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2021/04/14

古書店が発信するYouTube

月曜恒例HON.jpブロードキャスティング改め、この回からHON.jp News Casting。4/5のゲストは札幌で古書店を経営されている吉成秀夫さんでした。

そうなんですよ、まだ追いついてないんですよ。次で追いつくはず。

さて今回のタイトルは「古書店が発信するYouTube」ですが、単純に吉成さんがYouTube番組を作っているというお話ではありませんでした。詩人、吉増剛造先生の動画配信をお手伝いしていたり、映像作品を作っている高橋格さんの展覧会のお手伝いをしていたり。まだそんなにたくさん上げていないということでしたが、ご自身のチャンネルもあり、そちらでは本の紹介をされているそうです。

以前からちょこちょこ書いてますけど、僕は「本屋を守ることが文化を守ること」というようなフレーズには、感傷的な自己陶酔を感じて醒めているのです。環境の変化に対応できず、需要も掘り起こせてないから本屋は潰れている。すべてが書店のせいではなく、むしろ流通改革ができなかった取次の問題の方が大きいと思うので、かわいそうな部分もあるのですが、でも現状の環境に対応するしかない。こう書くと嫌われるでしょうけど、優しさのつもりで傷のなめあいしてると、マジで死ぬと思うので。

本は確かに文化を作っていますが、必要なのは中身であって、流通システムを旧態通りに保全することではない。本屋と本は分けて考えなくてはいけなくて、本屋を守れというのなら、本屋自らが文化にならなくてはいけない。

その点で、こうして幅広く活動されている人のお話は、好感度高いのです。特に、ご自身の動画で、単に一冊一冊の書評ではなく、いろんな本をつなげていってストーリーテリングしたいとおっしゃっていたのが印象的でした。

本がネット書店で売られるだけではなくて、コンテンツとしての中身もどんどんネット上で展開していくようになっている中、一つ問題だなあと思っているのが提示力。見知らぬ本に出合う力は、リアル書店の方が強い。本屋に並べておけば手に取ってくれた部分があって、その分を別の形で補わなくてはいけない。

そうすると、こういう本の紹介動画なんかが盛んになっていくといいよね、と思うのです。本屋さんは本のスペシャリストなのだから、そういう方向性はありですよね。

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