天鏡のアルデラミン Ⅷ
ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン Ⅷ (宇野朴人・著)を読みました!
カトヴァーナのクーデターから2年後。隣国キオカ共和国も泰平というわけではなかった。他民族の寄せ集めであるキオカでは、その反動で民族運動が勃興していた。そのさなか、不眠の輝将ジャンは、イクタの師匠アナライと出会う。
カトヴァーナ帝国では、シャミーユが帝位を継いでいた。己の身に流れる皇帝の血を呪うシャミーユは、自らの才能と存在をゆがませ、恐怖政治を敷き、帝国を力で統治していた。それを止めうるイクタは、ヤトリの死以後、意識を内にこもらせて何の反応もない。二本柱を失った帝国騎士団の面々は必死にその役割を果たそうとするが……。
前巻で一つ大きな流れが終わって、新たな展開に向けて、いろいろと種をまく巻でした。
キオカでは新たな出会いがありました。ジャンとアナライ博士はかなり相性が良さそうで、そうなるとイクタの前に大きな壁となって立ちはだかりそうです。
カトヴァーナではシャミーユが帝位につきましたが、これは望んだ結果ではなく、クリスナイの謀略に乗せられたもの。確かな才能を持つシャミーユですが、それがゆがんだ形で芽吹いてしまってきます。それを止められる者は誰もおらず、残った騎士団の面々はいっぱいいっぱい。
いつまで寝てんの、取り返しつかなくなっちゃうよ? と、ジリジリとさせられて、最後にその伏線がここで! という大きな引き。このあたりは、本当にうまいです。続きを読まねば。
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