石油0円
ちなみに記事タイトルには偽りがあるんですよ。
分かりやすさを考えたので。
実際にはゼロ円どころか、マイナスに突入したのです。えっ、マイナスって何? 買うとおまけに現金がプレゼントされるってこと?
そんなわけが分からない事件が起きたのは20日のNY原油先物市場でのこと。終了間際になんと-40.32ドルとなりました。
原因としてはまず、最近の原油生産事情があったそうです。OPECが減産を決めたのに対して、加盟していないロシアが追従せず、それに切れたサウジアラビアが増産して価格競争に持ち込んでいました。サウジは生産コストが安いので、原油安の体力勝負を仕掛けたのです。その結果、今がお買い得と石油の輸入が増えていた。
そこに武漢肺炎の蔓延です。飛行機も自動車も、人の移動が減っているので燃料需要が減っています。そのためガソリン等が余って、石油の備蓄タンクが満タンになってしまっていたのだそうです。
そして、石油採掘の事情がそこに乗っかりました。余っているなら掘るのを止めればよさそうですが、一度止めてしまうと再開が大変でコストがかかる。なので、なるべく止めたくない。余っているのに生産は続けないといけない。備蓄タンクはもういっぱい。最後の手段はタンカーを用意しての洋上備蓄で、コストがかかる。
それぐらいなら、もうお金払ってもいいから誰か持ってってくれえ、という状態になった、ということの模様。説明をいろいろ見ている中で、「粗大ごみの引き取り」と表現していた人がいました。なるほど。お店の商品も売れなかったらゴミだもんな。
このパンデミックで経済的に大変なことになるだろうなあ、という予想はすぐできるわけですけれども、実際に起きると、えっ、そんなことまで起きるの! と驚かされます。結局、詳しくわかっているのは自分の身の回りのことだけなので、想定外のことがたくさんある。
今こうしている間にも、いろんなところで悲鳴が上がっているんだろうなあ。いや、自分の身の回りの時点で、昨日の仕事終わりにこの状態続くとまずいねと嘆いていたのですけれども。
ほんと、大変。
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