ウィズコロナとマスク
日曜日お仕事中。例によって録り溜めていた番組を流しておりまして。そして例によって、NHKBS1の『週刊ワールドニュース』を見て、世界のコロナ情勢を確認してたんですけれども。
ちょっと気になるニュースが流れていました。一つは韓国のニュース。韓国ではコロナ対策として日本より強めの行動制限がかかっていたのですが、どうやら対策疲れがはびこっているらしく、世論調査で、もうウィズコロナでいいじゃないか、という声が過半数を占めたとのこと。対策を緩めて日常生活に戻そうという意見です。
アメリカのニュースではワクチン接種が進んだ結果、もうマスクしなくていいでしょとばかり、スタジアムでマスクをしていない人たちが満員で大騒ぎという映像が。欧米の人たちのマスク嫌いはちょっと理解できないところがあり、州によっては学校でマスク禁止という法律ができたとのこと。アメリカにも反ワクチンの人たちがいるのと相まって、再度感染拡大しています。
コロナ禍が始まって以来、ワクチン接種が対策の切り札として語られてきました。確かに切り札なんですけれども、このニュースを聞きながら気になっていたのは、ワクチン接種が進めば感染が完全に収まり以前の日常に戻れるはずだ、という認識が広まっていることです。
実は、以前の日常には戻れないんではないか、というデータが出ているのですよ。
重症化防止効果は十分も…ワクチンで集団免疫獲得難しく 産経新聞21/9/5
ワクチンの効果としては、重症化予防の数字がずっとニュースで取り上げられていましたが、ワクチンの効果を表す数字には何段階かあり、重症化予防が一番よくて、感染予防はそれより落ちます。
さらに現在デルタ株が蔓延しています。最初広まった型では、何も対策をとらない場合1人が2.5人にうつすという割合で増えていくとされていましたが、デルタ株ではそれが倍の5人くらいになっているとのこと。さらにはアメリカ疾病予防管理センターの研究で、3倍以上の8、9人なのではないかという結果も出ています。そして一番効果が高いとされているファイザーのワクチンでも、デルタ株の感染予防効果は79%。
これは本来感染しそうな人のうち79%を防ぐという意味なので、残り21%の人は感染します。つまり感染力を5分の1程度に抑えるということです。1人から5人にうつすのを1人から1人に抑えることができる。でもこれでは感染者が減らず収束しないので、感染流行が続くことになります。
さらには5人ではなくアメリカの研究結果のように8人から9人という数字だったとすると、全員が打ったとしてもワクチンだけでは感染拡大が止められない。
さらには、デルタ株で変異は終わりでなく、すでにさらなる変異株が報告されており、感染力の増加もここで打ち止めと決まったわけではありません。普通のウイルスの場合、強毒化すると宿主がすぐ倒れてしまって感染拡大の機会を失うので、あまり広まらない傾向があるのですが、このコロナウイルスは発症するタイミングが遅く十分周りに撒き散らしてから症状が出るということで、普通のウイルスと違って弱毒株の方が広まりやすいというパターンでないかもしれない。
つまりワクチン接種が進んでも、以前の状態にすぐには戻れない。楽観的に見ても当分先ということが確定しているのではないか。
さらに個人的な感想も言うと、ワクチンを打っても感染する場合、何より後遺症が嫌なのです。軽症でも起きると報告されていて、長引く上に、記憶障害とか集中力低下とか、脳がやられるパターンがある。作家にとっては致命的。そんなロシアンルーレットを引くわけにはいかない。
つまり、ウィズコロナと言っても、当分マスクは手放せないなと思ったのでした。
ということは業種によっては……と考えた話は明日。
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