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2019/01/24

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 8

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 8 (大森藤ノ・著)を読みました!

ベルたちの住む迷宮都市オラリオは、現在、他国の侵攻にさらされていた。その国とは軍神アレスを主神に抱く、国家型ファミリアのラキア王国。ただしこれは恒例行事のようなもの。ダンジョンで経験を積んだオラリオの冒険者たちの方がレベルが上なので、ラキア王国軍は毎度歯が立たない。今回の会戦もオラリオ側は余裕の防衛っぷり。着々とラキア王国軍を押し込んでいた。

しかしいつも通りに見えるその劣勢の中、今回のラキア王国は起死回生の策を練っていた。それはかつて王国に栄光をもたらしたグロッソの魔剣。先日の「戦争遊戯」により、今や唯一の魔剣の打ち手であるヴォルフの所在をつかんだグロッソ家は、ヴォルフの身柄と魔剣を確保するために都市への侵入工作を図る……。

……というふうに、あらすじは大きな動きの方を書きましたが、この巻のお話は、防衛できるのが当たり前なのであまり緊張感のないオラリオの日常、その中で起きている恋模様です。

いつも通りに、ベル君がモテモテだったりするわけですけれども。その他に、元の主神を慕う二人がいて。

それと、ベルとヘスティアの関係を対比させるという構造になっています。

永遠の命を持つ神と、限られた命しか持たない人間の間に、恋愛感情が成立するのか。

僕が、この作品の一巻を試しに読んでみて、このままシリーズを追おうと思ったのは、たびたび言及しています大森先生の筆の力もさることながら。

ヘスティア様が、ベルのためにナイフを用意してあげようと耐久土下座で丸くなっている様子など、けなげなところに惹かれたからです。

なので、神と人間の関係がいつか終わり、悲しみを与えてしまうことを心の底で恐れているベルに、ヘスティア様が「生まれ変わった君に会いに行くよ。そして言うんだ、ボクの眷属にならないか、って」と告げるところには、がっつり心をつかまれたのでした。

いいシーンだなあ。うるっときたですよ。

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