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2017/11/17

時代の変化は容赦なく

本日はジャンプの感想で書いた話題の続きです。

道具の進化によって、必要とされるスキルが変わるということ。そこから転じて、環境の変化によって、必要とされるスキル、行動は変わるということ。

子供の頃から漫画家になりたいと思っていた僕は、見よう見まねでいろいろと絵の練習をしました。キャラクターの練習は当然として、特に漫画には心理描写をするための独特の背景技法があります。あれが入ると、いかにも漫画っぽくなるのです。一生懸命練習しました。

例えば当時の少女漫画に多かった点描。ふんわりとしたほのかの思いなどを表現するために多用されていました。

そして短い斜線を重ね合わせたかけ網。いろいろなバリエーションがあり、ポップな表現から暗く不安な気持ちに至るまで、幅広く使われていました。これは短い斜線を平行に等間隔に引くことが必要で、きれいにそろえるのは意外に難しいのです。

そして渡辺先生の仕事場に入るようになると、それがまさに仕事となったのですが。

できると思っていたことも、プロの世界で要求されるレベルには届いておらず。

線が汚い。集中線が抜けてない。トーンの削りが荒い。

片っ端からダメ出しされます。さらに練習するしかありません。

するとやがて、そういうものもこなせるようになっていき。

特にベタフラ、ベタフラッシュと呼ばれる技法。密な集中線で暗闇の中に輝く光を表現する技法は、抜きができていないとうまくいかないのですが、一生懸命練習した結果、他の人が失敗してホワイトをかけた上からでも引けるほどの腕前に。ちょっと自慢。

ですが、

 

 

全部、

 

 

今は、

 

 

無駄!

 

前の記事で書いた通り、全部今はいらない。ソフトの側で設定できるのです。

ホワイトの上のベタフラなんて、そもそも修正液も使わないから原稿がデコボコしたりしないですしね。

だいたい、デジタル化の前にも、トーンの種類がどんどん増えて、手書きの心理背景描写はいらなくなっていました。

先ほどの点描。密度を上げて、黒地にほんわかと光が浮かぶ表現があり、フルートの後ろとかによく打っていたのですが。

心理背景に使えるトーンが増えてそういうのが出て、ぺたっと貼ればはい終わりに。渡辺先生の仕事場では、トーンの番手で呼ばず、「ひろしいらず」略して「ひろいら」という呼称が定着していましたよ。いじめだよw

というようにですね、そうやって環境は変わっていく。対応しなければいけないことも変わる。

僕なんかは、漫画では得意なことからいらなくなっていったクチです。そういう経験から、出版の環境の変化に対しても、抵抗するのではなく適応するしかないよなあと思うのです。

昨日の晩も、友人作家さんたちとそんな話題が出てました。便利なものができれば、そちらに流れる。制作ツールしかり販売の仕組みしかり読まれ方しかり。

デジタル作業のほうが絶対速いしきれいだし、電子書籍のまとめ買いのしやすさは際立っているし、電車の中の時間つぶしの座がスマホに奪われたら、雑誌が売れなくなるのは当たり前だし。

それに適応していかなければいけない。なのでずっと、そういう話に耳をそば立たせています。

その点で、明日の土曜の日本独立作家同盟トークイベント『第1回 それでも小説を出したい会議』には期待しています。このタイミングで書くと、ここまでが宣伝の前振りみたいになっちゃいますがw

でも、こういうことを考えているから、同盟に興味を持ち、活動に深入りしていき、イベントのお手伝いまでするようになったわけで。

プロとしてのキャリアがある方々のセルフパブリッシング事情については、本当にとても興味深いのです。

私も興味がという方がいらっしゃいましたら、11/18土曜午後2時渋谷です。ぜひお立ち寄りください。

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