原発容認
EU 原子力発電は「持続可能な経済活動」 加盟国 意見分かれる
脱炭素社会の実現を目標に掲げるEU=ヨーロッパ連合は、原子力発電についても「持続可能な経済活動」として、投資を促す方針を明らかにしました。
これに対して脱原発を進めるドイツは反発するなど、加盟国の中でも意見が分かれていて、今後議論が活発になりそうです。
EUは2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標の実現に向け「環境面で持続可能な経済活動」として投資を促す分野の選定を進めてきました。
EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は1日、一定の条件のもとで天然ガスに加え、原子力発電についても「持続可能な経済活動」に含める方針を明らかにしました。
この中では「再生可能エネルギーをベースにした未来への移行を進める手段として、天然ガスと原子力には役割があると考える」と説明しています。
これに対して脱原発を進めるドイツは反発し、ハーベック経済・気候保護相が地元メディアに「技術的にリスクの高い原子力を持続可能とするのは間違っている」と述べ、放射性廃棄物が人類や環境に及ぼす長期的な影響を指摘しました。
一方、フランスや中東欧の国などはエネルギー価格の高騰などを理由に、原発を持続可能と認めるべきだと、これまでに主張しています。
ヨーロッパ委員会は今月中に今回の方針を正式に取りまとめ、加盟国やヨーロッパ議会に示す予定で、今後、議論が活発になりそうです。NHK NEWS WEB 22/1/3
僕の環境問題に対する意識は、わりと高い方だと思うんですよね。温暖化については科学的な観点から、けっこう昔から問題になっていました。そういう話を追っていたので。
ただ最近のこの急な盛り上がりに対しては、ちょっと引き気味。
ポリティカルコレクトネス的な、我々が正しいんだから細かい議論は吹っ飛ばすという姿勢に、いまいち賛同しかねるものがあるのです。意識高い系の人のファッションアイテムになったような、嫌な感じがします。
一昨日の記事で「地球を守ろう」的な言い回しが嫌だと書いたのと、同根ですね。
そして、ファッションアイテム呼ばわりの原因が、こういうニュースが流れてくるからなのですよ。リスクをちゃんと考えて覚悟をしたうえでの発言じゃなかったんだなあ、と思ってしまうわけですよ。
確かに放射線を浴びると健康被害が出るリスクはありますが、放射線自体は自然界に満ちあふれています。なので人間の身体はそれに対応して進化してきています。だから本来ならそれを考えた上で、他のリスクとも比較しないといけない。放射能怖いからとにかくやめようレベルではダメだった。
さらに、太陽光と風力というイメージ的に素敵なエネルギーに頼れば大丈夫とばかりに石炭火力はまずカット、それをしない日本サイテーとかやってたら、電力供給がやばくなってきたという、ドタバタ劇。安定供給の問題は指摘されてたのに。
一般の人が専門家じゃないから詳しくないのは、まあ当然として、政策の意思決定に関わる人、そこに影響力を及ぼそうとしている人が考え浅いのは、とても怖い。
さて、こうなってくると、イメージ先行のEVも怪しいなあという気分になってきます。バッテリーのライフサイクルコストが無視されている気がする。調べてみたところ各メーカーは保証期間を用意しているようなのですが、車の平均買い替え期間と同じかちょっと短い感じ。スマホはバッテリーが弱ったらほいほい買い換えられるけど、車は無理では……?
化石燃料はせっかく地中に取り込んだ炭素を大気中に放出するのがまずいのだから、他の液体燃料を作る方向性もあると思うんですけど、どうなのでしょう。作る技術自体はあって、あとはコストダウンだけど、間に合わないのかな。
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