AIが書いた小説は面白い?
さる1/27(土)に日本独立作家同盟のトークイベント『AIの書いた小説は面白い?』がありまして、部員の僕はお手伝いに馳せ参じました。
登壇者は元SFマガジン編集長、今岡清さんと、現日本SF作家クラブ会長、藤井太洋さん。和やかな雰囲気で興味深いお話が進む、とてもいいイベントでした。
さて、お題の「AIが面白い小説を書けるか」についてなのですが。
藤井さんの答えは「NO」。
そしてそれはとてもいい「NO」でした。
ガラケーでケータイコミックが流行ってきた頃、「ケータイコミックなんて一過性だ。漫画は本で読むのが最高になるように描いてるんだから」というような意見を漫画家の間で見聞きしました。
確かにケータイコミックは一過性で主流になりませんでしたが、それはガラケーそのものがスマホにシフトしたからで、漫画では、電子版と紙本の売り上げは逆転しようとしています。
結局、自分の好きなものが変わってほしくないという願望があって、後付けで理屈をつけているだけだったのです。でも願望とはきちんと分けて現実を見つめないと、対応を誤ってしまう。
その点で藤井さんの「NO」は、ご自身がソフトウェア開発に携わっていたという経歴もあり、こちらの方面に明るいので、根拠がはっきりしていました。昨今のAIの躍進はディープラーニングという学習の仕組みが肝なのですが、そのために必要な作品と読者の量を用意するのが難しいだろうという理由。
逆に、短文で量が用意でき、ABテストも可能なWeb広告などはあるのではないかということでした。ということは、以前話題になった一円ライターみたいな人からやばくなる?
僕的には、AIは小説書かなくていいから、校正などの執筆補助の分野での発展を期待しています。辞書切り替えとかしなくても、書いている文章から判断して、「ははーん、これは児童向けの小説だな」と漢字を開いておいてくれるんだよ。
AIの話題の他にも、藤井さんが身体と思考の関連性から、姿勢を変えなくてすむように立ったままで執筆しているとか、興味深い話題が満載でした。本当に面白かったです。
さて、僕もそろそろ運営手伝ってるだけじゃなくて、企画立てるところもやらないとダメかなと思っているのですが、先のやつがこう面白いと、ハードル高いな。がんばってアイディア出さないと。
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