« HON.jp総会とやることない状況 | トップページ | 偵察岩手vs八戸・北九州と岩手戦展望 »

2019/07/02

技術書典とコミティア

昨日の記事で僕は「セミナーでやることなくなった」とぼやいてましたが、あれは自分主導の企画の話。HON.jpのセミナー自体はいろいろと開催されます。今週末にも一つあり、そちらはお手伝いに行く予定。



『技術系同人誌即売会“技術書典”はどう“設計”されたのか』


今、書店の数がどんどん減り、長く流通を支えてきた出版取次も大きな業態変更を余儀なくされるなど、出版は大きな変革期を迎えています。そういう時代にあって、本と読者の出会いの場の提供という意味で、リアルイベントはとても大きな意味を持ってきています。


今回は、3年で約10倍の規模に拡大を続けている技術系同人誌の大即売会「技術書典」の仕掛け人、達人出版会の高橋征義さんをお招きし、技術書典をどう「設計」し、告知したのか、運営面でどんな工夫をして負荷を減らしているのかなど、さまざまなことについて語っていただきます。



7/6(土)14:00~16:00で場所はグラスシティ渋谷 10F HENNGE, Inc.。いつものところ。詳細、チケットご購入はこちらから。


僕は技術系の人間ではないので、イベント自体は畑違いなのですが、こういう即売会についてはとても興味があります。詳細の中に内容予定があって、「今後本の売り場はどうなってゆくのか」という項目があるのですが、ここですね。


現在、出版不況といわれて、いろいろなところで問題が噴出していますが、これはおおもとをたどっていくと、情報流通の革変に行きつきます。日本の流通、書店網は、雑誌、コミックスによって支えられていました。本の出版という話になると、文学的なものとか思想的なものとか、そういうものが文化的だとして持ち上げられてますけど、きつい言い方したら実態は寄生だった。


このあいだも、書籍流通やばいという記事で、雑誌流通に便乗していたという話がありました。コンビニ流通もそうだし、情報流通がネットに移っていき、紙の雑誌の需要がなくなってくると、おまけで載せていた本の流通もやばくなる。


本屋は街の文化拠点だから大切にしないとなんて意見があるけれど、そういう話を読むと大概、現実見てない思考停止した話だなあと感じてしまうのが正直なところです。


では、やはり資本主義の世の中では大量消費が正義で、出版界もそうあるべきだと考えているかと言えば、それも違っていて。


本というのは、人の好みや興味に沿った嗜好品だと思っているので、多様性は超重要。


少量多品種で回る生態系を作るべきと思っていて、むしろそれを技術革新によって実現するべきというスタンス。だから、「出版を革新しよう」というHON.jpの活動にコミットしているわけですよ。


それで話が戻って、即売会の話でですね。


技術書典の話題は、僕も見かけていて。前述のとおり、技術畑の人ではないので、イベントに行って本を買おうということにはならないけれど、気になっていました。


技術書は、マーケットとしては大きくないと思うのですが、興味を持っている人はしっかりといるジャンル。出版不況と言われる状況で、売れない本を作るのが難しくなっていく中で、ではその小さいけれどもはっきりとしたニーズに、どう応えるのか。これは、他のジャンルにも当てはまる話だと思うのです。


僕はお話書く人ですけれど、このままほっといたら、小説はラノベとミステリーだけが採算合う、となりかねない。ラノベもその中でさらに絞り込まれてますし。小さな需要に応えて、それでも回る仕組みを作らなくては。


さらに言うとですね、紙の本の流通販売はもう、前述したように情報流通の形が変わっているので商業的には厳しいだろうと踏んでいるのですが、紙の本自体が絶滅するとは思ってないんですよね。むしろ濃い需要が残ると思ってて、そういう意味では、即売会というリアルイベントは今後、重要度を増すのではないかと考えています。


そこで、その需要を拾って、しっかり運営して三年で規模十倍という急成長の技術書典。非常に興味深く、お話をうかがうのが楽しみです。


ちなみに僕の畑的に即売会と言えば、コミティアか文学フリマかという話になるのですが、8月のコミティアには申し込みました。8月下旬めちゃくちゃ忙しいのですが、奇跡的にそこが休みだった。小さな需要の掘り起こしが、今回からのテーマです。

|

« HON.jp総会とやることない状況 | トップページ | 偵察岩手vs八戸・北九州と岩手戦展望 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« HON.jp総会とやることない状況 | トップページ | 偵察岩手vs八戸・北九州と岩手戦展望 »