Kindle Unlimitedが夏以降ずっと話題を振りまいています。
セルフパブリッシングをする者としては気になる話題です。経過をざっとまとめてみますと。
まず8月、鳴り物入りで、14万冊以上、月額980円の定額読み放題サービスがスタート。お試し期間は無料ということで大盛況となります。
KDPでセルフパブリッシングしている人が、Kindke専売にしていると自動的に読み放題になる仕組みだったので、セルパブ界隈は大いに盛り上がりました。実際何百万の収入があった人もいたようです。
さてそれに暗雲が立ち込めたのは8月末から9月にかけて。まず大きく報じられたのは徳間書店のリリースでした。Amazon側からの一方的な条件変更で、作品を引き上げることにったとのこと。
ちなみに僕は徳間書店のCOMICリュウで連載されている「あせびと空世界の冒険者」を手伝っているので、けっこう身近な事件でした。
全巻読み放題だったのが、一巻だけに。これをきっかけに読者が増えたらいいねえなんて言ってたのに、びっくりの急展開でした。
漫画や写真集などの読まれている量が予想外だったようだとニュースが流れます。予算を一気に使い果たし、強引な条件変更要請に及んだようです。
10月に入るとラインナップはさらに減り、講談社などの大手出版社が抗議文を流すようになりました。
たぶん契約上は問題ないとAmazonは強弁するのでしょうが、口約束でも仕事が回るぐらい信用重視で発展してきた日本社会では、立場の強さを前面に出した強引さは印象最悪。かなりの悪手なのではないでしょうか。マクドナルドのアメリカ人社長が下手打ったのと、似ている気がします。
さて、ここからが本日の本題。これが自分にはどう降りかかってくるのかなと考えると。
そもそも「GUNS&UNIVERSE」の場合、印税分配の都合上、BCCKSからのマルチストア配信の一択です。BCCKSには、こういう雑誌を作るときに便利な仕組みがそろっているのです。
なので、セルフパブリッシングの場合はKindle専売が必須な読み放題サービスには、最初から入れない運命だったので、すっかり対岸の火事なのです。
「やあ、なんかお祭りしていて盛り上がってていいなー」と眺めてたら、屋台が急に吹っ飛んで火事になった感じ。方々で火の手が上がっています。すごい眺めです。
AmazonはKindle Unlimitedへの導線をことごとく消し、赤字サービスだからプッシュは控える姿勢な模様。そして出版社に一方的な態度を見せつけたことで、今後の協力もあまり期待できず。
最初の華々しさはすっかり影を潜めましたが、でも読み放題サービス自体は、読者には使い勝手がいいので、まあ落ち着くところに落ち着くのかなと眺めています。
この文面のテンションからもわかるように、当初、電子書籍の普及を後押しし、セルフパブリッシングの福音になるのかという声もあったサービスに対して、僕はあまり入れ込んでいないわけですけれど。
単にもともと入れないということだけではなく、そもそもAmazonがセルフパブリッシャーに対して立場の強さを利用した不平等な契約を一方的に押し付ける企業で、あまり親近感がなく。
今回の一方的な契約変更も、そういう社風を表していて、ますます親近感がなく。
さらに以前から、Amazonはプラットフォームとしては大きいけれど、作品への導線を作ってくれるわけではないので、セルフパブリッシャーにとってその規模のでかさはあまり関係ないのではないかと思っていたり。
導線ということでは、むしろ他のプラットフォームの方が頑張っている感じで。
なので、システム上マルチストア戦略を選ぶしかないと嘆く気持ちがあまりなくて、マルチストアの方が良い、いやもっと言えばマルチストア戦略をさらに強力に進化させるべきではないかと考えているのです。
まあ、もうちょっと電子書籍に親しむ人が増えてくれた方がいいのは確かなので、そちらはがんばっていただき、僕らは僕らでがんばろうという感じ。
というか、この敵失に乗じるプラットフォームはいないのかな。そうやって全体が盛り上がるのが一番いいのですが。
ということで、「GUNS&UNIVERSE」発売に向けて、僕はがんばります。まだまだ仕事ある。
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