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2022/12/23

ゼロコロナver.2

ゼロコロナ政策は、中国での、ものすごく厳格なコロナ感染対策を行い少しでも感染者が出ればすぐにその地域や工場などをロックダウンする、という政策ですが。

それを遂行し続けた結果、経済は悪化、民衆には不満がたまり、とうとう全国的に大規模なデモが発生するという事態に陥りました。

まあ中国の場合、「厳格な」というのが「きちんと」という意味ではなく「人が死んでも構わないとばかりに強引な」という意味なので、さもありなん。

外に出られないように建物の鋼鉄の扉を溶接して閉じ込め、なのに食料の配給がきちんと行われず餓死者が出た、という話もありました。このデモの発端も、ウイグルでロックダウンするために厳重なバリケードを築いていたら火事に消防車が間に合わず大勢死んだ、というもの。そりゃあ暴動も起こる。

さて、それだけ無茶な政策をごり押ししているのを見ると、なぜだろうと疑問が湧くわけですけれども。

それに対して、いろいろな推測が流れていました。中国を取材しているジャーナリストの意見で多かったのは、面子を重んじる中国人の気質から、習近平国家主席が一度自分が言い出したことを引っ込められなくなっている、というもの。

ネットで流れていた極端な意見としては、この新型コロナウイルスは中国が開発した生物兵器が漏れたものなので、中国は他の国が知らないこのウイルスの毒性に関する秘密を持っていて、自分たちだけは助かろうとしている、という陰謀論もありました。

そんな感じでいろいろ憶測が流れる中で、一つあり得るかもなと思ったのが、ワクチンの話。中国自身は、自分たちの作ったワクチンが効かないことを知っているので、厳格にロックダウンするしかないのだ、というものです。

中国はかなり初期の段階で、ワクチンの開発に成功したとアナウンスし、接種を始めました。それを途上国に送るワクチン外交も展開。

ただ、中国が開発したのは不活化ワクチン。古くからある作り方で、ウイルスの感染する能力を失わせて打ち、免疫を獲得する、というものです。

日本も最初その方式で取りかかった所があったのですが、うまくいっていません。それは日本の技術力不足の問題で、じゃあ中国は大丈夫なのかというと。

途上国に提供したワクチンがさっぱり効かないと現地で問題になり、生理用食塩水を打ったのと変わらないという意味の「水ワクチン」という不名誉なあだ名を頂戴していました。

それでもちゃんと効くのだという強気の姿勢で押し通そうとしていたのですが、まあ怪しいですよね。

そう思っていたので、ロックダウン解除はできないのかなーと思ってたのですが。

さすがに大規模暴動が起きるとまずいのか、急に方針をくるりと180°変更。いろいろな規制を一気に緩和。

表向きの理由は、「オミクロン株の毒性は以前のものほど強くなく、致死性は低いから」。要するに「ただの風邪」論を打ち出してきたのです。

これは以前も書きましたが、確かに致死率は下がっています。感染場所が肺から喉に変わって、命に関わるような肺炎になる確率が下がったからです。ただ、その代わりに感染力が爆上がりしています。そのため、「かかったときの致死率」は下がったのですが、「健康な状態からかかって死ぬ確率」は、ずっと上がっています。第7波での1日の死者数は過去の感染の波と比べて最大になっているのです。

そんな状態だというのに、効かないワクチンしか打っていない中国で感染対策を緩めたらやばいのではないか、と思っていたところ。

感染状況はマジでやばそうです。SNS上では葬儀が間に合っていないとか、安置所が満杯になってしまって遺体が床に放置されているとか、葬儀場の前に霊柩車が列をなしているとか、やばそうな情報がバンバン流れているそうです。

SNSだとデマとかも混じっているかもしれないのですが、多分本当なんだろうなと思ったのが、この辺りの記事を読んだから。

一気に大緩和?中国・ゼロコロナ政策撤廃の現実 音楽家ファンキー末吉が経験した緩和直後のドタバタ劇 ファンキー末吉 東洋経済ONLINE 22/12/16

爆風スランプのファンキー末吉さん。現在中国で活動中。北京でレコーディングを行った後、食事に行くと……。

前述の友人ご夫婦も招待しようと連絡したら、ショッキングな事実を伝えられた。私と一緒に飲むのを楽しみにして飲み屋に入れるように毎日PCR検査を受けて、結果が出ないので毎日毎日検査を受け続けていたのだが、先日出た結果が「陽性」。厳密には「1つの試験管で検査した10人の中に陽性者がいた」というもので、彼ら自身が陽性なのかどうかはわからない。

そもそも10人が1つの試験管で検査するなんて、まるで毎日ロシアンルーレットをやっているようなものである。せめてもの救いが、昔なら有無をいわさず収容所のような隔離施設に送られるのだが、今は緩和されて自宅で自主隔離となっているようだ。

エンジニアと盛り上がって飲んでいるときに、またショッキングな事実を聞いた。

「歌手が『一緒に飲めなくてすみません』と謝ってましたよ。実は彼も陽性で」

それって陽性なのにスタジオ来てたの? というより、一瞬でそこまで緩くなったということか……。そして彼自身も私にショッキングなことを言った。

「実は妻も陽性で家で寝てるんです」

ということは、今の私は陽性者と同居している男とマスクを外して酒を飲んでいるのか! あれほど厳格に行われていた中国のゼロコロナ政策が、一瞬のうちにここまで緩くなっているのが信じられなかった。

政府の掌返しもやばいけど、中国人の杜撰さもやばい。

広がる感染、中国政府は「体調不良でも仕事に行け」と圧力をかけかねない ジェームズ・パーマー ニューズウィーク日本版 22/12/19

筆者の北京在住の知人を見渡しても、ここ1週間ほどでざっと10人に4人が新たに感染した。これは自宅に持っていた家庭用キットで検査した結果だ。

10人のうち4人って。あっというまにほとんどの人がかかるスピードだけど、確かにノーガードだったらこれぐらい広まる感染力なんですよね。

ゼロコロナ実質終了の中国、感染大爆発の一方で映画館は満員の混沌  まさかの政策大転換、中国はウィズコロナ社会をどう構築するのか 山田珠代 JBpress 22/12/21

上海在住コラムニストの方は。

 ある日、筆者もその検査でひっかかってしまった。

 検査結果はスマホやPCで確認するのだが、翌日になっても結果が表示されない。嫌な予感がしていたところ、午後に「再検査待ち」と表示された。上海では、10人分の検体を1つの試験管にまとめて検査する方法が一般的。つまり筆者の検体が入れられた試験管に陽性者がいたということになる。

 急遽会社を早退し、会社近くのPCR検査場で、単独で検査してもらえるようにお願いして検査を受けた。筆者が再検査になったことで、子どもたちも学校を早退させられた。家の中では念のため私だけ隔離状態で過ごした。夜中にスマホでチェックしてみると、検査結果は「陰性」。ほっと胸をなでおろした。

 その翌日には、知り合いや友人に複数の感染者や発熱者がいる状態になっていた。それから数日の間に、子どもたちの学校の授業は次々とオンラインに切り替えられた。最終的には、上海市全体の小中学校、高校(中3、高3の受験学年を除く)でオンライン授業になった。

さて、こんなにやばそうなのですが、公式発表では。

検査は縮小、感染者の集計も止め、死者はほとんど出ていませんと言い切る。ただの風邪なので。

これが中国政府の取った、ゼロコロナ政策ver.2。認めなければ被害はゼロ。

まじでやばい。

そんな中、年が明けると中国では人の大移動が起こる旧正月、春節がやってきます。

この新型コロナのパンデミックが起きた最初の頃、中国政府に忖度したWHOと、そして日本政府は、渡航禁止や入国禁止などの対応が遅れ、感染拡大を招きました。

オミクロンBA.5から他の変異株へと、だんだんと流行が移っていて、ここからさらにピークが来そうな第8波。そこに感染者だらけとなった中国からの観光客が大挙して押し寄せてくる。

政治的信念があるわけでなく行き当たりばったりの対応ばかり取っている総理大臣。リン・シェイシェイとあだ名をつけられてしまう親中派の外務大臣。そして外国とのトラブルを起こすぐらいなら日本人に我慢をさせる事なかれ主義の外務省。このトライアングルできちんとした水際対策ができるのでしょうか。不安しかない。

1月末に感染爆発するのは、仕事の都合があって、マジでやめてほしいのです。

ということで、ちょいと辛辣な書き方になったのでした。ほんと心配だなあ。

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