藤井太洋の頭の中~プロ作家が執筆時に考えていること~
日本独立作家同盟電書制作流通部会副部長という立派な肩書を持つ僕は、4名の部会の二人いる副部長の一人って、肩書の意味ないよなと思いつつ、「出版を革命しよう」という同盟のスローガンのもと活動しているわけですが。
その活動で、セミナーを企画。第一弾が『「無名Web作家からの脱出戦略」~小説投稿サイトと公募新人賞の現在~』でした。
そして第二弾が発表されましたよ! じゃじゃん!
藤井太洋先生の新刊『ハロー・ワールド』が発売されます。電子版は15日0:00の先行発売みたい? 紙は公式だと10/18。本の奥付は16日だそうなので、早く並ぶところもあるのかな?
とにかく、その新刊をテキストに、作品作りに関して根掘り葉掘り聞いちゃおうというイベントです。
特にですね、僕は漫画家から小説家に転身したじゃないですか。
漫画家修行中、僕は渡辺道明先生に師事していました。今はデジタルでやり取りする在宅アシスタントも普通ですが、当時は泊まり込みが当然でしたから、まさに同じ釜の飯を食う状態。
そうするとものすごく濃密に影響を受けることになります。ナベ先生は漫画の話が大好きですから、みんなが好きな作品について微に入り細に入り語り尽くした。僕が今ジャンプの感想で、感動した時に、このコマがこうなっててこうつないでみたいな演出の細かいこと書いてますけど、ああいう話。ちなみに慣れてくると、しゃべりながらでも絵は描けるようになるので、まさに一日中語ってた。あれで演出について、ものすごく学びました。
さらに、どうやって描いているか、手元がのぞけるわけですから、プロの作画技術も盗み放題です。渡す原稿がまだできてないから待っててと言われ、ほんとに背後霊のようにぴったりくっついて手元を見ていた同僚は、その後売れっ子作家になりました。
そういうものすごい細かいところが、プロの神髄なんですよね。
ところがですね、小説家修行をしはじめると、そういう場がないんですよ。まあ、当然ですね、小説は誰かに手伝って書いてもらう部分がないですからね。
でもそうすると、全部独学になっちゃう。デジタル化が進み、イラストなんかだと、うまい人が作業工程を動画で上げてたりするので、独学でもかなり学べるようになっていますが、小説はそうはいかない。
小説の書き方みたいな本はありますが、もっと具体的で、もっと細かい話が知りたいと、僕自身が常々思っていたのです。
ということで今回の企画を立ち上げる運びとなりました。
お気づきかもしれませんが、このあいだ『Gene Mapper』の感想を上げていたのは、これが関係していてですね。
めっちゃ突っ込んだ質問をするためには、藤井先生の著作を一度通して読んで、藤井太洋という作家について深く掘り下げておかねばならぬと思ったからなのです。
がんばってどんどん読み進めております。みなさんのお役に立つような質問をするべく奮闘中ですので、ぜひご参加ください!
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