柏U-17vsPSG 決勝で散る
アルカス・インターナショナル杯2018決勝戦、柏U-17vsパリ・サンジェルマンは1-2。
決勝に散る。残念……。
試合開始してすぐ、いつもと違うなと気づきました。
決勝戦を迎えるにあたり、システムを変えてきた模様。守備時にはっきりと5バックになる、5-3-2の形でした。
ここまで勝ち上がってきたとはいえ、前の試合の記事で書いたとおり、決して盤石の試合運びではありませんでした。特にサイドは日本ではなかなか出会わない身体能力の持ち主を相手に、けっこう苦しかった。サイドチェンジに4バックのスライドで対抗しようとしても、後手を踏む感がありました。
5バックでそこを先に埋める効果は最初からはっきり出ていて、前半の守備の安定感はここまでにないものでした。
そんな中、試合開始早々、先制点を奪うことに成功します! 右SB藤本君がサイドから攻め上がり、蹴ったボールがDFに当たってループシュートに! サイドネットに吸い込まれました!
早い時間の先制点、そしてこの守備の安定で、こりゃもういただいたという気分になったのですが。
しかし世の中、万能のシステムなどないわけで。
前を一人削ってDFライン中央に戸田君を入れ、カウンター時の攻撃力を落とさないためにツートップにする、という目論見だったと思うのですが。
今までは下がってブロックを組んだとき、アンカーの揖斐君が下がって5-4-1になるか、残って4-5-1になるかで中盤に人がいたのに、この試合でははっきり3枚だけになり、中盤の守備がスライドに追われます。バイタルの防波堤が薄くなってしまった。それが失点につながってしまいます。
下がっていくラインに相手15番クリバリ選手が踏み止まり、マークを外して、そこにボールが入りシュート。同点。
さらに後半、クリバリ選手にPKも決められます。サイドからのクロスに対応しようとした田村君が滑り込み、ボールが手に当たってしまいました。ブライアン君は飛ぶ方向は当たっていたのですが、ボールは体の下をすり抜けてしまいます。非常についていない残念な失点でした。
さあここから反撃しなければいけないのですが。5パックにした結果、重心が後ろに下がってしまい、ビルドアップ時に前の受け手が足りなくなりました。これまで良くも悪くもスリリングな展開だったのが落ち着いてしまっていた。
ここで交代選手を使ってシステムを元に戻すと、攻撃に勢いが出ます。みんな果敢に前に出ていました。しかし最後まで点を取ることができず、試合終了。
喜ぶパリ・サンジェルマンの選手たちの脇でピッチに倒れこむレイソルの選手たち。でもよくやった。この悔しさを糧にがんばって!
さて全試合を見ての感想は。
一番のお気に入りとなったのは、アンカーの揖斐君です。ウチのアンカー伝統の巧みな配球はもちろんのこと、ボール扱いの随所にセンスの良さを見せていました。さらに、小さな体でもタイミングよくボールを奪う守備力がよかった。新一年生なので、とても期待。
この試合ではPK献上してしまったけれど、田村君も、全試合を通してよかったです。複数のポジションを高いレベルでこなす戦術眼。こちらもウチ伝統のいぶし銀タイプです。物怖じしない果敢な姿勢も印象に残りました。
細谷君と奥田くんは得点という形で結果を出しました。シュート時にとても落ち着いているのがいいところ。あとは攻撃の選手としては、ボールを持った時の精度とか怖さをもっと上げていきたい。
そしてなんといってもブライアン君です。スーパーセーブの連発でチームを決勝に引き上げました。190cmオーバーで、あの反応速度はマジで凄い。いきなり柏から世界へ行ってしまいそうです。
他の選手たちもいいプレーを随所に見せていました。みんな大きく育ってほしいです。
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