魔法科高校の劣等生 24・25 エスケープ編
魔法科高校の劣等生 24・25 エスケープ編 (佐島勤・著)を読みました!
各国を瞬時に破滅させるほどの能力を持つ、日本の隠された戦略級魔法師、司波達也を、地球から遠ざける目的のあるディオーネー計画。トーラス・シルバーは達也だという世間に放たれたメッセージにより、表向きは人類の進化に寄与する計画に協力しない達也への圧力は強まっていた。
それに対して達也は、秘かに研究していた常駐型重力制御魔法式熱核融合炉による、海水資源化プロジェクト『ESCAPES』計画を発表する。それは、軍事面に偏っている魔法師の社会的価値を経済面まで広げ、魔法師の縛られた生き方を解放しようというものだった。各国、各方面の思惑が錯綜する中、さらに新たな脅威も迫り……。
世界を巻き込むでかいスケールで進む話は、読んでてわくわくするのですが、この作品は一つ弱点があります。達也がチート過ぎて、いまいち危機感が出ないのです。
ほとんど不死という巻き戻しの能力があり、存在そのものを消し去る能力があり、離れたところの存在も知覚でき、対消滅を引き起こして地球も破壊、下手すりゃ太陽系も吹っ飛ばす。さらに人間的にも、物に動じることがほとんどなく、頭脳明晰、何事も見落とさない。負ける要素がない。
何もかも圧倒する快感はあるのですが、敵が弱く見えちゃうんですよね。
敵の戦略級魔法師が、達也に比べてあまり強そうじゃない。今回も戦略級=広範囲ぐらいの意味で、威力的にも達也と違って核兵器には劣る。他に特に強そうな技がないし、タイマン勝負に持ち込めば楽に勝てそうだ。
能力設定だけじゃなく、キャラ的な強さも問題です。リーナなんて、達也に口喧嘩で負けて、心折れて終わりそう。キャラ的に上回ってる雰囲気出している人はいますが、全部味方側なのです。
達也が影の存在だった時はいろいろ制約がありましたが、それが外れてきている今、敵がその分強くあってほしいのですが。
という感じで、各国で暗躍していた要人たちも、ちょっと底が見えてきてしまって、役不足かなと思いだしたら。
来たよ、大ボス!
能力的に遜色なく、しかもパワーアップされている。対人用の技もある。しかも動機が純粋で、理詰め、策謀にならないので、むしろ攻略が難しい。ただ勝てばいいという勝利条件じゃないから、主人公を追い詰める。
水波の態度次第では、さらに手足を縛られますよ。どうするんだろう。
落としどころも見えないし、これは先々楽しみです!
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