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2018/12/30

2018年のレイソル

ということで、降格しちゃったわけですけれども。

ひとことで言ってフロントの自滅というか。

まず、そもそも下さん解任が疑問です。

確かにちょっと停滞気味だったけれど、解任するほどだったのかどうか。

逆に、後任の望さんをあんなに引っ張るべきだったのか。

下さんの解任に関しては、確かに同じ負け方を何度か繰り返したのですが。カウンターに弱い、サイドの寄せが甘く簡単にクロスを入れられ中で競り負ける、セットプレーでの収支がマイナス、ゴール前の迫力が出ない、というのは吉田監督以来、アカデミー一貫方式を掲げて以来の、ずっと同じ弱点で。

それはある意味、このサッカーの宿命ともいえる弱点です。ボールを保持して人数かけて押し込めば、後ろは手薄になる、高い位置取ったサイドは戻ってくるのが大変、押し込んだ結果相手は引いてブロックを組む。セットプレーの収支だけは別物か。

それはなんとかしないとなと思って見ていて。

僕的には、トップがそれを解決することで、アカデミーにもそこをフィードバックし、何年か後には、それがすでに身に付いた状態の子たちが上がってきてくれるといいなと思っていました。

対してフロントが取った方策が。逆のサッカーに舵を切ることのように見えた。ポゼッションサッカーはダメだから、カウンターのサッカーにしようというような。

メンデス監督はほんとに真逆だった。加藤監督も湘南式の走るサッカーがベースのように見えました。

加藤監督解任の時の社長のコメントを見たときに一番ゾッとしたのですが、実は弱点を補おうとしていたのだそうです。

真逆過ぎて全否定しているんだと思ってたよ。

僕は別にポゼッションサッカー擁護派ではなく。かと言って否定派でもなく。

ワールドカップを見たら、優勝回数トップを争うのはドイツ、イタリア、ブラジルですから、ポゼッションでもリアクションでも組織でも個でも、勝てる時には勝てるだろうと思っています。

そこ分けているのは、多分もっと細かいディテールの部分。

今回わりと厳しく言っているのは、ここが普段の僕の専門領域で思っていることと被るからです。

普段は、負けた直後とかには激情にかられボロくそ言ってたりしても、記事にする時にはトーンを落としています。というか、内容の論評は避けて「悲しい」ばかり書いている。結局僕はへっぽこプレイヤーの素人なので、ピッチの上で何が起きているのか、細かいところはわかってないだろうと思うからです。

ですが、このディテールによって勝敗が分かれるという点に関しては、自分が普段行なっている創作活動でも同じ。そこは真理であると実感がある。

だからとても気になるのですよ。

なんかこの、考えてることが雑な感じを例えるならば、「ああいうのが受けるんですよ」と、細かい腕前の部分を評価せず、形だけ真似て作るパクリ漫画の発想。そういう気配を感じる。背筋が寒くなる。それでトップを取ることは不可能ですよ。

実際、サッカーを見てても、あっちがだめならこっちとポゼッションとカウンターの間で揺れ動き、成績が下降していくチームはよく見かけます。

これはと一本筋を決めた後は、その細部を煮詰めてなけれいかなければならない。

確かにカウンターを取る意識は重要で、切り替えを早くするのも重要、寄席の厳しさも大切です。でもそれは推し進めるポゼッションサッカーの中で、細部として取り入れるべきだった。

ガラッと変えてしまった結果、拠り所を失ったチームは漂流し、新監督になってようやく共通理解を見出しました。完全に遅きに失したのですが。

正直言うと、一貫育成方式を続けるのであれば、監督は岩瀬さんのままの方が良かったと思います。岩瀬監督は、そういうディテールで答えを出した。対応されたときの次の引き出しは未知数だけど、面白かったんじゃないか。

ただネルシーニョ監督就任のニュースに書いたように、サッカー的にはネルシーニョ監督の作るチームは好きですし。

調子最優先でどんどんいろんな選手を使ってくれるので、応援のしがいがありますし。

ネルシーニョさんは細かいところを妥協しない人だから、その点安心。

問題は先送りになっちゃっているんですけれども、その辺は切り替えて、来年は応援しようと思います。

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