医療逼迫再び
昨日に引き続き、小出し感想第二弾。今日はこちらの記事です。
想定を上回る第6波の医療逼迫 1日死者数が第5波を超える 3回目ワクチンの意義は? 倉原優 YAHOO! JAPAN ニュース 22/2/4
倉原先生は呼吸器内科医。国立病院機構近畿中央呼吸器センターにお勤めで、最前線でコロナ対応をしているお医者さんです。記事の最後に「感染者数の多さに引っ張られて、発熱外来、救急医療、入院診療、外科手術などがすでに逼迫しています」とあって、現場の苦しさについて書かれた記事。
その苦しさの中で気になったのはこちら。
オミクロン株の憎たらしいところは、インフルエンザを根絶するほど全力で感染対策をしているのに感染が広がることです。医療従事者が現在死守している一般病棟内で、入院患者さんに伝播すると致死的になりかねません。
コロナ禍前であっても、病棟内でインフルエンザのクラスターが出れば病棟を閉鎖していました。伝播性が高いオミクロン株感染者が病棟内に複数入り込めば、病棟閉鎖どころでは済まないかもしれません。結果的に、それが救急医療や外科手術を縮小させてしまうことにつながります。
実際に、医療従事者や入院患者に感染が広がった関西の大学病院で、全ての病棟での新規入院と手術を中止しているところがあります。
オミクロン株は弱毒化している、重症になるのは高齢者や基礎疾患がある人、というふうに危機を小さめに見積もるニュアンスの言い方が広まってますけど、病院はまさにそのハイリスク群の人たちがいるところなので、感染力が上がっているからむしろピンチ。大変だろうなあ。
さらにですね。
第6波の1日死者数はデルタ株による第5波のピークを超えました。重症化率が低いと報道されがちですが、実はすでに多くの人が第6波で亡くなっています。現場と報道の乖離が大きいです。
ここで触れられているのは2/3の死者数です。第5波のピークが昨年9/8の89人に対して、90人でした。その後も死者数は伸びていて、重症者数と死者数は感染拡大に対して遅れて増えてくるという予想通りになっています。
さらには、弱毒化しているとは言っても感染力が高く分母が増えているので死者も増える、という予想も当たってしまいました。どこまで行くだろう。
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