水害も続く
昨日は、干ばつがどうなったのかなと思って続報をさらっていたのですが。
水害が起きているところも多かった。
以前から、温暖化のシミュレーションの結果は、雨の降るところと降らないところが極端になるだろうと予想していました。完全にそのパターンですね。
日本は雨が激しくなるだろうと予想されていた地域です。最近とあるところで小学生たちに「梅雨はもともと、しとしとと雨が降り続くイメージなんだよ」と言ったら、「えっ?」と驚いた顔をしていました。君たちが物心ついてからは、梅雨時は土砂降り災害のシーズンだからねえ。
ということで、今年も水害がありました。そういえば、今週末、台風による断水で延期されていた清水vs磐田の一戦がありますね。清水17位勝ち点32、磐田18位勝ち点28。16位G大阪は勝ち点33で残り二試合と、降格争いを左右する戦いです。サッカーにも気候変動の影響が出ています。
さらに世界では。
パキスタンで大洪水が起きています。
パキスタン洪水、雨量は平年の10倍 インダス川が「湖」に AFPBB News 22/9/2
同国では、6月から続くモンスーン(雨期)の豪雨が引き起こした洪水で、これまでに少なくとも1190人が死亡。広範囲の農地が水没し、家屋100万戸以上が損壊した。
ESAは、救助活動を支援するため、地球環境モニタリング計画「コペルニクス(Copernicus)」の衛星データを使用して宇宙から洪水の規模を測定したと発表。6月中旬以降の降雨量は「通常の10倍」であり、これが国土の3分の1を水没させる洪水を引き起こしたと説明した。
平地なので、なかなか水が引かないんですよね。その結果、多くの人が被災し、感染症が蔓延しています。
焦点:パキスタン洪水の「二次災害」、被災者にマラリア急拡大 ロイター 22/10/8
自宅から避難した数十万人のパキスタン国民は、避難民を収容するために政府が設置したキャンプか、単に野外で暮らしている。
あふれ出た水は数百平方キロに広がり、引く様子を見せない。場所によっては2─6カ月もかかる恐れがある。皮膚や目の感染症、下痢、マラリア、腸チフス、デング熱などの症例がすでに広がっている。
今回の洪水は、パキスタンにとってひどく間が悪かった。国際通貨基金(IMF)からの融資で経済危機をしのいでいる同国には、洪水による長期的な影響に対処するだけの財源がない。
モンスーン期の豪雨と氷河の融解によって生じた洪水により、1700人近くが命を落とした。パキスタンでは被害総額を300億ドル(約4兆3300億円)と試算しており、同国政府と国連は、今回の惨事の元凶は気候変動にあるとの見方を示している。
当局者によれば、洪水を原因とする疾病による死者は340人以上に上るという。
<「二次災害」としての疾病>
最も大きな被害が出たシンド州の保健当局によれば、7月1日以来、1万7285人のマラリア患者が確認されている。
洪水の救助・復旧局面の後で疾病の感染拡大が生じるリスクを予測して、シンド州政府は最もリスクの高い地区で5000人以上の医療専門家を臨時採用しようと努めている。
シンド州議会議員のカシム・スームロ氏はロイターの取材に対し、「過去に例のない豪雨・洪水を受けた疾病増大の規模を考えれば、人的資源が足りていない」と語った。
世界保健機関(WHO)は、シンド州を中心としたパキスタン国内で、水によって媒介される疾病の拡大という「二次災害」が差し迫っているとして懸念を表明した。
タイでも大洪水になっている模様。
タイ“浸水レストラン”客にぎわうも…大規模洪水 温暖化で被害深刻か テレ朝news 22/10/14
9月末の大雨以降、各地で洪水が発生。すでに2週間以上経過していますがなぜ長期化してるのでしょうか。
タイを南北に流れるチャオプラヤー川。下流域は海抜0メートルの所もあり、起伏の少ない平らな土地が広がってます。
いったん洪水が起きると川や海への排水が進まず、水がとどまってしまうのです。それ故「温暖化」により海面が上昇すると深刻な被害が予想されます。
海外の気候変動を分析しているサイトによれば、2100年までにバンコクのほぼすべての地域が水没する予測を出しています。
すでにタイ沿岸部の一部の地域では水没が始まってます。ここは水没し、電柱が海から顔を出すのみ。かつて陸地でした。1000人以上が暮らしていたといいます。1967年、当時は陸地だった場所が2009年までに水に沈んだのです。
ちなみに東京沿岸にも海抜0m地帯があり、温暖化でその辺りが水没するのではという設定で僕が書いたのが近未来SF小説『クローン04』です。でも、この状況は想像できなかったw 水没したら魚がやってきて、それを見物しながらご飯食べてるとか、人間たくましいw
そんなちょっと面白いニュースと違い、ままならないなあと思ったのはこちら。
動画:過去10年で最悪の洪水、600人死亡 ナイジェリア AFPBB News 22/10/17
ナイジェリアで過去10年で最悪の洪水が発生し、16日までに少なくとも603人が死亡した。人道・災害対応・社会開発相のサーディヤ・ウマル・ファルーク(Sadiya Umar Farouq)氏が明らかにした。
同省の発表によると、130万人以上が避難するとともに、8万2000戸以上が全壊、11万ヘクタール近い農地が破壊された。
国家緊急事態管理庁(NEMA)は、ナイジェリアの雨期は通常6月ごろ始まるが、8月以降は特に雨量が多くなっていたとしている。
サハラ以南のアフリカは気候変動の影響を特に受けていることに加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で経済的に打撃を受けている国も多い。
ナイジェリア政府はコメの国内生産を促進するため輸入を禁じているが、今回の洪水で壊滅的な被害が出ており、価格が上昇する可能性があると生産者らは警鐘を鳴らしている。
世界食糧計画(WFP)と国連食糧農業機関(FAO)が先月発表した深刻な飢餓に直面する危険性が高い6か国に、ナイジェリアも含まれている。
最初に書いたように、以前からある気候変動シミュレーションでは降るところ降らないところが極端になるという予想だったんですね。昨日の記事でアフリカで干ばつが起きているとして取り上げたのがケニア。アフリカ東岸部。上のニュースはナイジェリアで西岸部です。位置が逆で天候も逆という状態になっています。
昨日上げた他のところで言うと、アメリカ西部は干ばつですが、アメリカ東部やメキシコ湾岸では洪水発生。ヨーロッパ西部のスペインは干ばつですが、東部のギリシャでは洪水があったそうです。やっぱり風の流れとか、大気システムの大きな変動が影響しているのかなあ。
昨日もちらっと触れましたけど、食糧生産に大きくダメージがありそうなので、気になりますね。
| 固定リンク
« 干ばつは続く | トップページ | バイオディーゼル »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- バタバタしているので(2023.01.27)
- COMITIA143出展とバタバタ近況(2023.01.26)
- 大寒波と電気代(2023.01.25)
- 寒中お見舞い申し上げます(2023.01.21)
コメント