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2021/07/02

ユーロ2020その4 ベスト8出そろう

さて決勝トーナメントに入りました欧州選手権。ここからはがんばって全試合チェックしています。

デンマーク4-0ウェールズ。

デンマークの完勝となった試合です。

27分、48分とドルベリ選手の2得点。いい時間帯に点が入っています。そして88分、左スローインから右サイドへ展開。メーレ選手が中へ切り返してシュートを決めました。

この直後、そのメーレ選手のドリブル突破に対してウェールズのウィルソン選手が後方から脚を刈って赤紙一発退場になったことも、デンマーク完勝の印象を強めます。全然ボールに届いておらず、もう勝負を投げちゃったんだなあという象徴的なシーンでした。

しかもアディショナルタイムの94分に、ブライトバイデ選手がトラップから切り返しシュートを決めます。オフサイドかと思われましたがVARでゴールが認められました。すっかりとどめを刺された感じがますます強まる終わり方でした。

イタリア2-1オーストリア。

一見イタリアが優勢に見えるけれど、オーストラリアがしっかりと守っているという印象。

その中で65分に、右中盤からのクロスをファーでアラバ選手がヘッドで折り返し、アルナウトヴィッチ選手が押し込んだかに見えましたが、VARでオフサイドの判定。これが決まっていればオーストラリアの狙い通りだったのですが、試合は延長へともつれ込みます。

すると延長前半の95分、イタリアに先制点。左サイドからのクロスを右ペナルティエリアの奥で受けたキエーザ選手が、頭で止めたボールが弾んで空中にある状態で足ではたくようにして一人かわし、シュートを決めるスーパーゴール。さらに延長前半アディショナルタイムに追加点。

オーストリアも負けじと114分、右CKでシャープ選手が低いインスイングのボールを蹴り、ニアにカライジッチ選手が飛び込んでダイビングヘッド。これで1点返します。しかし反撃もここまで。

イタリアがこのまま逃げ切りで、ベスト8へ。グループステージは難なく突破していたのですが、一発勝負の決勝トーナメントは一筋縄ではいきませんね。

この印象は次のカードでますます強くなります。

チェコ2-0オランダ。

グループステージはすべて複数得点の3戦全勝で勝ち上がってきたオランダ。しかしこの試合はいまいち出足がよくなくて、全体的に運動量も足りない印象。

そんなことを考えながら見ていたら55分、オランダのデ・リフト選手がDFラインの裏に出されたボールに対して足を滑らせ、手を使ってボールを止めて、赤紙一発退場。オランダがピンチに陥りました。

ここを逃さず68分、チェコ。右サイドからのFKを、大外でカラス選手が折り返し、逆サイドでホレシュ選手がヘディングでゴールして先制。さらに80分、自陣FKをGKが蹴って、競ったこぼれをホレシュ選手が拾ってDFラインをそのまま突破。折り返しをシック選手が決め、追加点。

オランダはそのまま完敗です。大会の前半よくて、尻すぼんでしまうのは、よくあるオランダのパターンだなあと思いました。選手は代替わりしているのに、よく見かけるのは、何でなんでしょうね。

ベルギー1-0ポルトガル。

この試合唯一の得点は42分。ベルギーが攻め込んだこぼれを左に展開。トルガン・アザール選手がコンパクトな振りで強烈なミドルシュートを決めました。

ベルギーはこの1点を守り切って逃げ切り。現在ランキング1位と前回覇者という好カードを制しました。ただし、デ・ブライネ選手と10番のエデン・アザール選手という中心選手二人が怪我で交代しています。勝利の代償は大きいかも。

スペイン5-3クロアチア。

激しい点の取り合いとなりました。まず20分、棚ぼたでクロアチア先制。スペインが中盤から長いバックパス。これをGKロペス選手が他を見るため目を切ったのか処理しそこねてオウンゴール。

みずからのミスで失点したスペインは、ここから逆転します。38分、57分と得点して逆転し、77分には左サイド自陣でFKをもらい、クロアチアの集中力が切れているのを見逃さずに大きく逆サイドへ。トーレス選手がDFと入れ替わり、決め切りました。特に3点目は相手の士気をくじくのに効果のある点の取り方。終盤に差し掛かる時点で3-1で、これはスペイン勝利かなと思ったのですが。

ここからクロアチアに反撃されます。85分、モドリッチ選手がペナルティエリア右サイドに切り込んで折り返し。混戦の中、オルシッチ選手が押し込みます。さらにアディショナルタイム、パシャリッチ選手が左に展開、そのままゴール前に交差して入っていき、クロスをヘディングシュート。なんと土壇場の同点劇で延長へ。

その延長でスペインが2得点して勝利を収めたのですが、オウンゴールから逆転、そして逃げ切り失敗、延長でようやく勝利と、ちょっと自作自演ぽい感じになってしまいました。2試合で10得点と調子が上がったと見るべきか、不安が残ると見るべきか。

ただ、この日はこのあと、さらなる劇的な試合が待っていたのです。

スイス3-3フランス、PK5-4。

先制したのはスイスです。15分、セフィロヴィッチ選手のミドルシュートがブロックされたこぼれが左に出て、ツバー選手がクロスを上げてセフィロヴィッチ選手がヘッドで決め直しました。フランスはどうもうまくいっていない感じで試合が進みます。

ところがこの流れが一つのプレーでがらっと変わります。53分、ツバー選手の突破をパヴァール選手が引っかけ、VARでPK。この絶体絶命のピンチに、フランスGKロリス選手がスーパーセーブ。これで勢いづいたフランスは57分、エムパベ選手のパスが後方に少しずれたのをベンゼマ選手が残り足で引っ掛けて前へ押し出すスーパートラップ。抜け出してシュートを決めました。59分にはグリーズマン選手が、エムパベ選手とのワンツーで抜け出しシュート、GKの指先をかすめてコースが変わりますが、ベンゼマ選手が押し込みました。あっという間の逆転劇。

さらに75分、押し込んだフランス。シュートはブロックされますが、そのこぼれをポグバ選手がゴール上隅に巻いて決めるスーパーミドル。ここまではすばらしい展開。

ところが前のスペイン戦と同じく、心を折るとどめの一撃になりそうだったのに、反撃されてしまいます。81分にスイス右サイド、ムバブ選手が抜け出して高速クロス、これをセフェロヴィッチ選手がヘディングシュート。さらに90分、中盤でボールを奪い、ジャカ選手からカヴラノヴィッチ選手へ縦パス1本。切り返してシュートを決めて同点です。カヴラノヴィッチ選手はこの前の85分にオフサイドで得点を取り消されていました。これを取り返した勝負強さはお見事。

延長では得点が入らず、そのままPK戦へともつれ込みます。一人目からずっと決め続けて、後攻フランスのラスト5人目エムパベ選手。なんと止められてしまって、フランスの敗退が決定します。フランスのエース、エムパベ選手は、この大会ずっとシュートが決まらずに来ていました。この日も惜しいところで外れたりしてシュートが決まらず。そしてとうとう最後には敗戦を決定づけるPK失敗。決まっていなかったことが精神的に影響していたかもしれない。辛い展開となりました。

イングランド2-0ドイツ。

僕のご贔屓2大巨頭、イングランドとドイツがトーナメント1回戦でいきなり激突。試合の入りはドイツ。だんだんとイングランドが盛り返す試合展開で、前半は0-0、内容的にも五分で終わります。

75分にとうとうイングランドが先制。楔から左へ展開、ショー選手がDFラインとGKの間にグラウンダー、スターリング選手が押し込みます。86分にはショー選手が左サイドを突破してクロス、これをケイン選手が座り込むようにしてヘディングを決めました。

ケイン選手はグループステージでは点が取れていなかったのですが、ここで初得点。イングランドはグループステージからずっと無失点で来ていてエースにも得点が生まれる、非常によい展開。さらに言えば、サウスゲート監督には選手時代のユーロ96準決勝のドイツ戦で、PK失敗して敗退の過去がありました。そのリベンジも達成。勢いがつきそうな勝ち方です。

ウクライナ2-1スウェーデン。

決勝トーナメント1回戦最後の試合は、双方が慎重な試合運びで進みます。先制したのはウクライナで27分。大きく揺さぶり右サイドからのクロスを大外のジンチェンコ選手がダイレクトシュートで決めました。それに対して、スウェーデンが前半終了間際に同点。スウェーデンが攻め込んで横パスを受けたフォルスベリ選手がミドルシュート、これがDFの足に当たってコースが変わりゴールイン。

ただし点は入りましたが慎重な姿勢は変わらず、そのまま延長に突入します。

大きく試合が動いたのは98分。スウェーデンのダニエルソン選手がボールをクリアしようと滑り込み、ベセディン選手と接触。先にボールには触っていましたが、ベセディン選手の左膝付近に低空ドロップキックを入れたような形で完全に足裏を見せて蹴ってしまい、VARで確認して赤紙退場。ベセディン選手も怪我で交代となりました。

数的優位となったウクライナですが、けれどそれを生かせません。ズルズルといって、このままPK戦なのかなと思われた、そんな消耗戦は最後の最後に決着。延長アディショナルタイム、ウクライナ左からのアーリークロスを、ドフビク選手が飛び込んでヘディング。このゴールで決着となりました。

これでベスト8が出そろいました。イングランドを応援しているんですけれども、守備が4連続完封と安定しているうえに、宿敵ドイツに対して勝利。次はウクライナとローマで試合ですが、そこを勝ち上がると、準決勝、決勝は、地元ウェンブリースタジアムで行うことができ、有利なのではないかと思われます。がんばって!!

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