23/1/7

オミクロン株「XBB.1.5」 米では感染力が強い傾向 WHO初期調査

WHO=世界保健機関は11日、アメリカで急速に感染が広がっている新型コロナウイルスのオミクロン株の1つ「XBB.1.5」の特徴やリスクについて、専門家による初期調査の結果を公表しました。

それによりますと、アメリカでは比較的、感染力が強い傾向が見られたほか、過去の感染やワクチン接種で得た免疫から逃れる性質もこれまでの変異株の中で、最も強い部類に入るとみられるということです。

一方で、重症化のしやすさや、現在のワクチンによって重症化や死亡率を下げる効果については、現時点では十分なデータはないということです。

こうしたことから、「XBB.1.5」について「世界的な感染者数の拡大につながる可能性があるが、感染力の強さの推定はアメリカ1か国のみのデータに基づいているため、全体的な信頼度は低い」としていて、今後もデータの収集を続け、評価を行うことにしています。

CDC=アメリカ疾病対策センターによりますと、アメリカで今月7日までの1週間に新型コロナに新たに感染した人のうち、推計で27.6%が「XBB.1.5」で、先月3日の時点の推計2.3%から急速に広がっています。

WHOによりますと「XBB.1.5」は、去年10月22日から今月11日までの間にこれまで38か国から報告されていて、その8割以上がアメリカからだということです。

「XBB.1.5」日本国内の状況は

オミクロン株の1つ「XBB.1.5」は、複数のタイプの新型コロナウイルスが組み合わさった変異ウイルスです。

去年春ごろから日本国内でも広がったオミクロン株の「BA.2」の2つのタイプが組み合わさった変異ウイルス「XBB」に、さらに変異が加わっています。

12日に開かれた東京都のモニタリング会議では、先月1日に初めて都内で確認されて以降、これまでに15例確認されていると報告されました。

厚生労働省の専門家会合は、WHO=世界保健機関などで感染者数の増加につながっている可能性が指摘されているものの、感染性や重症度に関する疫学や臨床の知見はないとしていて、諸外国の状況などを分析するとともに、ゲノム解析による監視を続けることが必要だとしています。

「XBB.1.5」について東京医科大学の濱田篤郎特任教授は「免疫から逃れる性質だけでなく感染力がさらに強まっている可能性が指摘されている。このウイルスの流入で今の第8波が長引くことも懸念される」と話しています。

NHK NEWS WEB 23/1/12

新型コロナが流行し始めて以降、いくつもの変異株が生まれているのですが、一貫して、感染力が上がったという話になっている。というか、変異株同士で感染拡大競争になっているので、そりゃ感染力強いやつが生き残るよなという状態。これはいったいどこまで行くのか。

肺炎になる確率が下がっているのが不幸中の幸いですけれど、それも感染力爆上がりで打ち消され、結局健康なところから死ぬ確率は上がってしまっている。死者の増加がすごいことになっているというのが昨日の記事です。

そして、その他にも気になるリスクがあります。後遺症です。

他の呼吸器疾患でも、咳が残ってなかなか完治しないということはありますが、この新型コロナウイルス感染ではいろいろなところに炎症が起こるようで、後遺症のパターンも多岐にわたります。最初は味覚障害が話題になっていましたが、オミクロン株では、強い倦怠感と脳機能障害の後遺症が増えている様子なのです。こっちは変異して悪化している。僕はとにかく後遺症の中に脳の機能を損なうものがあるのが怖くて、ニュースをずっと追っています。

感染した8人に1人が後遺症になるという研究を以前見かけました。日本での大規模調査の結果がこちら。

新型コロナ後遺症、約20人に1人が発症から1カ月経っても継続「ワクチン接種でリスク減少」

12月14日、大阪大学と豊中市などは新型コロナウイルスに感染した対象者4000人についての後遺症に関する調査データを報告しました。このニュースについて郷先生にお話しを伺います。

[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]

新型コロナウイルスの後遺症とは?

編集部:新型コロナウイルスの後遺症の症状について教えてください。

郷先生:新型コロナウイルスの後遺症は、正式には「罹患(りかん)後症状」と言います。新型コロナウイルスに感染した後、感染性は消えたものの一部の方に長引く症状がみられるケースがあります。「罹患してから咳などの症状がずっと続く場合」「回復した後に脱毛などの症状が出る場合」どちらのケースも、ほかに明らかな原因がなければ罹患後症状(後遺症)であると考えられます。

後遺症の症状は人によって様々ですが、代表的なものとして倦怠感、息苦しさ、嗅覚異常、脱毛などが挙げられます。 また、新型コロナウイルスの後遺症については、世界中で研究がおこなわれています。現時点では不明な点も数多くありますが、多くの場合は時間経過とともに後遺症の症状は改善していくと考えられています。

新型コロナウイルスの後遺症の調査データから分かることは?

編集部:今回、大阪大学などが発表した新型コロナウイルスの後遺症の調査データからは、どのようなことが分かったのでしょうか?

郷先生:12月14日、豊中市、大阪大学大学院医学系研究科、Buzzreachの共同調査による新型コロナウイルスの後遺症についてのデータが発表されました。この調査は、豊中市民を対象に、新型コロナウイルスに感染した4000人についての後遺症データを集めたものです。

この調査で「後遺症(自宅療養や隔離期間が解除になった後の何らかの症状)があった」と回答した人は47.7%にのぼりました。また、発症後1カ月経っても症状が続いた人は5.2%、100日で2.5%となりました。発症後1カ月経っても続いていた症状として、最も多かったのは「倦怠感」でした。次いで「日常生活に支障」「脱毛」「咳」などの症状が挙がっています。

ほとんどの人は時間の経過とともに症状が改善したことが分かりますが、発症から1カ月経っても20人に1人が辛い後遺症に悩まされているという事実は軽視できません。

(後略)

Medical DOC 23/1/2

フランスでの研究で、改善はしても完治は難しく、1年後に完治した人は15%だけという、ぞっとするものがありました。それに比べるとこっちの調査の方がだいぶ少ない感じ? たまたまじゃなくて、日本人の体質的なものとか行動的なものとか、なんか理由がある話だったらいいなあ。

完治しないんじゃないのかなという、嫌なニュースもあるのです。

コロナ後遺症の4割が苦しむ「脳の霧」、脳内伝達の破壊が一因か 神経細胞のつながり「シナプス」が過剰に刈り込まれる、「ミニ脳」使った研究

スウェーデンのカロリンスカ研究所の科学者たちが、脳オルガノイド(実験室で培養した小型の脳組織)に新型コロナウイルスを感染させたところ、神経細胞(ニューロン)間の結合部である「シナプス」の破壊が促進されることが分かった。2022年10月5日付けで学術誌「Molecular Psychiatry」に発表された。

この発見は、新型コロナウイルスがどのようにして中枢神経系に侵入し、病気を引き起こすかについての理解をさらに深めるものだ。ここ2年間で、新型コロナからの回復後も長く持続する神経と行動の問題が報告されてきた。その一つに、頭の中に霧がかかったようになる「ブレインフォグ」という症状がある。ブレインフォグは、(人、時間、場所が分からなくなる)見当識障害、記憶喪失、慢性頭痛、しびれを引き起こし、新型コロナ後遺症患者の40%近くが苦しめられている。

カロリンスカ研究所に所属する精神科医で細胞生物学者のカール・セルグレン氏の研究チームは、新型コロナウイルスが脳に及ぼす影響と、それが上記のような神経症状を説明できるかどうかを調べるため、脳オルガノイドを用いることにした。

その結果、ニューロン同士をつなぐシナプスが過剰に刈り込まれることが、新型コロナ後遺症患者のブレインフォグを引き起こしている可能性があるとの結論が出た。「おそらくこのことは、新型コロナから回復してしばらく経過しても様々な神経症状がみられる理由の一つかもしれません」と、カロリンスカ研究所の博士研究員で、この研究を主導したサムディアタ氏は言う。

(中略)

2022年3月7日付けで学術誌「ネイチャー」に掲載された英国の研究では、軽度の新型コロナ感染症でも、灰白質の減少を通じて脳が損傷し、10年分の老化に相当する変化が起こりうることが示されている。灰白質は大脳や小脳の表層(皮質)にあり、運動・記憶・感情の制御に必要不可欠な部位だ。

(後略)

NATIONAL GEOGRAPHIC 22/12/7

ニューロンは神経細胞、シナプスはそこをつなぐ回路です。脳みそはシナプスを作ることによって物を記憶したりするのですが、それが新型コロナウイルスによって壊されているんじゃないかという研究。怖いのは最後の部分。

感染した人の脳が委縮しているのではないかという研究は、わりと早い段階でありました。これは老化によっても起きることで、その10年分相当になっている。それが、コロナウイルスによってシナプスが破壊されているからではないか。

これ、一度起きたらちゃんと戻らないのでは?

以上のことをまとめると、最悪のパターンでは、感染力と免疫回避力が上がっているので生涯何度もかかり、そのたびに後遺症のリスクが襲います。学校に行けなくなったり仕事ができなくなったりする重症の人が出る。そして脳にダメージが蓄積されると、どんどん能力が下がっていく。戻らないかもしれない。

この辺りの影響がはっきりするまでは、警戒を緩めちゃだめだと思っているんですけれども。

この昨日今日の記事を書くきっかけとなった5類引き下げのニュースのように、どうもなし崩し的に緩んでいきそうなんですよね。怖いなあ。

|

« ただの風邪論と感染力 | トップページ | ダークエルフのお姉さんといちゃこらダンジョン生活 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ただの風邪論と感染力 | トップページ | ダークエルフのお姉さんといちゃこらダンジョン生活 »