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2019/12/07

本の未来

デジタルより紙派は書籍で7割以上、マンガ・雑誌は6割以上 ~ 日本製紙連合会調査 HON.jp News Blog19/12/2

「えっ、そんなに?」と思ったけれど、よく考えたら、電子書籍の普及率の裏返しなんだから確かにそんな感じ。このあいだそれについての記事を書きました。利用率が25.2%。

しかし、この記事を取り上げたのは、これ単体ではなくて。上記リンク先を読んだのとほぼ同時に、"名古屋市を中心に「ザ・リブレット」などの名称で約20店舗を展開する「大和(だいわ)書店」が倒産"というニュースを見かけました。

つまり、紙派が意外に多くても、もう書店網はもたないんだよなと思ったのです。倒産したのが、商業施設や駅ビルに入っている大きめの本屋っぽかったのもありますね。

普段の動線上に品揃えのいい本屋があった場合、あるとわかっていれば、「ネット書店購入後日宅急便で受け取り」より楽です。僕は漫画の仕事が自分のと泊まり込みのアシスタントで、家から出ない生活の時にはネット依存度が上がりましたが、毎日通いの仕事になったらほぼ買わなくなりました。途中駅の池袋にジュンク堂という超大型書店があるので。つまり、大型書店側から見ると、vsネット書店紙本の影響はもう以前に出尽くしていて、今はvsネット書店電子が問題。

そこで、けっこう紙派がいても、もうそれでは足りなくなっているということなのだと感じたのでした。街中や地方の小書店は苦しくても大型書店は行けるのではと思っていた時期もあったのですが、どうも厳しい模様。

さて、今日はそんな暗い話ばかりなのかというと、実はそうではなく。

これは上にリンクした記事中でも少し触れましたが、本というものの形も含めて変化の時期なのだと僕は考えています。こうして厳しくなるところがある反面、新しい動きもあり。

前から思っているのは、紙本のコレクターアイテム化。僕も、好きな本は紙で買い揃える派なので、そういう人は絶滅しないのではないか。

そういうことを考える時に先行例として見ていたのが音楽です。CDの所有から、ダウンロード、ストリーミングへと進んでいく中、アナログレコードが復権。アメリカではCDを逆転しそうと言われるほどだそうです。普段聞き→定額配信、コレクターアイテム→アナログレコードという住み分けになるのでしょうか。

さらにこんな記事を見ました。アナログ盤を自作できるマシンが、まったく新しい「レコードの時代」の到来を告げる wired.jp 19/12/1

「デジタルには大きな問題があります。ご存知の通り“リアル”な音ではありませんから」と、カプスは言う。「非常に簡単に手が届きますが、目で見るか、耳で聴くかだけです。舐めたり、匂いを嗅いだり、触れたりはできません。わたしたち人間には五感があります。結局のところ、恋に落ち、幸せを感じ、信頼を築くには、五感すべてが必要なのです」

記事中のこの一文が、本好きの人の言う「紙の手触り」とか「インクの匂い」とかに通じるものがありますね。こういうところも、アナログレコード=紙の本という未来をイメージする一因です。3Dプリンターなど小規模生産技術が発達してきていますが、これもその流れと考えると、本ではオンデマンド印刷でしょうか。自宅で本が作れるようになるのはなかなか遠そうですけれども。

さらに最近気になってるのはこちらの話題です。イギリスでオーディオブックがEブックを追い抜く予想 HON.jp News Blog19/12/5

ながら視聴ができるということで、日本でも少しずつ売り上げが伸びています。この話題で面白いなと思っているのが、本の世界の逆襲の形になっているというところ。小説とかの書き物系はどちらかというと、余暇の時間の奪い合いで削られていく側だったと思うのです。ところが朗読という形になって、テレビや音楽など何かをしながらという、今まで自分のフィールドではなかったながら視聴の時間を奪う方に回っている。

これがどれぐらい伸びていくのか、ちょっと注目です。

ということで、本の未来についてあれこれ考えたお話でした。

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