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2022/09/08

コミティアで導線の話

記事タイトルを書いたあと、当日の入場手続きのことを思い出し、「あの導線設計はないよな」と思ったのですが、そちらの話ではなく。

昨日の続きとなります。漫画家の友人と話していて出てきた話題について。ただ、こちらは会話の中ではちょこっとだけ出てきたものなのですが。

作品に読者を引っ張ってくる導線の設計についてです。

ウェブトゥーンに限ったことではなく、漫画は以前からコンスタントに新規参入が続いています。紙か電子か、横か縦かに関わらず、新しいところが立ち上がるというのは、それだけ漫画に魅力があって、一つ当てれば大きく儲けられると思われているからでしょう。そういう評価になっている自体はいいことだと思います。

でも、立ち上げたものがすべて長続きするとは限らない。結局、読んでくれるお客さんをいかに集められるか、それに限るのだと思います。

そして昔より今の方が、難しくなってると思うんですよね。

昔々、まだ電子書籍などなく、紙の本だけの頃は、作品と読者の出会いの場は基本的に書店。書店は、もともと本を買う気満々の人が、ふらりと立ち寄り何かないかなと探している。ちょっと気になるものがあれば、すぐ手に取ってもらえます。

そういう仕組みに対して、情報流通がネット上に主戦場を移すと、この「ふらっと立ち寄って買ってもらう」がかなりハードルが高い。

まずそもそも、立ち寄ってもらうのが大変です。本屋の棚の間での出会いの機会は、ある意味平等です。一応、入り口入ったところとかレジ脇とかに面前陳列というような、優遇されるポジションはあるのですけれども、買う気満々の人は奥の棚のところも回遊してくれるので、そこで出会うチャンスがある。けれどもそれがウェブ上のサイトとなると違ってきます。

それこそ出版社じゃなくて個人でも参戦できるほど、流通網に乗せるハードルは下がりましたが、代わりにどこに誰がいるのかがまったく見通せない。圧倒的な量の情報の海で、ほとんどの人がおぼれてる。

すると自分のところに引っ張ってくる誘導施策をうまくやらないといけない。いい作品を作るのは大前提で、でも読者を連れてくる役割まで作品に背負わせてはいけないと思うのです。

その点でうまかったよね、という例で僕が挙げたのは、ジャンプ+でした。週刊少年ジャンプに出張掲載して、そこから人を引っ張ってきた。長い時間をかけて蓄えてきたブランド力という資産をうまく使った。

僕は漫画の感想でよく『SPY×FAMILY』と『2.5次元の誘惑』を取り上げていますけれども、どちらもそれで知りました。

SPY×FAMILY 92.5次元の誘惑 14

さて、この話はコミティア会場でしていたわけで、それこそその時、自分の眼前には作品が積まれていました。流通網には乗せられるのだから、この作品たちもそういうところがとても大事。ジャンプ+をいい例として挙げましたが、あれは当然個人には無理なので、なんか考えないとねえ。

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