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2020/01/06

天皇杯でチーム作りについて思った話

第99回天皇杯決勝、神戸2-0鹿島。

元旦国立が帰ってきた! ちょうど実家に帰っていたタイミングで見ました。ビジャは現役ラストマッチで活躍するのかなと出てくるの待ってたんだけど、最後ちょっとだけだった。ウチは鳥栖のトーレスさんに最後バッチリ一仕事されたわけですが、それは起きず。

ウチが絡まないカードなので、ちょっと客観的に見てました。そこで思ったのは、この2チームはチーム強化の代表的な2つの方法によってできているクラブだなということ。その現状が表れているようで興味深かったです。

僕は、チームを強くする戦略的要素は主に2つだと思っています。一つはとにかくお金。資金力。

集められる選手の質は資金力に左右されます。それはJリーグでもちょくちょく起きている。小クラブが躍進して、選手がぶっこ抜かれて次のシーズン苦しむ光景は毎年のようにあります。

ここ最近、神戸はその代表格のチームでした。ただ、すごいのは、国内でのぶっこ抜きに収まらず、世界的スター選手をガンガン取ってきたこと。お金持ちクラブの正しい姿だと思います。夢があってすばらしい。

ちょっと思うのは、ウチが一貫方式を取って微妙な結果になった時、逆のカウンター戦略に振ってガッタガタになったのですが、あそこでウチが神戸の先を取るべきだったよなということ。イニエスタとかビジャとか、バルサの方を向いてポゼッションサッカーを積み上げてきたウチこそが必要だったんじゃね? そしたら押し込むのはいいがシュートに持ち込めないうちに奪われてカウンターにやられるとか起きなくて、攻め切れてたんじゃね?

まあ、お金の問題があるわけですけれども。

さて、もう一方の鹿島は、ぶれない戦略で時間を味方につけてきたチームです。

チームのスタイルが明確で、それに必要なタイプの選手を取って育てる戦略。ぶっちゃけ、鹿島のその辺、超リスペクトしています。サポーターとのごたごたとかがあったので、印象は超悪いのですが。両極端。

さて、その鹿島。成績で見ると、結局ACLに出られる位置ですし、天皇杯準優勝ですし、悪くない。しかし、とても苦労した印象で、大岩監督は退任。

育てる戦略がつらくなってきたなあと思うのは、日本人選手の青田刈りが盛んになってきたから。育てた端からどころか、育ててる途中でぶっこ抜かれる感じになってきています。

元々、チームスタイルを明確にして長期視点でチームを作るのは、言うほど簡単ではない戦略でした。隣の芝は青く見えるので、成績不振の時につい戦略を変えたくなるからです。ポゼッションでうまくいかなければカウンターに。カウンターで伸び悩んだらポゼッションに。どれだけ多くのチームが、その間の振り子運動に陥ったことでしょう。ウチのことだぞ。

だからこそ、「鹿島のサッカー」と言ったら見てる人がイメージできる状態を、ずっとぶれずに続けてきた鹿島が、常勝チームとなっているわけです。

ただ、そこが、海外クラブの青田刈りで、きつくなってきた。じっくり育てている途中でぶっこ抜かれる。よそのチームから取ってきてもぶっこ抜かれる。これで長期視点のチームを作るのは大変。

とすると、即戦力を買い集めてきて並べる方が作りやすくなってくるのですが。

応援している方としては、思い入れのある選手が並んでいた方が燃えるんですよねー。

それに資金力がダイレクトに強さにつながっちゃうのも、興をそぐ。

なので、レイソルにはネルシーニョ監督から足りないものを学び直した、バージョンアップした「レイソルのサッカー」を作って、一貫方式にもう一度トライしてほしいと思っているのですが、どうなるかなー。

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