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2022/07/12

4分の1に激減

このあいだ、漫画はうまく環境の変化に対応しているなあという記事を書きましたが、今回は逆のお話。こちらの記事を読みました。

〈ブームから10年超〉爆発的売上を記録し続ける「なろう系」「異世界転生」小説の“意外と知らない歴史”

文芸市場の半分は「ウェブ発」の書籍が占める時代に…!? 市場縮小が進む文芸界で“ラノベ界隈”が見据える未来とは

ライターの飯田一史氏の著書『ウェブ小説30年史 日本の文芸の「半分」』(星海社新書)より一部抜粋した、文春オンラインの6/26の記事。

本のタイトル通り、ウェブ小説の歴史についての記事なのですが、話題として見かけたのは2本目の記事の冒頭。文芸カテゴリーの売り上げがガタ落ちしているというところです。

2010年を基準にして、2020年は46.4%と半減。全体も66.8%。漫画が鬼滅の刃のヒットで跳ねていて、全体もちょっと上がっています。なので文芸の数字が一番下ですけれども、半減自体は他のジャンルも似た感じ。

ですが、ここに隠れた数字が存在します。他の資料によると、この文芸のうち、半分ぐらいがなろう系などのウェブ発の小説になっているとのこと。そしてそのウェブ発の小説は、ちょうど2010年代冒頭頃から文庫化されるようになった。

つまり、2010年の文芸カテゴリーの作品群は、さらに半減して4分の1まで減っているということになります。これが話題になってて流れてきたんですけど。

僕はさらに気になることがありました。2010年の文芸カテゴリーには、普通にラノベが入ってるはずです。その当時もけっこうなシェアがあったはず。

さて、記事を読めばウェブ発書籍がラノベ寄りなのが分かります。つまり、ラノベはウェブ発書籍を飲み込んでいったとも言えるわけです。そのラノベの売り上げも、ちょっと前にピークアウトしたという話題を見かけました。でも、さすがに半減じゃないんですよ。こちらも記事の中にグラフがありますね。

ということは大きく減ったのは他ジャンル。どこまで減ったんだろう。

それについてはテーマ違いなので、記事中ではさらっと触れているだけでした。

 注意を促しておきたいが、ウェブ発以外の文芸の凋落は、ウェブ小説のせいではない。

 少子高齢化に伴う人口減少や可処分所得の停滞といった抗えないマクロ環境要因もあるし、ネットやスマホの普及といったテクノロジーがもたらしたコンテンツ消費のスタイル変化に対する不作為による自滅という面もある。

この「不作為による自滅」は大きそうですよねえ。

同時期になろう系が流行ったのだから、他ジャンルだって若い新規の読者を獲得することはできたはずです。特に文芸ジャンルは、学校で朝の読書運動が行われていますから、ある意味公的支援も入っている状態で、他ジャンルより有利でした。それが証拠に、最近児童書は調子がいいと言われています。今の子供は、むしろ昔より本を読んでいます。

運動が始まってだいぶ経ちますから、そこからきちんと若い人を自分たちのジャンルに引っ張り込む施策ができていれば、かなり違ったはずです。

結局、情報流通路がネット上に移ったという環境変化に対して、人々の目の届く範囲に商品を持っていけなかったというのが、大きいのではないか。漫画の宣伝はちょこちょこ見かけますが、小説の宣伝を見た記憶がありません。僕が漫画サイトによく行ってたり、漫画記事を書くためにいろいろ検索してたりするので、そのせいで表示されるものが偏っているのもあると思うのですが、どれぐらい宣伝打ってるんでしょう。

さらに言うと、コロナ需要もあるのだから電子書籍をガンガン売ったらいいのに、そもそも用意されていなかったりします。

実際、漫画よりもむしろ文章の方が、スマホ画面で見るときの制約は少ないと思います。漫画はスマホに合わせるため、表現形式をガラッと替える動き、最近何かと話題のウェブトゥーンがあるぐらいですが、文章なら画面サイズに自動で合わせて見やすくしてくれるので、その問題が発生しません。隙間時間の手元のスマホに潜り込むことはできたはず。

そう考えていくと、環境対応への失敗は本当に大きい。しかも前述の教育現場の話に関連していうと、今後高校では国語の授業が「論理国語」と「文学国語」に分かれ、文学を学ばない層が出ます。

高校の国語が本好きへの入り口になっているかどうかは微妙なところですが、ブーストがかかっている小中学生のうちに文芸好きの子供を増やしたいのは確実。今できていないところが、さらに問題となってくる可能性があります。

はたして取り戻すことができるのでしょうか。

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