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2022/12/26

ゼロコロナver.2続報

このあいだ中国のゼロコロナ政策が変更され、なかったことにする大作戦になったのを、ゼロコロナver.2ですよね、というちょっと嫌味な記事を書きました。

嫌味が入っているのは、この調子だと春節で日本にウイルスが大量流入しかねず、それが僕の仕事的に最悪のタイミングだからなのですが。

そういう事情で非常に気になる話なので、その後もニュースを追っているのです。

ですが最初の想定以上にひどい惨状になっている模様。

ニュースサイトで過去の関連記事の並びを見てみると、今月頭ごろはデモ真っ盛り。7日に急にゼロコロナ政策を転換するというニュースが流れ、そしてあっという間に感染が蔓延しています。例えばこちら。

“ゼロコロナ放棄”上海の日本人医師語る現状「有症状のスタッフが7割」

ゼロコロナ政策を事実上、放棄した中国では感染が急激に拡大していますが、上海で働く日本人医師が病院の現状を語りました。

パークウェイ医療・友成暁子医師:「感染して有症状のスタッフが7割ぐらい。政府からは医療者は感染しても出勤可能という通達がきているが、やはり症状がある状態で出勤はさせられない」

中国政府がゼロコロナ政策を事実上、放棄した12月以降、中国各地で新型コロナの感染が広がっています。

中国政府は、陽性者に基礎疾患などがあった場合、死亡しても「コロナによる死者」だと扱わず、発表もしない方針を示しています。

友成医師は、院内感染や地方への感染が拡大する恐れがあるものの、実態が掴みづらいと話します。

パークウェイ医療・友成暁子医師:「今後どんどん寒くなる。あくまで今は感染の始まりなので、今後1カ月でどうなっていくか、中国は数字のカントの仕方などもどんどん変えていくのでそれも含めて見守っていきたいと思っています」

テレ朝news 22/12/22

7割感染って何事。しかも感染しても働けって、もう感染拡大を止める気がない。ただの風邪だって熱が出たら休むというのに。

死者の推定もえぐいです。

中国の新型コロナ死者1日当たり5000人以上、英調査会社が試算

英国の医療関連調査会社エアフィニティーは、中国での新型コロナウイルスによる死者が1日当たり5000人以上との試算を示した。中国当局が公表しているデータをはるかに上回る。

中国の地域データに基づくモデリングを用いて試算した。その結果、1日当たりの感染者数は100万人以上となったという。

同社はこの推定値が、過去1週間の死亡者が7人という公式データと大きく異なると述べた。

中国国家衛生健康委員会は、ロイターのコメント要請に応じていない。22日発表した21日の新規有症状感染者は2966人、死者はゼロだった。無症状感染者数の公表はすでにやめている。

エアフィニティーの死亡リスク分析によると、現在の流行局面で130万─210万人が死亡する可能性がある。他のモデルグループの分析でも210万人の死亡が予測されている。

エアフィニティーは、感染のピークは2回あると予想。現在感染者が増加している地域では1月中旬に370万人(1日当たり)、その他の地域で3月に同420万人がピークとの見方を示した。ロイター22/12/22

人口が日本の10倍以上なので、ノーガードで感染拡大させたら確かにそうなる。医療崩壊も起きてるみたいだし。

このパンデミックが始まった初期のころ、外国でさっさと国民全体に感染させれば集団免疫ができて早く流行が終わるという路線を取ろうとした国がありました。イギリスとかスウェーデンとか。どちらも実際にやってみたらその惨状に耐えられなくて、ロックダウンに踏み切りました。

ただ、中国は人民の命なんてどうでもいいという路線が取れる強権国家。民主主義諸国では無理なことでも通るかもしれない。このまま突っ走るのでしょうか。

でも、結局集団免疫も、変異が起きると免疫突破されるパターンになってるからなあ。

ということでアメリカが心配中。

米国が新たなウイルス変異を警戒、中国の新型コロナ感染急拡大で

米国は中国での新型コロナウイルス感染急拡大でウイルスに新たな変異が生じる可能性を懸念している。中国は流行を封じ込めてきた「ゼロコロナ」政策の緩和の影響に引き続き取り組んでいる。

米国務省のプライス報道官は19日の記者会見で、「中国の現在の感染状況に関して、対策が講じられるよう望む」とした上で、「ウイルスが野放し状態で拡散する場合、変異が生じてあらゆる地域の人々への脅威になり得ることは分かっている」と述べた。

中国は西側諸国より巧みにコロナに対処してきたと数年にわたって主張してきたが、各都市はコロナ流行の波を目の当たりにしており、政府が実際の死者数を隠蔽(いんぺい)しているのではないかとの懸念が強まっている。19日には警察と警備員が北京の火葬場から記者らを排除した。

ワシントンにある中国大使館の報道官にプライス氏の発言についてコメントを求めたがすぐに返答はなかった。

Iain Marlow Bloomberg 22/12/20

感染者が増えれば増えるほど変異が起きる機会も増えます。世界一の人口を誇る中国で感染爆発が起きれば、その影響は甚大。

中国は、感染発生時の初動も失敗し、この大パンデミックを引き起こしました。さらにやらかす気なのでしょうか。

日本への影響はすでに出ています。

中国感染拡大の際 中国当局は治療薬を徴収

中国での感染は爆発的に増加し、全国各地が混乱に陥っている。多くの感染者は薬が手に入らないと訴えている。ある関係者は、大部分の治療薬はすでに政府から徴収されたと暴露した。

中国ニュースサイトの財聯社は19日、享迪薬業のイブプロフェン原薬がすべて当局に徴収されたと報じた。公開資料によると、現在、亨迪薬業と新華制薬は中国のイブプロフェン原薬の主要なサプライヤーだという。

また、ドイツのショルツ首相はこのほど、中国に数億剤のワクチンを提供して、協力したいと表明したが、中国側に拒絶された。その前にも中国当局はアメリカの援助を拒否した。

広州市民の徐さんは、「自分が住んでいる団地は人が少なく、まさに桃源郷だが、大部分の住民は感染された。完全に逃げ場がない。しかも、広州でも薬が手に入らない。薬局をやっている友人に、薬を持ってきてくれと頼んたら、『もうないよ、政府に徴収された』と返事された」と暴露した。

政府が薬物を徴収することについて、多くのネットユーザーは「これは全員陽性になるよう故意にやっている。つまり、死ぬ者は全員死んで、死なない者は抗体を貰い、一ヶ月後に通常の生活に戻る。そういう打算だ」と分析した。

VISION TIMES 22/12/23

治療薬を押収したのは、共産党員の分を確保するため? その辺はよくわからないのですが、とにかく薬が足りていないので、日本で買い占めが起きている模様。

感染初期のマスクの買い占めもありました。まじで迷惑。

これ本当に日本にウイルスが持ち込まれる流れだけれど、水際対策ちゃんと考えてるのかなあ。とても心配です。

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