対コロナとマスク
このあいだコロナ関連記事を二日続けましたが、本日はマスクの話。二つほど、気になるニュースを見かけました。
まず一つ目。感染再拡大が起きている欧州。ドイツでは、かなり厳しいマスク法案が可決したとのこと。
ドイツ 公共交通機関利用時 医療用マスクの着用を義務化へドイツのメルケル首相は、変異した新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ必要があるとして、公共交通機関を利用する際に医療用マスクの着用を義務化するなど新たな対策を発表しました。
ドイツでは、感染者数は減少傾向にあるものの、19日の新たな感染者は1万人を超えていて、依然として深刻な状況が続いています。
メルケル首相は19日、記者会見し、変異したウイルスによって感染状況が大幅に悪化する事態を防ぐ必要があるとして、今月末までとしていた小売店の営業禁止などの措置を、来月14日まで延長すると発表しました。
また、新たに公共交通機関の利用や買い物の際に、一定の基準をクリアした医療用マスクの着用を義務化するとしたほか、企業などに対しては、従業員が在宅勤務を行えるよう可能な範囲で対応しなければならないとしています。
さらに、ヨーロッパの近隣の国々がドイツと同じような感染対策をとらない場合には、国境管理を導入する可能性もあるとしています。
会見で、メルケル首相は「多くの時間があると思うのは完全な間違いで、いま行動する必要がある」と述べ、より厳しい措置をとることに理解を求めました。NHK NEWS WEB 21/1/20
フランスでも似たようなことが言われていると、ニュースでやってました。欧米人はマスク嫌いの人が多くて、それが感染拡大に一役買ってるよなあと思いながらニュースを追っていたのですが、事ここに及んで、業を煮やしての超強力措置に出た模様。
ただ、マスクの供給量は足りるのでしょうか。昨年の第1波の時のように、医療用品がまた逼迫するのでは?
さて、この医療用マスク。サージカルマスクとも言われ、地域によって規格名が違うのですが、要は性能のいいやつで、微粒子95%カットとかうたわれているもの。
そのマスクの性能に関して、日本で面白いニュースがありました。
世界一の計算力を誇るスーパーコンピューター『富岳』によるシミュレーション。マスクの効果を調べました。
ちなみに今問題になっているのは、霧のように空気中に漂うほど小さく軽い飛沫です。目に見えるサイズの唾にも当然ウイルスが含まれ感染力はあるので、机を消毒したりするのも重要なのですが、マスクをしないといけないのは極小の飛沫が漂っているせい。
そういう小さなものはすごい大量になり、その動きを計算しようとすると、普通のパソコンではめっちゃ時間がかかります。
つまりこの分野においては、計算力こそ正義。計算力こそ力。何度も言いますけれども2位じゃダメなんです。
さて、本題に戻りまして、シミュレーション結果がこちら。
吐き出す方は、何もなしの時に対して、不織布マスク20%、布マスク18-34%、ウレタンマスク50%、フェイスシールド80%、マウスシールド90%。
吸い込む方は、不織布マスク30%、布マスク55-65%、ウレタンマスク60-70%、フェイスシールド、マウスシールドは効果なし。
布マスクはポリエステルと綿で素材を考慮した結果。良い方がポリエステルだそうです。目の細かさを考えれば、フィルターとしては不織布>布>ウレタンフォームの性能順になるのは当たり前の結果なのですが。
条件によっては布マスクが不織布マスクを上回ることがあるのが、興味深いところ。
これは不織布が気密性が高いゆえに、逆にマスクの脇から漏れる量が増えているからなのだそうです。
それを聞くとこの結果にはさらに考えることがありそうです。不織布マスクは基本的には長方形。プリーツがあるので、引っ張ると顎までカバーできるという仕組み。ただ、ゴムをかけている耳の長さより縦の長さの方が長いので、街中でつけている人を見るとたいがい頬の脇のところがぱっくり空いてしまっています。
それに対して布マスクは、型紙を工夫して顔にフィットするようにしてあるものがあります。僕の愛用のレイソルマスクは、明らかに不織布マスクをしていた時より、鼻の脇とか頬のところの隙間が少ない。優秀。
さらに、このシミュレーションは布1枚という設定で計算してあるそうなのですが、布マスクは何層か重ねるとか、厚手の生地を使うとか、更なる性能アップが見込める。
さらにさらに、生地の話をすると、布マスクは素材の違う生地を組み合わせて静電気を発生させることによって、静電フィルターの機能を持たせ、医療用マスクばりのフィルター性能を持たせることができるという研究がありました。
僕はその話から、ポリエステル製のレイソルマスクの内側にナイロンのフィルターを1枚貼り付けています。ポリエステルとナイロンはバッチバチに静電気を発生させてしまう組み合わせ。
ただ、ほんとにテーピングでぺたりと貼り付けているだけ、しかもフィルターというとかっこいいけどナイロン素材のやつなんかないかと探していたらお風呂のボディタオルが使えると気づいて、それをチョキチョキ切っただけなので、見た目はカッコ悪いのですが(^^;;)
でも、しゃべっているうちにテーピングから外れていても、マスクにはくっついているから、狙い通り静電気は発生している模様。
顔にフィットする型紙、1枚ではなくて2枚構造、さらに静電フィルター付きと、僕のレイソルマスクはシミュレーション結果よりもいい成績が期待できると思うのですが、そうだといいなあ。
とにかく医療用マスクと飛びつく前に、この辺の工夫ももっと研究されたらいいのになと思ったのでした。
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