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2021/02/26

2021J1展望前編

いよいよ始まります、2021年のJリーグ! 緊急事態宣言が解除されていないので、まだまだ不自由があったり、新外国人選手が合流できていなかったりしますが、とにかく開始です!

ということで本日は毎年恒例の展望記事をお送りします。まずは昇格組と昨年下位のチーム。

昨年はコロナ禍の特殊事情を鑑みて、降格なしとなりました。そのため今年のJ1は20チーム。そこから4チームが降格です。降格争いはかなり熾烈になるのではと思われます。

その候補が、昨年の成績から考えるとまずこの辺り、ということになるのですが、このゾーンからどこが脱出できるか。それでは各チームを見ていきましょう。

昨年J2で2位、福岡。

上島君の武者修行の様子をチェックするため、ずっと見ていたので、ばっちり詳しくなりました。最初勝てない時期があったのですが、しっかり堅守を整備して昇格に持ち込んだ長谷部監督の手腕はすごい。それがJ1でも発揮されるかが、まずひとつ。

そして今季、戦力面で懸念されるのは、その昇格の原動力となった選手の中に若手武者修行組が多かったこと。結果を出して、元のチームに帰って行きました。

その筆頭が上島君です。中村君、古賀君に続いての大成長。ありがとうございます。

ただ、上島君の穴はそこまで痛手ではないのではと思われます。上島君はJ2No.1CBじゃないかというレベルの活躍だったので、たいしたことないという意味ではありません。他のCBもハイレベルで層が厚かったからです。グティエレス、グローリの外国人選手はかなり能力高いですし、実績ある選手も補強しました。堅守は大丈夫っぽい。

あとは川崎に帰ったチーム得点王の遠野選手、神戸に帰った攻守両面に効いていた増山選手という若手アタッカーの穴を埋め、さらにJ1レベルまで攻撃を磨けるか。そこの補強もなかなか的確だなあと感じさせるものなので、J1でもウノゼロで勝ち切るサッカーができるか、注目です。

昨年J2優勝、徳島。

2位の福岡より、むしろ優勝した徳島の方が大変そう。一昨年対戦した時から、ロドリゲス監督って有能だよなあと思っていたのですが、優勝昇格してさあJ1というところで、その指揮官が浦和にぶっこ抜かれました。しかもポヤトス新監督がコロナ対策の影響で入国できていません。キャンプをリモート指揮という状態になっています。

東京五輪開催はかなり雲行き怪しいのですが、それでも一応スケジュールは開催を踏まえて7、8月に空きがあるため、そこまでかなりの連戦続きです。開幕してからの戦術の調整は難しいことが予想されます。今年はけっこう、この時期がポイントになるのでは。

基本的には昨年のスタイルを踏襲ということなのですが、ビルドアップのやり方を変えていたり、マイナーチェンジはある様子。どこまで細部を突き詰められているのか。スタートをうまく切れるのか、注目です。

昨年18位、湘南。

昨年は降格がなかったので助かったのが最下位だった湘南。今季巻き返しを狙いたいところですが、ここで問題が発生しています。小クラブの宿命ともいえる、ぶっこ抜かれが今年もありました。

若手の鈴木冬一、斎藤未月選手は海外へ。金子選手は浦和、坂選手が大分。スタメン張っていた選手が流出しています。監督は変えず、やり方も変えずということなので、とにかくこの穴がちゃんと埋められるかどうかがまず一つ目の鍵です。

個人的に、指宿君と中川君が移籍して、茨田君とのレイソルアカデミー卒大中小トリオが解消されてしまったのが残念。

出ていく人がいれば、帰ってくる人もいます。昨年問題となっていた得点力不足解消のため、ウェリントン選手を獲得。7年ぶりの帰還。活躍できるかどうかが、もう一つの鍵ではないでしょうか。

昨年17位、仙台。

監督人事で驚いたチーム2つ目。まず長崎の監督交代に驚いたのです。とても惜しいところで昇格を逃しての3位。例年でしたらプレーオフがあるので、昇格していたかもしれない好成績です。しかもJ1からの降格がなかった今季は、そのままいけば昇格候補筆頭。手倉森監督を変えちゃうなんて、もったいないことをと思っていたら。

11日後に古巣、仙台の監督に就任することが発表されました。監督が個人昇格はありますが、この絶妙なタイミングにびっくり。しかも、東日本大震災から10年、当時の監督が帰ってくるのは、なかなかにドラマチック。がんばってほしいですね。

今季メンバーを見てみると、クエンカ選手と新加入のマルティノス選手の先発が予想される左右両サイドは、打開力がかなりありそう。ここをうまく生かせるかが鍵ではないでしょうか。

昨年16位、清水。

僕は基本的には、やるサッカーが毎年ころころ変わるチームは危ないんじゃないかなーと考えていて、さらに今年はスケジュールの問題で、ますますリスクが大きいと思っているのですが、ロティーナ新監督に関しては素早いチームの構築手腕は証明済みなので、大丈夫かもしれない。昨年から日本にいる外国人の場合は、隔離期間はあるけれど再入国可なので、新監督がキャンプから直接指導できています。

昨年の低迷は守備の問題が大きく、その点でもロティーナ監督招聘は筋が通っています。メンバー的にも合いそうな感じがあるので、けっこう要注意かも。

昨年15位、横浜FC。

シモさん政権3年目。ボールを保持していくスタイルは昨年も一定の成果を出していて、そこは継続する模様。選手の出入りがけっこうあったので、そこがどう影響するかがポイントではと思われます。

前述の通り、開幕すると連戦が続くので戦術を深化させるのが難しいのではというのが、今シーズン。新加入選手には素早いフィットが求められます。中盤は昨年のスタメンが保持されているので、まずは大丈夫として。

ビルドアップの起点、CBに入れ替えが。小林選手が武者修行で来ていたので神戸に帰ってしまいました。代わりに秋田からハン・ホガン選手、甲府から中塩選手を獲りましたが、どちらも堅守速攻が基本のチームから来ました。シモさんのビルドアップは要するにウチのアカデミー式で、ウチでも実績のあるベテランがなかなかフィットできなかったりしてたので、さてどうなるか。

もう一つはFWです。斎藤光毅選手は海外へ、一美選手はG大阪に帰還、皆川選手は仙台などなど、カズ選手以外総取り換えとなっています。ただ、顔ぶれ見ると、こちらは何とかなりそうな気がします。特に千葉から来たクレーベ選手がフィットすると大暴れしそうなので、要注意です。

昨年14位、神戸。

神戸は昨年下位に沈みましたが、ACLでは活躍。やはり力のあるチームです。幾人かがチームを代わりましたが、継続性としては問題なし。

ただ、ACLで負傷したイニエスタ選手がシーズン最初には間に合わないことが確定しています。いないとチームが別物になってしまう、特別な存在です。いない時期をどうやって乗り切るか。

また、継続性は問題なしと書きましたが、右SB西選手の移籍はちょっと影響あるかも。昨年偵察していて、西→ドウグラスのホットラインは要注意と感じていたので、それに代わる武器を作り出せるかはポイントではないでしょうか。

昨年13位、鳥栖。

キン・ミョンヒ監督のもと、ポゼッションスタイルへの変更を果たした鳥栖。ただ、小クラブの常で、ぶっこ抜かれが発生しています。特に後方のビルドアップに関わっていた辺りから選手が抜けているのは、非常に影響が大きそう。そこを埋められるかどうかなのですが。

そこで個人的にも注目しているのが、大分から移籍の島川君です。ウチのアカデミー卒で、酒井君の代。ただ、大量6人がトップ昇格した中には入っておらず、各チームを転々としながら、J1へとたどり着きました。そういういぶし銀の苦労人には、ついつい感情移入してしまうのです。昨年大分ではボランチとして活躍しており、鳥栖からC大阪へと移籍した原川選手の後釜を狙う形。ぜひ活躍してほしいです。

ということで、昇格組と昨年下位のチームの展望でした。明日は、昨年中位と上位のチーム。そして一緒に開幕戦C大阪戦の展望もお送りします。

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