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2022/09/22

組み立て棟に被害

めっちゃ発達した台風14号が日本を襲い、各地で被害が出たのですが、そのニュースのうち、一番ぞっとしたのがこちら。

種子島宇宙センター 建物の外壁の一部剥がれる 台風影響か

鹿児島県南種子町にある種子島宇宙センターで、ロケットを組み立てる建物の外壁の一部が剥がれていることが分かり、JAXA=宇宙航空研究開発機構は台風の影響とみて詳しい状況を調べています。

JAXAによりますと、外壁が剥がれていたのは鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターにあるロケットを組み立てる建物です。

建物の高さは81メートルで、ここにロケットを格納して点検や整備を行いますが、外壁の一部が地上付近から高さ数十メートルにわたって剥がれているということです。

建物の中には現在、開発中の新型ロケット「H3」の初号機と、H2Aロケット47号機が格納され、JAXAは機体への影響がないかなど詳しい状況を調べています。

種子島では18日朝から台風の暴風域に入り、最大瞬間風速が南種子町の上中で18日午前11時30分に34.6メートル、19日午前0時25分に24.5メートルを記録しています。NHK NEWS WEB 22/9/19

写真見たらけっこう大きく剥がれてた。中に水入ったりとかは大丈夫だったのだろうか。

H2A47号機には新しいX線観測衛星XRISMと月面着陸実証機SLIMが積まれています。こちらで特に注目しているのが、SLIMに積まれた小型ローバーのうちの一台、LIV-2愛称SORA-Qです。野球のボールぐらいの球形の超小型探査ロボ。特徴は着陸した後、外殻が割れるように変形して走行モードになること。

そして何と、開発チームにタカラトミーが入っていて、その変形機構にこれまで子供向け玩具で培ってきたノウハウが投入されているそうなのです!

つまり子供の頃に遊んでいたあの合体変形ロボの技術が、月に着陸するんだよ。すごいロマンある。

そんな重要なミッションが台風に脅かされた。ほんとにひやひや。

さて、ここから別の角度から。ロケットを衛星軌道上に打ち上げるには、かなりの速さに加速する必要があります。第一宇宙速度と言われるその速さは秒速7.9km。時速で2万8440kmです。これは地表での単純計算なので、実際には高度によって違ってきますが、とにかくめっちゃ速くないといけません。

すると少しでも速さを稼ぐため、地球の自転速度も使おうという話になります。東向きに打ち上げることになるので、東側が海の方がブースターとかを落っことすときに開けていていい。赤道が一番自転速度が速いので、なるべく南の方がいい。制止軌道に入れやすいというのもありますね。

ということで、いろいろな条件を考慮しての種子島宇宙センターなのですが。

日本で南の方で東向きだと、台風をしょっちゅうまともに受けることになりますよね。

温暖化のためか、毎年のように「史上最大級」の台風が接近するようになっています。今後もこういうことがあるのかなあ。心配ですね。

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