ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 7
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 7 (大森藤ノ・著)を読みました!
【アポロン・ファミリア】との抗争、「戦争遊戯」に勝利し、多額の賠償金にその本拠地も手に入れた破竹の勢いの【ヘスティア・ファミリア】。新入団希望者も押し寄せる。しかしそこで、ヘスティアがベルためにこしらえたナイフの代金としての、莫大な借金が発覚。入団希望者は潮が引くように消え失せた。
そんな時に【タケミカヅチ・ファミリア】からベルたちを助けるために移籍している命が、前のファミリアの少女、千草と二人で、どこかへと出かける。その不審な様子に、ベルたち一行は後をつける。二人が向かったのは、オラリオ最大の歓楽街。娼婦たちの魔の手がベルを襲う……。
このシリーズは、全体のテーマとして、ベルの憧れが書かれています。
一つはアイズ・ヴァレンシュタインという憧れの冒険者。もう一つは、幼い頃から祖父に聞かされてきた、歴史に名を残す英雄たちへの憧れ。
今回は後者のお話。主人公の行動原理としてそれが書かれているため、困難な状況を乗り越える時に、英雄への憧れが助けなければいけない人を助ける動機として、燃える展開を作ってくるのです。
子供っぽい憧れなので、使い方を失敗すると、説得力のない御都合展開になってしまうのですが、シリーズ全体で扱っているので、ベルがそれを動機にできてしまうぐらい一途で純真だというのが伝わっていて。
さらにこの巻はかなり分厚いのですが、それだけしっかり悲運の少女・春姫の様子が描かれているので、読んでるこちらも、助けてあげてほしいなと思っている。
そういうどだいができているところで、幼馴染を助けてほしい命の叫びとか、儚い夢だと思いつつも心の奥底では憧れの英雄に助けてほしい少女の願いとか、そういうものに応えて立ち上がる主人公、めっちゃ燃える。
いい展開だなあと、しっかり堪能できた第七巻でした。
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