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2019/11/19

電子書籍利用率と読書量

電子書籍の利用率は25.2% ~ 文化庁 平成30年度「国語に関する世論調査」より HON.jp News Blog 19/11/12

記事タイトル通りの調査なのですが、いくつか注目したい数字があって。

一つは電子書籍の利用率が上がっていること。平成25年度調査で17.3%が、6年後の今年で25.2%。

うむ! ここが伸びてくれないと、作家の将来真っ暗だから、とてもいい話。どんどん伸びてほしい。

人類史の中で人間が便利さに抵抗できたためしがないので、とにかくここに対応するのは超重要。アナログレコード的にコレクターアイテムとして紙の本が残るのはあり得ることだけれど、それは本当にディープなファン向けの話なので、その需要はそんなに多くない。それを踏まえて生態系を構築するべきで、読み違えると死ぬ。

もう一つは、これと関連した話。月に一冊も本を読まない人がけっこういるそうです。47.3%。そして読書量が減っていると答えた人が、67.3%。

ただですね、さっきの電子書籍利用率は、漫画、雑誌が入っているんですけど、こっちは入ってないみたいなんですよね。そうするとですね、僕が先月、一冊も読んでないんですよ。文字を読んでいないのではないのです。ここで規定されている「狭義の本」を読んでいない。

先ほどの便利さの話で言うと、情報流通がネット上に移行していくのは必然で、その時この、古い定義は意味あるのかなあと思っちゃうんですよね。出版がピンチだという話になる時に、たいてい主語がここなんですよ。「文化的に価値があり」絶やしてはいけない「立派な本」。

でもね、物語を伝えるのに表現形式に優劣なんてないでしょと、漫画家から小説家に転身した僕は思うわけですよ。小説、漫画、アニメ、ドラマ、映画、形式による得意不得意はあるけど、面白いかどうかしか価値を測る物差しなんてないじゃん?

なのに、ミステリー小説は入ってて、漫画が外れてるのはおかしい。

そしてエンタメ成分以外の、情報とか思想とかについても、本という形にパッケージ化されていなければいけないものなの? とか。

つまりですね、本があの形をしているのは、出版流通の都合から来ていたのであって、そこが変わろうとしている現在、その形も取っ払って考えなければいけないのではないのかなと。これを見て単純に「本を読まない、もしくは減ってる人がいる。よろしくない!」と考えてはだめなのではないのかなと。

実は一瞬、自分もそう単純に考えたのち、思い直したという話なのでした。

とにかく、これはある種の革命なので、がんばって考え抜いて生き延びなければと思います。

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