天鏡のアルデラミン Ⅺ
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン Ⅺ (宇野朴人・著)を読みました!
イクタが帝国文官に推挙した、アナライの兄弟弟子二人。特にそのうちの一人、イクタの妹弟子となる少女ヴァッキェは、まさに爆弾だった。
物怖じすることなく暴君と恐れられる女帝シャミーユに反論し、さらには昼食の場にまでずかずかと侵入。シャミーユを挑発して子供じみた口喧嘩を繰り広げる。だがそれはイクタも望んでいたこと。頑ななシャミーユの心の殻を壊すための爆弾。果たしてその成果は……。
がらっと様相が変わった第11巻。原因はとにかく破天荒なヴァッキェのキャラクターです。重かった帝国の雰囲気を問答無用でぶち壊していきます。
しかし、うまいなあと思ったのは、巻の後ろでの彼女の告白。自分の生い立ち、そして名前に込められた両親の想い。登場した時、マィリゥウィーンヴァッキェン・シャットウィェッタニェルシスカッツという、長すぎて作者は書く時コピペしてんじゃないかなと思うぐらいの名前にこだわっていたのが、なるほどここで花開く。
さらに、ハロ=パトレンシーナの扱い方。前巻の感想で、うまいこと処理したと書きましたが、かなり強引であることは否めない。でもそれを作中で認めてイクタの言葉として書き、さらに、その先の行動へとつなげました。やるなあ。
そして最後にはさらなる爆弾登場。世界観が壊れる予感。どうなるのかな。
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