電子書籍で利益率増
先週はサッカー大忙しでその記事ばかりでしたが、今週は週末の福岡戦を待つのみなので、気になったニュースの感想など。
一番気になるのは、身近な、出版の未来はどうなるのだろうということなのですが。
僕の今のところの認識としては、1・デジタルシフトは、便利なんだからして当然。2・セルフパブリッシングで個人が同じ土俵に上がれるようになったので、採算ラインを下げて、ニッチなものがもっと出回る多様性あふれる世界が来てほしい。3・デジタルシフトすると宣伝もそちらが重要。ニッチなものはさらに重要。どうやって広め、ほしい人に届けるかが一番の課題。という感じ。
で、たまたまそれに沿ったニュースを見かけたので、今週はそれについて書いていこうと思います。
まず本日は1の「デジタルシフト当然」について。
先週、ツイッターを眺めていたら、電子書籍取次大手メディアドゥの決算発表についての話題がいくつも流れてきました。決算好調だったようなのですが、その中に、「大手出版社はデジタルシフトにより電子書籍の構成比が増え、利益率が好転」「売上はほぼ横ばいだが利益率は向上。各出版社が、デジタル販売を強化しコスト圧縮に成功」という話があったのです。
この大手は、集英社、小学館、講談社の3社。2015年の売り上げ3354億円、利益率1.26%が、2018年には3509億円、4.63%になったとのこと。特に漫画は電子がずっと成長していて、紙と合わせても拡大傾向です。
読み手としては、単純にどこでもすぐ買えてすぐ読めて便利、そして出版社側も、印刷や在庫、返本のコストを抑えられるとの認識に至ったとしたら、この傾向はもう止まらないでしょう。コレクターアイテムとしての紙の本は残るんじゃないかと思いますし、僕もその状態でそろえているけど、それはどっぷりはまった人の需要。その他は全部そっちに流れるのでは。
よく、「街の本屋を守りたい」的な話も流れてくるのですが、あれ、ポイントがごっちゃになってると思うんですよ。「街の本屋=文化拠点」と「街の本屋=情報拠点」の。で、文化の需要<情報の需要で、情報拠点はネットに移行した。最近の近所のコンビニの、雑誌の棚の縮小っぷりと品ぞろえの悪さはすごいです。さらにそれでもスカスカになっていて、ああ、もっと仕入れを減らしたんだなというのが見て取れ、情報流通媒体としての雑誌は、もう支えられないレベルまで落ちてきたんだなあと感じます。
問題は文化需要だけで書店を支えられるかなのですが、これは人口の多い都市圏じゃないと厳しいだろうなあと思案しつつ、別項なので割愛。
さて、デジタルシフト拡大は、多分大手の、しかも漫画方面が主導してのことだと思うのですが。
この次に課題になるのが、じゃあネット上に拠点が移った時に、どういうことが考えられるのかということで。
そこで上記2のセルパブ云々に関係してくるのですが、それは明日。
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