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2020/01/22

日米の違いが生む電書普及の行方

昨日書きました通りいろいろな刺激を受けました、大原ケイさんの短期集中連載記事。ということで、本日から何回かに分けまして、読んで考えたことを書いてみたいと思います。

それでは行きましょう、まずは第1回からスタート!

アメリカの書籍出版産業2020:これまでの10年と、これからの10年について(1)~ Eブックで起こったディスラプション/米司法省対アップルと大手出版5社の談合の結末 HON.jp News Blog 20/1/8

第1回では、ここ10年のアメリカでの電子書籍と紙本の動きが書かれています。従来の出版社と、新しく興るネット書店や電子書籍との衝突。

ここで思い出すのは、その時僕が何を考えたっけということ。電子書籍の時代が来るかもしれないと世が沸き立っていたころ、まさに大原さんのアメリカの様子を伝える記事を読んで気づいたことがあったのです。

アメリカ、本が高くない?

確か、電子書籍が9ドル99セントで売られるなんて! という話でした。紙の本の20ドルが価格破壊されてしまう。商売あがったりになる。

で、記事中の訴訟につながったんじゃなかったっけ、という記憶なのですが。この辺はおぼろげ。

ただ、アメリカで問題になっているそのお値段が、日本ではすでに出版社自らの手により、文庫として価格破壊されている。漫画なんて、あんなに手間がかかっているのに、バカ安で売っている。アメリカのコミックがペラ紙の小冊子みたいな作りで数ドルの時、日本は同じお値段で数百ページの雑誌を売っていました。単行本の値段も全然違う。これにはけっこう衝撃を受けました。

日本では本は薄利多売の商売になっている。しかも、その辺の話を気にして追っていくと、アメリカと日本では、書店の密度が全然違うということも見えてきました。コンビニでも売っていて、その密度も日本が上。そしてどうも、その高密度流通網を支えているのが、漫画を含めた雑誌の売り上げ。もしかして、ここから崩れるんじゃないのかな、と思うようになりました。最近のニュースを見ているとそれはどうやら当たっていたようです。

つまりですね、環境条件が違うので、アメリカの例は参考にはなるけれど、そのままでは当てはまらないんだなと知った、というのが、僕のここ10年なのでした。

さて、そう思いながら向こうのニュースを眺めていて、最近気になっているのは、記事中にもある状況。電子書籍の伸びがアメリカでは止まって、3割ぐらいになりそうだというやつです。

向こうでは紙本が安売りできるという条件があり、かつ、電子書籍の相場が日本より高い。そこの影響があるので、紙本絶滅はないだろうとは思っているのですが、普及度合いは違ってくるのではないか。あと、本をたくさん買ったときに問題になる物理的量、つまり収納スペースの問題が、家の広さの違いで切実度が変わってくるはず。これの影響もあるかも。

それを考えて日本の方が普及度高くなるんじゃないのかな、と予想しているのですが、これはまだそこまで確信がない。さて、どうなるのでしょう。

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