夜の街とサイエンスコミュニケーション
最近毎週日曜日はお仕事中。なので例のごとく、録っておいた番組をつけながらの作業になっていました。
本日見ました番組の中にあったのが、NHKスペシャル『"夜の街"で生きる~歌舞伎町 冬の試練~』。新宿歌舞伎町の、いわゆる夜の店というふうにくくられた、バーやキャバクラ、ホストクラブなどが、このコロナ禍でめっちゃ苦戦しているというお話。
この番組を見る一本前が、NHKBS1『週刊ワールドニュース 新型コロナに揺れる世界』で、その中で世界の大富豪は最近むしろ資産を増やしている、という話題をやっていたのです。そこまでじゃなくても、業種によって影響が違うんだよなあと思っていたところで、見たのが一番悪影響を受けている業界。本当に大変そう。
飲食関係は感染の仕組みから考えて、どうしたってハイリスク群ですからね。しかもお酒が入ると特に。
ただ番組を見てて一番気になったのは、もう一年経とうというのに、きちんとした情報が伝わり切っていない、というサイエンスコミュニケーションの失敗についてでした。
換気が大切なのだからCO2センサーを置いて実測しようという取り組みをしている人がいる一方、空気中を漂う飛沫で感染するんだからマウスガードは意味ないんだってばという人も映っており。
ちなみに、撮ってる側のNHKでも、マウスガードで対策してますポーズだけの番組を見ます。このあいだ、テレビ東京がニュース番組でマスクをすると言って話題になったぐらいなので、伝えるマスコミが理解していないのでは、みんなに伝わってるはずもなく。
さらに言っちゃうと、行政、政府の側も、専門家会議とか抱えていて直接話を聞けるはずなのに、自ら大人数で会食して夜遅くまで飲み歩いている政治家がいて、こんなんではしっかりした対策なんて出ないよねと。
番組内でも、ちゃんと対策して、大丈夫ですやってますよとアピールして営業したいのに、どこまで対策すればいいのか聞いても、ぜんぜん答えてもらえないという声がありました。
最初の緊急事態宣言は本当に緊急でしたし、まだまだわかっていないことも多かったので仕方ないとして、今回はもうちょっと準備して、科学的にきめ細やかな対策が取れたはずなのになあと思います。このあいだスーパーコンピューター富岳のマスクのシミュレーションを取り上げましたけど、タクシー内の換気のシミュレーションも行っていた模様。いろいろ研究したり分析したりしたことが、もっと生かされるといいのになあ。
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