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2020/04/09

日本人は勝てるか

緊急事態宣言がなされ、いろいろ自粛が始まりました水曜日。本日の仕事がなくなった僕は、ではまず最近たまりがちだった寝不足の蓄積、いわゆる睡眠負債を一掃しようと二度寝。漫画読んでご飯食べてまた眠くなって昼寝。あとはだらだらニュースを見る。そんな日でありました。

そんなだらけた日、世間はどうだったのかなとニュースを読みに行くと。

日本の緊急事態宣言は罰則を伴っておらず、強制力がないので見せかけだという、海外の論評を見ました。

 7日付フランス紙フィガロは、「日本の緊急事態宣言は、現実には見せかけだけ」と評した。同紙は安倍晋三首相が参院決算委員会で、フランスのようなロックダウン(都市封鎖)はできないと述べたことを紹介し、「日本人は在宅を強制されないし、自粛要請に従わなくても企業は処罰されない」と強調。自動車や航空産業が集中する名古屋周辺が対象地域に含まれていないことにも触れた。産経ニュース20/4/7

罰則がないのはその通り。ただ、これが見せかけかどうかは、一概には言えないよなあと思います。受け取る側の国民性がだいぶ違うからです。同じ7日のパリの様子。

 【パリ=三井美奈】フランス政府は7日、新型コロナウイルスによる死者数が1万人を突破し、1万328人になったと発表した。外出禁止令の施行から3週間となったが感染拡大は続いており、パリ市は8日以降、午前10時~午後7時の屋外運動を禁止すると発表した。

 感染者数は7万8167人で、6日より約3700増加。ベラン保健相は「感染はまだピークに達していない」と述べた。死者の約3割は、高齢者施設の入所者が占める。病院に比べて感染対策が脆弱(ぜいじゃく)なためとみられ、政府は高齢者施設での感染検査を急いでいる。

 パリ市の決定は、春の好天が続き、ジョギングや散歩する人が増えたための措置。政府の外出禁止令では、自宅周辺での1時間以内の軽い屋外運動は「例外規定」で容認していた。産経ニュース20/4/8

フランスは外出禁止令を出しましたが、買い物、ジョギングなどの軽運動、犬の散歩などの例外規定を設けていました。そしたら散歩はいいんだよねと春の陽気にセーヌ河畔が人でごった返し、大統領が「これは戦争なんだぞ!」と強い言葉のコメントを出す羽目に。潜伏期間は2週間ぐらいなので、外出禁止令が効いていればそろそろピークを過ぎるはずなのに、さらに追加しなければいけない状態です。

それに対して、日本の状況。全部同じく産経ニュースの8日の記事から。まず横浜中華街。

 首都圏など7都府県を対象に出された緊急事態宣言から一夜明けた8日、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から、すでに多くの店舗が営業を取りやめている横浜中華街(横浜市中区)は、さながら“シャッター街”の様相を呈していた。

(中略)

 この日はランチ営業で書き入れ時のはずの午後0時半すぎになってもあたりは閑散としていた。町のランドマークともいわれる中華街大通りの「善隣門(ぜんりんもん)」の下を通る人影を数えると1分間にわずか13人。それもスーツ姿のビジネスマンや近隣の店舗関係者らばかりで、観光客の姿はほとんどなかった。

巣鴨。

 「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる巣鴨地蔵通り商店街(東京都豊島区)も観光客の姿が消え、訪れるのは地元の買い物客がほとんど。通りは静けさに包まれ、シャッターを下ろした店舗も目立った。

 商店街にある鮮魚店「魚卯」の店主、柴崎達知さん(72)は「こんなに人がいないのは経験したことがない。リーマン・ショックよりひどい」。買い物に訪れた主婦(82)は「多いときは中国人観光客のツアーのバスが近くにとめられて歩くのが大変なくらいだったが、今は10分の1くらい。早く元通りになってほしい」と語った。

首都圏から出かける人も減っています。熱海。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令から一夜明けた8日、首都圏に近い静岡県熱海市の繁華街は休業する飲食店が続出し、閑散としていた。3月は一時、首都圏から訪れる若者らでにぎわい、長蛇の列ができる飲食店もあったが、潮が引いたように景色は一変。飲食店などからは悲鳴が上がる。

 JR熱海駅近くの平和通り商店街。3月の3連休を中心に若者らが押し寄せたが、「温泉まんじゅう」の女性店員はこの日、人影がまばらな通りを眺めながら「見ての通り、お客さんは激減。誰もいません」とぼやく。商店街の土産物店などには一定期間、臨時休業を知らせる紙が貼りだされ、シャッターが目立つ。

鬼怒川。

 同地区のタクシー運転手、長岡則明さん(67)は「お客さんはいないに等しい」と漏らす。例年なら平日でも1日10人前後は客を乗せるというが、8日は昼過ぎの時点でわずか2人。1日の売り上げは4千円にも満たないという。「会社内で出勤する運転手を減らしてもこの状態。宣言の期間が終わっても、みんなしばらくは旅行どころではないだろうし、生活できなくなる」と厳しい表情で語った。

 東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅の近くで土産店と飲食店を営む小高幸枝さん(71)は「何割減った、では済まない。お客さんはゼロ」と肩を落とす。3月初旬から客が減り始め、商品を値引いたり、従業員が自ら商品を購入したりして努力を続けてきた。しかし、そもそも観光客が来ないので限界は近い。

 この日も夕方まで営業を続けたが、訪れた客はわずかに1人。小高さんは「従業員の給料が払えなくなるから休業はできない。国は補償金を出すらしいが、今すぐもらえないと本当に潰れる」と訴えた。

さらには対象区域ではない仙台でも。

 東北で最大規模を誇る繁華街「国分町」(仙台市青葉区)。約2700店が軒を連ねる同町は例年のこの時期、歓送迎会などで人が集まり、活気にあふれる。しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大が進むにつれ、夜になっても客足はまばらだ。安倍晋三首相が7日に発令した緊急事態宣言で宮城県は対象区域から外れたが、国分町の飲食店関係者の間には不安が広がっている。

 「今日はいつも以上に人がいないですよ」

 同町の国分町通りで客引きを行っていた20代男性は、こう話しかけてきた。通り沿いの居酒屋の店先で呼び込みをしていた20代女性が持つ看板には「飲み放題400円」の文字が。大幅な値下げを行って営業しているというが、「1時間半、店先に立っているがお客さんはゼロ」と話した。

罰則どうこうがなくても効いている模様。むしろ経済保証を早く何とかしないといけない感じ。

日本人は不安感が強く、かつ災害時にも暴動、略奪を起こさずじっと並んで待つ我慢強さを持ちます。この特徴が今回はかなりプラスに働くのではないかと思うのです。

何度か書いてますけど、この流行は社会全体で集団免疫を獲得するまではおさまりません。この一回を辛抱しても、まだ先がある。ワクチンができる予想時期は来年です。

一年間、じっと我慢を続けて、感染流行を抑え込めるか。この勝負に、日本人は勝つことができるのか。ぜひ勝ちたい。がんばりましょう。

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